近年、各地に意欲的な蔵元が増え、日本酒のレベルがぐんぐん上がってきた。日本酒好きには大歓迎だが、そんな銘酒をじっくり愉しむためには酒器にもこだわりたい。そこで酒好きな盟友と一献酌み交わすときに「おっ」と思わせるような、錫製の酒器の紹介だ。
本品は卓上で燗酒が作れる『ミニかんすけ・匠』。熱伝導率がよい錫製のちろりに酒を入れ、湯を注いだ陶器に浸すと2~3分程度で飲みごろの燗がつけられる。錫の効果で苦味や酸味がやわらいで味をまろやかに感じ、湯煎のため必要以上に熱くなりすぎる心配もない。コンパクトで邪魔にならないサイズなので、食卓の上に置き、燗の具合を確かめながら夕餉の一献を愉しめる。
さらに温めるばかりでなく、陶器に水と氷を入れれば冷酒もできる。
製造するのは液体充填機や殺菌水生成装置、酒燗機を自社製造・販売するメーカー「サンシン」。純錫製のちろりは富山県高岡市の老舗鋳物メーカー「能作」に依頼し、熟練の職人によるハンドメイドで製作した。
蓋つきのちろりを開けたときに、ほのかに立ち上る香りは、日々の酒の肴をいっそうおいしく引き立ててくれる。
【今日の逸品】
ミニかんすけ・匠
サンシン×能作
27,000円(消費税8%込み)