トーストは、外はサクッ、中はふわふわの食感が格別で、サンドイッチは具によって無限においしさが広がる。どちらもパンを“焼く”“はさむ”というプロセスで、手軽に楽しめるのがいい。今回は、トーストとサンドイッチの多彩な魅力を発信し続けている坂田阿希子さんに、シンプルながらも、奥深い味わいのレシピを教わった。まずはトーストレシピから。

「王道のトーストは、サクふわの食感とバターのクリーム感、そしてボリューム感を大切に」

●教える人 坂田阿希子さん(料理家、『洋食KUCHIBUE』オーナーシェフ)

image
本格的な西洋料理から家庭料理まで、力強く、記憶に残る料理をつくり出す。雑誌やTVで活躍し、『サンドイッチ教本』(東京書籍)をはじめ、著書多数。

トーストも、サンドイッチも、シンプルがゆえに、一家言を持っている人が多い。パンのレシピを多数発表している料理家の坂田阿希子さんもそうだ。「王道のトーストは、サクふわの食感とバターのクリーム感、そしてボリューム感を大切に」と力説する。香ばしく焼いた厚切りのパンに、冷たいバターを塊でのせ、間髪入れずにかぶりつくと、口の中でバターの旨みが広がり、朝に最強の一品になる。ほかのフライドブレッド、あんバターやマッシュルームのトーストも、パンと具のバランスがご馳走級で、愉しさにあふれている。

Toast 1
禁断のバタートースト

豪快にのせたバターはクリームの代わり。トーストのサクふわ食感と、バターのひんやりとした温度差もおいしさに。仕上げにかけた塩で、さらにパンの甘みが際立つ。

image
香ばしいトーストにたっぷりのバターが王道。

●材料(1人分)
食パン 1枚(4枚切り/3cm厚さ)
バター(食塩不使用) 適量(5mm厚さ)
結晶塩 ひとつまみ

●つくり方
1.食パンは厚さ3cmに切る。スライスしている場合は、4枚切りを選ぶ。
2.パンの片面に霧吹きで水を2回吹きかける。オーブントースターに入れ、高温(220〜230度)で約3分間焼く(メーカーによって焼き加減が違うので、パンの縁(へり)が濃い茶色に色づくのを目安にする)。
3.パンを取り出し、器に盛る。バターをのせ、結晶塩をふりかける。

Point 1
厚さ3cmでサクふわ食感に

image

3cmは外のサクサクと中のふわふわのふたつの食感が楽しめる、ベストな厚み。高温で一気に焼き上げるため、薄いと中までカリカリに焼かれ、ふわふわ部分がなくなるので、ぜひ厚切りで。かぶりつくにも、ちょうどいい厚さだ。

Point 2
水蒸気で蒸し焼き状態に

image
image

水を吹きかけて焼くと、蒸発するときに蒸気となり、庫内は蒸し焼き状態に。スチーム効果で、外はカリッ、中はふわふわに焼ける。また焼きムラが少なく、きれいに仕上がる。

Point 3
仕上げはバターと塩の合わせ技

image

バターはクリーム感を活かすため、食塩不使用のものを用いる。食べる直前まで冷やしておき、温かいトーストとひんやりとしたバターの温度差も楽しみたい。味付けは旨みの強い結晶塩をパラリとふると、塩味の感じ方に緩急がつき、最後まで食べ飽きない。

上品なサクサク感を楽しむ! 英国風トースト

image

トーストといえば、イギリスの薄切りタイプも王道のひとつ。厚さ5mmのサンドイッチ用(12枚切り)をオーブントースターの高温(220〜230度)で香ばしく焼き、バター(3mm厚さ)とマーマレードをつけて食べる。サクサクした食感と香ばしさが、マーマレードのほろ苦さと相まって、クセになる味わいだ。トーストのおともは紅茶が定番。優雅な朝食時間が過ごせること、間違いなし。

Toast 2
フライドブレッド

ベーコンの脂で焼いたパンは旨みと塩気を吸って濃厚な味に。サクサクのパンにカリカリのベーコン、ふわトロの卵で、食感のコントラストも楽しい。

image
定番のベーコンエッグで食感が楽しい一皿に。

●材料(1人分)
食パン 1枚(6枚切り/2cm厚さ)
ベーコン 2枚(厚切り)
卵 1個
塩 ひとつまみ
レモン(くし形に切る) 1切れ

●つくり方
1.食パンは縦半分に切る。卵は割りほぐし、塩を加えて混ぜ合わせる。
2.フライパンにベーコンを入れて強めの中火にかけ、じっくり焼く。脂が溶け、こんがりと焼き色がついたら上下を返し、フライパンの端に寄せる。空いた部分にパンを並べ入れ(下写真)、ベーコンの脂を吸わせるように両面をカリッと焼く。パンとベーコンを器に取り出す。

image
パンはベーコンから溶けた脂を吸わせるように揚げ焼きにする。

3.2のフライパンを中火で熱し、1の卵液を流し入れる。大きく混ぜながらスクランブル状に焼き、2の器に盛る。レモンをベーコンに絞り、添える。

Toast 3
あんバタートースト

“甘”と“辛”の絶妙なハーモニーとトーストの香ばしさも相まって、あとを引くおいしさ。

image
和と洋の絶妙な組み合わせ。

●材料(1人分)
食パン 1枚(6枚切り/2cm厚さ/山型)
バター 適量(5mm厚さ)
粒あん(市販) 適量

●つくり方
1.食パンはオーブントースターの高温(220〜230度)でカリッと焼き、横半分に切る。バターは厚さ5mmに切る。粒あんはボウルに入れ、スプーンで混ぜて柔らかくする。
2.1のトーストにバターをのせ、さらに粒あんをたっぷりのせる。

Toast 4
マッシュルームトースト

マッシュルームは山盛りにのせるのが鉄則。2種のチーズの合わせ技で旨みが増し、マスタードマヨネーズの酸味でキレが生まれる。

image
きのことチーズの濃厚な旨みがギュッ!

●材料(2人分)
食パン 2枚(6枚切り/2cm厚さ/山型)
マッシュルーム 6〜7個

【マスタードマヨネーズ】
 マヨネーズ 大さじ1と1/2
 フレンチマスタード 小さじ1
 にんにく(すりおろす) 少々

バター(常温に戻す) 適量
グリュイエールチーズ(すりおろす) 20g
パルメザンチーズ(すりおろす) 適量
塩 少々
オリーブオイル・黒胡椒(粗挽き) 各適量

●つくり方
1.マッシュルームは2mm厚さの薄切りにする。マスタードマヨネーズの材料をよく混ぜ合わせる。
2.パンの片面にバターを塗り、さらにマスタードマヨネーズをたっぷり塗る。1のマッシュルームを山盛りにのせ、塩をふってオリーブオイルを回しかける。グリュイエールチーズをのせ、パルメザンチーズをかける(下写真)。

image
2種のチーズを使用すると、味に深みが出る。焼いているときにチーズが溶けて、マッシュルームがこぼれるのを防ぐ効果も。


3.2をオーブントースターに入れ、チーズがとろけて軽く焼き色がつくまで焼く(上側が焦げそうになったらアルミ箔はくをのせる)。器に盛り、黒胡椒をかける。

取材・文/石出和香子 撮影/邑口京一郎

※この記事は『サライ』本誌2026年3月号より転載しました。

3月号大特集は『ジャパニーズウイスキーを極める』

 

関連記事

ランキング

サライ最新号
2026年
6月号

サライ最新号

人気のキーワード

新着記事

ピックアップ

サライプレミアム倶楽部

最新記事のお知らせ、イベント、読者企画、豪華プレゼントなどへの応募情報をお届けします。

公式SNS

サライ公式SNSで最新情報を配信中!

  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE

小学館百貨店Online Store

通販別冊
通販別冊

心に響き長く愛せるモノだけを厳選した通販メディア

市毛良枝『百歳の景色見たいと母は言い』

花人日和(かじんびより)

和田秀樹 最新刊

75歳からの生き方ノート

おすすめのサイト
dime
be-pal
リアルキッチン&インテリア
小学館百貨店
おすすめのサイト
dime
be-pal
リアルキッチン&インテリア
小学館百貨店