取材・文/ふじのあやこ

離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。(~その1~はコチラ)

今回お話を伺った絵里奈さん(仮名・35歳)は、26歳の時に結婚して、現在は都内で夫との2人暮らしをしており、結婚生活は今年で10年目。社内恋愛の噂でメンタル不安となり、仕事を退職と同時に入籍。結婚のタイミングについて振り返ります。

「あの時しかなかったと思います。主人がプロポーズしてくれたから、私は体調不良ではなく、寿退社というかたちにもできました。主人からしたら想定外のタイミングだったのかもしれませんし、もしかしたら結婚自体を考えてなかった可能性もあります。でも、私たちの噂は主人の元奥さまの話も関係していたので、責任を感じたのかもしれませんね」

義母の気遣いが負担。夫も味方になってはくれなかった

入籍後も体調不良が続いた絵里奈さんは式は行わず、旦那さまの暮らすマンションへ引越。初めて義母に挨拶をしたのは入籍直前だったと言います。

「主人は2回目の結婚で、私自身もこの結婚を祝ってもらいたい人なんていませんでしたから。両親にはメールで伝えたのみで、返事はありませんでした。

主人の義母とは、私の体調のせいもあり、マンションの近場の飲食店でお会いすることになりました。初めて会ったのは入籍前です。義父はすでに他界しており、一人っ子というのもあったので、3人でこじんまりと個室で食事をという提案を主人がしてくれたのです」

義母の第一印象は優しそうな人。その後は直接の交流こそあまりないものの、義母から気遣いの電話が続いた時期があったそう。その電話のことで旦那さまとのケンカに発展してしまいます。

「私の体調を気にかけてくださり、優しい人という第一印象です。結婚のことも本当に喜んでくださって、最初の食事会は終始楽しく過ごさせてもらいました。

結婚生活の始めの頃は、薬を処方されて眠るような日々だったのですが、次第に体調も良くなり、専業主婦なので家事を頑張ろうと思っていました。でも、義母の電話の度にグッと気持ちが疲れることが続いてしまって。心配してくれるのはありがたいんですが、やめてほしいと主人に訴えたところ、怒られてしまったんです。そこで、言ってはいけなかったことだと初めて認識しました」

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