切り身にまんべんなく塩を振る。
風味の柔らかな日高昆布が最適
江戸前鮨の正統を今に受け継ぐ東京・浅草『弁天山美家古寿司』5代目、内田正さん(75歳)に、平目の昆布締めの手順を教わった。
昆布締めは昆布が素材の余分な水分を吸収することで身が締まり、さらに昆布の旨みが素材に移るという、保存性と美味しさを高める調理法である。
「うちでは昆布締めに日高昆布の2~3等級を使います。羅臼昆布のような高級な昆布は風味が強すぎるし、鮃の身が黄色くなって、粘り気も出すぎてしまうのです」
何より昆布締めの旨さは塩加減ひとつで決まるという。
「ただし、塩加減は魚の個体差もあって微妙です。何回か失敗して身につくものですから、そのつもりで挑戦してみてください」
【材料】
【手順】
●弁天山美家古寿司
東京都台東区浅草2-1-16
電話 03-3844-0034
営業時間 11時30分~14時30分(最終入店14時)
17時~21時(最終入店20時)
日曜・祝日は11時30分~18時30分(最終入店17時30分)
月曜、第3日曜休
要予約。24席。
※この記事は『サライ』2018年12月号の「魚料理大全」特集より転載しました。本文中の年齢・肩書き等は掲載時のものです(取材・文/佐藤俊一 撮影/宮地工)。