数年前、古代ローマ人が現代の日本へタイムスリップしてくるという漫画『テルマエ・ロマエ』が人気となり、映画化もされました。その古代ローマ時代に食べられていたという料理が話題になっており、イタリアを中心に世界に広がりつつあります。
その料理の名は、「ピンサ」(PINSA)。ラテン語で「押しつぶす」という意味のピンセーレが語源とされる、平らな皿のような形状のパンで、古代ローマでは食器代わりに使われていたそうです。
ピザに似ていますが、生地は非常に薄く、素材も異なります。ピンサの生地には、小麦粉、大豆粉、米粉が使用され、天然酵母で100時間以上発酵させます。それを薄くのばして、野菜やハム、チーズなどの具をのせてオーブンで焼くのです。
このピンサ、イタリアのローマを皮切りに、今ではイギリスやロシア、アメリカのほか、タイ、オーストラリア、ブラジルと世界各地に専門店が展開され、この度、東京にも上陸。 10月10日に、原宿にオープンした「PINSA DE ROMA」はベーカリーのような明るい店内で、色とりどりの野菜やハムなどがのせられたピンサが13種類用意されています。苺や林檎を使ったデザート風のピンサもあります。
見た目はピザに似ていますが、食感、味わいともかなり異なります。大豆粉、米粉を使っているからか、非常に軽くて日本人にとっては軟らかなせんべいにも似た食感。食後、お腹に持たれず健康的で、体に優しい料理です。
店内のオーブンで4分間焼かれたピンサは店内で食せるほか、持ち帰りも可能。生のまま持ち帰り、自宅で焼くこともできます。
若者の街、原宿ですが、古代ローマからやってきた新感覚の軽食は、大人も足を延ばして食べに行く価値はありそうです。