社員の成長意欲を高めることは、会社の成長にとって重要な課題です。マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」で、社員の成長意欲を促す方法を学びましょう。

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成長意欲が高い社員ほど、貪欲に業務を学び、会社の成長に寄与してくれます。ところが、社員に成長意欲が見られないとお悩みの経営者の方も多いのではないでしょうか?

本記事では、社員の成長を促すためのポイントなどを解説していきます。

成長意欲とは?

成長意欲とは「職務、役割をこなすことで成長しようとする姿勢」のことを指します。

ただし、このままだと抽象的でわかりづらいかもしれません。成長意欲とよく似た言葉に「上昇志向」や「向上心」がありますが、これらの違いなどを踏まえ、具体的に意味を確認してみましょう。

成長意欲と上昇志向の違い

成長意欲とは「自分に与えられた職務や役割を積極的にこなし、自分の能力を高めようとする意欲」のことです。成長には「経験を通じて人としての資質が高まること」という意味があるので、多くの社会人は自然と成長意欲を持って仕事をしていることになります。

一方で、上昇志向とは「常に自分の能力を磨き、社会的地位やより充実した生活を手に入れようとすること」を指します。つまり、自分の能力を高めることに加えて、地位や名誉、経済的な豊かさという自然な欲望まで含んでいると言えるでしょう。

具体的には、同じ仕事に取り組んでいる人でも、「スキルアップや経験の獲得を最優先に考えている人」は成長意欲が高く、「出世や昇給などを最優先に考えている人」は上昇志向が強いと言えます。

成長意欲と向上心の違い

上昇志向の他に、「向上心」も成長意欲とよく似た意味合いで使われています。

向上心とは、「現在の状況に満足することなく、知識やスキルの習得に励みつつ、自分が納得できる状態を目指して行動すること」を指します。現状に満足しておらず、さらに高みを目指すために努力をしている人は「向上心が強い」と言えるでしょう。

成長意欲は「自分に与えられた職務や役割を積極的にこなし、自分の能力を高めようとしている」のに対して、向上心は自分の理想としている状態やレベルを掲げて、その達成に向けて行動しています。このように、両者は微妙にニュアンスが異なっています。

成長意欲が低いことのリスク

社員の成長意欲が低い原因はさまざまですが、成長意欲が低いと企業にとって悪影響が出てしまう懸念があります。社員のモチベーションが低く、アウトプットの質が低いと企業収益が伸びないだけで無く、企業の信頼も揺らいでしまうので注意が必要です。

他にどういった懸念があるのか確認してみましょう。

離職率が上昇し採用コストが増大

社員の成長意欲が低いということは、社員が「自分の能力を伸ばすことに興味がない」「自分の職務や責任を果たす意欲が低い」ことを意味するので、働くモチベーションが低下している状態とも言えます。

成長意欲が低い社員は、仕事に対してやりがいを感じていなかったり、ちょっとしたトラブルが起きた際に離職してしまうケースが多いです。そのため、成長意欲の低い社員が多いと、結果的に企業としての離職率が高まります。

欠員が出ると、穴埋めをするための採用活動が必要になりますが、当然のことながら採用活動を進めるにあたっては時間や経費が必要となるので、決して軽くはない負担が生じるでしょう。さらに、採用コストに加え、仕事を覚えてもらうための研修・教育に関する時間や費用などのコストも発生してしまうデメリットがあります。

従業員エンゲージメントの低下

エンゲージメントとは「仕事に対するポジティブな心理状態」「企業と従業員が信頼し合い、互いに貢献し合うこと」を指しますが、従業員エンゲージメントが低いと生産性が向上しないのは言うまでもありません。

離職する人が多く、なかなか人材が定着しないような職場では、仕事に対してポジティブな感情を抱くのは難しいでしょう。仕事に能動的に取り組む意欲が湧かず、成長したいという意思を持つことができなければ、会社全体のエンゲージメントも低下し、組織の衰退につながります。

業務効率の低下が起こる背景には従業員のエンゲージメントの低下が影響している可能性が高いので、従業員の成長意欲を促すことが非常に重要です。ポジティブな感情を持ちながら仕事に取り組めるように各従業員をエスコートすることも、管理者や企業の重要な役割と言えるでしょう。

成長意欲を高めるポイント

社員の成長意欲を高めるための方法はいくつかあるので、下記で紹介する方法を実践して効果を測ってみましょう。

社員や従業員の成長意欲を高めるマネジメントの仕組み作りができれば、エンゲージメントが高まって生産効率も良くなります。

自己肯定感の形成

自己肯定感は成長意欲と深いかかわりがあるので、社員が自己肯定感を持てるように環境を整備しましょう。

自己肯定感とは、自分自身を「自分はよくやっている」「自分自身には価値がある」と肯定的に評価することを指しますが、自己肯定感を高めるためには自分自身の感情だけでなく、周囲の環境も重要な役割を果たしています。

例えば、直属の上司から労いの言葉をかけてもらったり、褒めてもらえたりすると、誰でも良い気分になるはずです。そのため、定期的に上司との1対1のミーティングの場を設けたり、業務を振り返って自分がよくできた点を振り返るなど、自己肯定感を形成できるような仕組みを作るといいでしょう。

上司から労ってもらえると「自分は頑張っている」といったように、自分自身でも肯定的に捉えられるようになるので、仕事のモチベーションや成長意欲の向上に繋がります。

ただし、上記は一般的な考え方です。弊社識学では上司が部下をねぎらうような気遣いをよしとしていません。詳しくは後述します。

自己効力感を高める

自己肯定感に加えて、自己効力感を高めることも成長意欲を高める上で効果的です。

自己効力感とは、「自分自身に目標を達成するために必要なスキルが備わっている」と認識し、「うまく仕事を進められるだろう」とポジティブに捉えることを言います。

なお、自己効力感が高いと、どのような状況でも「自分は成功できる」という心持ちで仕事を進めるようになるので、アウトプットの質が向上する傾向にあります。自信を持てずに仕事に取り組む人よりも、自信をもって仕事に取り組む人の方が仕事のパフォーマンスが高いのは当然と言えるでしょう。

また、自分自身で自己効力感を高める他にも、ロールモデルとなる社員の考え方やマインドを学ぶことも効果的です。全社員が自信を持ち、自己効力感を持って仕事をこなしていけば、自然と企業活動も活発化するでしょう。

成長意欲を引き出すマネジメント

社員の成果物やアウトプットに対してポジティブな意見を伝えると、社員の承認欲求が満たされて自己肯定感や自己効力感が高まります。

もし成果物やアウトプットの質が他の社員よりも劣っていたとしても、努力している過程や仕事への取り組み方などを評価することで、「自分は評価してもらえている」「仕事ぶりが見てもらえている」と感じて成長意欲が高まるでしょう。

なお、成長意欲やモチベーションを高めるためには、単に評価をするだけでなく、報酬に反映させて待遇を良くすることが重要です。

また、小さくても構わないので多くの成功体験を積ませることも、成長意欲を引き出すという観点からみると有意義でしょう。

何かを成し遂げた時や前回よりも成果が上向いているときなど、明らかに形として「成長」を感じることができれば、自然と自分に自信が持てるようになるからです。成功体験を得ることで、「また同じような成功体験をしたい」「もっと向上したい」という気持ちが湧くので、仕事に対するモチベーションとエンゲージメントの向上に繋がります。

「成果だけでなく過程も評価する」「小さな成功体験を積み重ねられるようにエスコートする」ことで社員の自己効力感は高まるので、成長意欲を引き出すマネジメントについても意識してみてください。ただし、次で説明しますが、弊社「識学」では「やたらと褒めるマネジメント」はよしとしていません。

【識学式】社員の成長意欲を引き出す際の注意点

ここまで社員の成長意欲を引き出すためのコツを一般論に倣い解説しました。

ここからは、弊社の組織マネジメント「識学」から見た「成長意欲の引き出し方」に対する注意点を解説します。

・「頑張っているね」の一言が、部下が「あきらめるきっかけ」になる
・やたらと褒めることで「求める成果」のレベルを部下が誤解する

「頑張っているね」の一言が、部下が「あきらめるきっかけ」になる

部下の成長意欲を引き出すために「頑張っているね」などの声掛けをあなたはしていませんか? この一言には注意が必要です。「頑張っているね」と言われた部下はどのように感じるでしょうか?

「上司は私が頑張っている姿を見てくれている」と考え、「最悪結果が出なくても問題ないだろう……頑張ったんだから」という思考になる恐れがあります。

また、部下が目標を達成できるよう、部下に集中させるのが本来の上司の務めです。しかし、完了していない仕事に口を出すこでと、部下は仕事の途中経過を良く見せることに奔走しかねません。

したがって、モチベーションを引き出すための上司のポジティブな言葉が、ときに部下があきらめるきっかけを作ってしまうことに留意しておきましょう。

やたらと褒めることで「求める成果」のレベルを部下が誤解する

部下のモチベーションを上げるために、やたらとほめてしまう上司は注意が必要です。褒め続けることで、部下が求められている成果を誤解してしまいます。

部下の結果への意識が甘くなれば、部下が数値目標を達成できなくなってしまうため、結果として業績は悪化します。ご自身の言動が、会社の首を締めることになっていないか振り返ってみてください。

成長意欲のFAQ【識学式】

Q.成長意欲がある人とない人ではどのように違うの?

成長意欲は、その人が社会人として成長するための「ブースト機能」のようなイメージです。

成長意欲があることで、「自分の価値をもっと高める」「より良い仕事をする」というポジティブなモチベーションが湧くので、成長意欲の高い社員が多い企業は収益面でも人材面でも優れています。

Q.社員の成長意欲を高めるために、どのようなコミュニケーションを取れば良いの?

成長意欲を高めるためには、結果を部下に正しく提示し、できたら〇を、できなかったら×をつけるといった定量的な評価制度が必要です。

明確な評価制度を用意することで、評価が高ければ給与が上がる、といったインセンティブを受けることが可能になるので、成長意欲の高い部下が生まれます。

【この記事を書いた人】
識学総研 編集部/株式会社識学編集部です。『「マネジメント」を身近に。』をコンセプトに、マネジメント業務の助けになる記事を制作中。3,000社以上に導入された識学メソッドも公開中です。

引用:識学総研 https://souken.shikigaku.jp/
コンサルタント紹介はこちらから https://corp.shikigaku.jp/introduction/consultant

 

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