人生100年時代が到来! アクティブシニアほど日常生活を楽しんでいる傾向に!
地域活動は限定的で時間がかかるイメージで、実態と大きな差?
『埼玉人生100年時代の楽しみ方研究所』は、埼玉県在住の55歳~69歳の男女に地域活動に関する意識調査を実施した。本調査から、地域活動のイメージから内容などを知り、地域活動への参加の意識を持っていただければ幸いである。
* * *
【調査結果概要】
本調査では、初めて地域活動に参加することを「地域デビュー」と定義し、地域デビューした、地域デビューしていない(意向あり)、地域デビューしていない(意向なし)の3パターンに分類し、地域での友人数や人生100年時代に対する意識などの項目に分けてイメージ分析を実施しました。
調査では、そもそも地域活動の捉え方に、大きな意識の差があることが分かりました。本研究所では地域活動を「地域住民が笑顔になれるように活動すること」や「地域住民と交流してつながること」など幅広い活動と考えていますが、これらが地域活動であると回答した人は20%に満たないという結果でした。
地域活動のイメージが限定的であり、そのことで地域デビューのハードルが高くなっていると考えられます。また、地域デビューしていないが「何らかの改善が必要である」と考えている人は約40%となりました。それらの人が地域デビューしていない主な理由は「仕事が忙しい」「面倒だと思う」という結果でした。一方で、地域デビューしている人が1回あたりに地域活動に使っている時間は「1時間未満」との回答が50%を超えています。
地域活動の実態と、実施していない人のイメージに大きな差があることが分かりました。
【TOPICS】
●地域活動の捉え方に大きな意識の差?
様々な地域活動の選択肢がある中で、地域デビューしていない人(意向なし)の45%が「あてはまるものはない」と回答
●地域デビューしていない人のうち、何らかの改善が必要と考える人は約40%
「地域デビュー」の実施状況については、80%が地域デビューをしていないとの回答
●働いている人の多くが「忙しさ」で地域活動を実施できていない?
地域デビューを実施しない理由は35.6%が「仕事が忙しいため」と回答
●地域活動の1回あたりに掛ける時間は、54.1%が1時間未満で気軽に実施!
地域活動を実施する頻度は「1~3か月に1日程度」が51.7%という結果に!
調査エリア:埼玉県
調査対象者: 55~69歳の埼玉県在住者
サンプル数:600
調査期間 :2018年7月6日~7月9日
調査方法 :インターネット調査
■実施者:埼玉人生100年時代の楽しみ方研究所
(埼玉県共助社会づくり課)
■所在地:埼玉県さいたま市浦和区高砂3-15-1
■県概要:関東平野の内部に位置する内陸県で、面積はおよそ3800平方キロメートルと全国で39番目。人口は約736万人(全国5位)
※埼玉県町(丁)字別人口調査 平成30年1月1日現在
【イメージ分析による人物像】
地域デビューした人は、友人や趣味が多く、人生100年時代に対してもポジティブな印象を持っている傾向にあることがわかりました。一方、地域デビューしていない(意向なし)人では、一人で活動することが多く、友人もあまり多くないということがわかりました。
また、地域デビューしていない(意向あり)の人では、地域デビューしたいという思いはあるものの、仕事を重視している傾向があり、人生100年時代に対してもネガティブな印象を持っているということがわかりました。
Q.地域活動の捉え方に大きな意識の差?
本調査では、「地域活動」に当てはまると思うものを選択肢の中から選んでいただきました。「町内会・自治体への参加」や「ボランティア活動・市民活動への参加」、「地域で実施している祭事への参加」については、地域デビューした人、地域デビューしていない人ともに高い割合で「当てはまる」と回答しているものの、地域デビューしていない人は、他の選択肢について、ほとんどの項目で80%程度が「当てはまらない」と回答。
また、地域デビューしていない人(意向なし)の45.0%が選択肢の中で「あてはまるものはない」と回答しており、地域デビューした人としていない人の間でも、どういった活動が「地域活動」なのかについて認識の違いが大きいことがわかりました。
Q.地域活動を実施していない人のうち、何らかの改善が必要と考える人は約40%
地域活動に初めて参加する「地域デビュー」の実施状況については、80%が地域デビューをしていないとの回答で、まだまだ地域活動に踏み出していないことが分かりました。※地域活動の捉え方は回答者の主観しかし、地域デビューしていない人のうち約40%は「活動すべきだとは思っている」「本当はやりたいと思っている」「(地域デビューしていないことに)不安を感じている」と、何らかの改善が必要だと感じているという結果となりました。
Q.働いている人の多くが「忙しさ」で地域活動を実施できていない?
地域デビューしていない理由については、地域デビューしていない(意向あり)では「仕事が忙しいため」(35.6%)と、時間的な要因の多い結果でした。なお、地域デビューしていない(意向なし)では、「興味がないため」(45.7%)、次いで「特に理由はない」(31.8%)と、そもそも地域活動に対して関心が低いことが分かりました。
Q.地域活動の1回あたりに掛ける時間は、54.1%が1時間未満で気軽に実施!
地域活動を実施している人の1回あたりの活動時間を調査したところ、54.1%が1時間未満という結果でした。
「Q.地域活動を実施していない人のうち、何らかの改善が必要と考える人は約40%」では「仕事が忙しい」が地域活動していない理由として挙がっていたものの、実際は1時間未満で気軽に活動している人が多いことが分かりました。また、地域デビューした人のうち約60%は仕事をしているという回答でした。
■人生100年時代とは?
日本人の平均寿命は年々伸びています。男性の4人に1人、女性の2人に1人は90歳まで生きています。(※1) 2007年生まれの日本人の“半数”が到達する寿命は107歳という推計もあります。(※2)「100歳まで生きる」が特別なことではない「人生100年時代」に突入しました。
※1 (厚生労働省平成29年簡易生命表「寿命中位数等生命表上の生存状況」)
※2 (東洋経済新報社リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著「LIFE SHIFT100年時代の人生戦略」)
■埼玉人生100年時代の楽しみ方研究所とは
埼玉人生100年時代の楽しみ方研究所では、人生100年時代の楽しみ方を考え、検討し、楽しみ方のヒントとなるコンテンツを提供します。本研究所が、特に重要だと考えているのは「つながり」です。
「つながり」は健康や安心、居場所や活躍の場づくりに寄与するからです。自宅を中心とした「地域」でのつながりの第一歩となるのが地域デビューです。そこで、本研究所は地域デビューによって「つながり」を得て、より豊かな人生100年時代を過ごすためのヒントを提供していく所存です。
研究コンテンツや最新情報はホームページを御覧ください。http://kyojo.saitamaken-npo.net/100lab/
※本記事は『埼玉人生100年時代の楽しみ方研究所』の調査結果より、引用・転載いたしました。