毎日の仕事で、手動で行なう同じ作業が続くと「もっと効率化できたら」と思ったことはありませんか? Google Apps Script(グーグル アップス スクリプト)を使うと、作業の自動化が簡単に実現します。また、このツールはプログラミングの知識がなくても使えますので、初心者でも安心して始めることが可能です。しかも無料ですから、ぜひこの機会に試してみてください。
目次
Google Apps Scriptとは?
Google Apps Scriptの始め方
最後に
Google Apps Scriptとは?
Google Apps Scriptは、Google スプレッドシート(表計算アプリ)やGmail(メールサービス)といったGoogleのサービスと連携し、さまざまな作業を自動化できるプログラムです。
例えば、スプレッドシートに日々の売上データを入力する際、そのデータを自動で集計し、結果をメールで送信することができます。また、手動で行なっていた作業を自動化することで、業務を大幅に効率化できるでしょう。
このツールは特別な資格や料金を必要とせず、すぐに始められるのが魅力です。難しい操作を覚える必要もありません。これから紹介する活用例を通じて、日常業務にどう活かせるかを参考にしてみてください。
Google Apps Scriptの始め方
それでは、Google Apps Scriptを体験してみましょう。ここでご紹介するのは、簡単なプログラムを作る方法です。順番に説明していきますので、ステップを追っていただければ再現することができます。
この記事では、Windows 10を例に解説しますが、Macでも大きく操作方法が変わることはありません。
ステップ1:Google スプレッドシートを開く
まずは、パソコンでGoogle スプレッドシートを開いて、新しいシートを作成します。Google アカウントを持っていれば、すぐに利用可能です。
ステップ2:スクリプトエディタを開く
スプレッドシートの上部にあるメニューから「拡張機能」をクリックし、「Apps Script」を選択。これでスクリプトエディタ(プログラムを書くための画面)が出てきます。ここでプログラムを作成していきます。
↓
ステップ3:最初のプログラムを書く
スクリプトエディタが開いたら、以下の一行を入力してみてください。このプログラムは、スプレッドシートにポップアップメッセージを表示する簡単なものです。
SpreadsheetApp.getUi().alert(“こんにちは、サライ.jpの読者の皆様!”);
ステップ4:プログラムを保存して実行する
プログラムを書いたら、画面上の「保存」ボタンを押して、保存します。
保存後、「実行」ボタンをクリックして、プログラムを実行します。
実行すると、「実行ログ」が表示されます。
この状態で先ほどのスプレッドシートに戻ってみましょう。すると、ポップアップで「こんにちは、サライ.jpの読者の皆様!」というメッセージが出てきます。これで成功です。
「OK」を押すと、ポップアップは消えて終了。「実行ログ」では、終了したことを確認できます。
このように、たった一行のコードで、Google Apps Scriptの動作を体験できるので、ぜひ試してみてください。
なお、初心者にとって、「SpreadsheetApp.getUi().alert(“こんにちは!”);」のようなコードを初めて見ると、難しく感じてしまうかもしれません。とはいえ、ポップアップメッセージ以外にも役立つコードはたくさんあります。
Google Apps Scriptに関する公式のヘルプページでは、いろいろなコードの書き方や使い方が詳しく説明されていますので、参照してみるのもいいでしょう。
そのほかにも、インターネット上で「Google Apps Script 簡単な例」などと検索すると、初心者向けの簡単なサンプルコードも見つかります。ぜひ、興味のあるものを試してみてください。
最後に
Google Apps Scriptは、簡単に始められる自動化ツールです。最初は一行のコードからスタートして、少しずつ機能を追加していくことで、より複雑な自動化も可能になります。焦らず、一歩ずつ進めることで、あなたのビジネスや日常作業をさらに効率化していけるでしょう。ぜひ、この機会にチャレンジしてみてください。
この記事が、Google Apps Scriptを始める参考の一つになれば幸いです。
●構成・執筆/三鷹 れい(みたか れい|京都メディアライン・https://kyotomedialine.com FB)
プログラマー。中小企業のDX化など、デジタル分野での支援をしている。主な開発分野はバックエンド・フロントエンド・アプリ。その他、歴史などの人文系にも興味を持つ。