e-Taxで確定申告を行う場合、パソコンまたはスマートフォンを使用し、『e-Taxソフト』または『確定申告書等作成コーナー』を利用して申告を行います。e-Taxソフトでは、システム上で申告等データを作成し、そのデータをシステム上にアップロードすることが可能です。一方で確定申告書等作成コーナーは、システム上でデータを入力して作成します。
そこで今回は、日本クレアス税理士法人(https://j-creas.com)の税理士 中川義敬が、長年にわたる税理士業務を通じて得た幅広い知識や経験に基づき、e-taxで確定申告をする方法や手順、メリットについてご紹介したいと思います。
目次
e-Taxで確定申告するために必要なものとは?
e-Taxで確定申告のやり方・手順とは?
e-Taxで確定申告を行うメリットとは?
まとめ
e-Taxで確定申告するために必要なものとは?
以下、e-Taxに必要な準備物、手順を記載いたします。
(1)推奨環境を満たす端末でインターネットに接続できる環境
e-Taxは、パソコンまたはスマートフォンと国税庁の受付システムがインターネットを通じて申告データをやり取りします。そのため、インターネット環境が整っていることが必要です。
また、パソコンを使用せずにスマートフォンで確定申告を全て完結させる場合には、ICカードの読み取りに対応しているスマートフォンであることが必要です。また、スマートフォンは申告できる所得の対象が限られているため、申告内容を先に確認しておくことをお勧めします。
なお、e-Taxを使用するにあたり、ハードウェア、オペレーティングシステム(OS)等について、推奨している環境を国税庁が公表しています。事前に確認しておくと良いでしょう。
(2)マイナンバーカード
市役所や区役所などで手続きを済ませ、マイナンバーカードを発行してもらいます。
なお、e-Taxを利用するには、マイナンバーカードの代わりに、e-TaxのID・パスワードを使用する方法があります。ID・パスワードを取得して申告する方法を選択した場合、マイナンバーカードは必要ありません。しかし、税務署が発行する「ID・パスワード方式の届出完了通知」の手続きが必要になります。
(3)利用者識別番号
e-Taxをご利用いただくためには、利用者識別番号(半角16桁の番号)が必要です。取得方法は、WEBから利用者識別番号を取得する方法や、書面で利用者識別番号を取得する方法等があります。
(4)電子証明書
申告等データを送信する場合は電子署名を行うため、電子証明書を事前に取得する必要があります。なお、マイナンバーカードを取得した場合、ICチップに電子証明書が組み込まれているため、改めて電子証明書を取得する必要はありません。
(5)ICカードリーダー
マイナンバーカードなどのICカードを使用して確定申告する場合は、e-Taxに対応したICカードリーダーが必要です。ICカードリーダーとは、マイナンバーカードなどのICカードに記録された電子情報を読み込むための機器のことで、家電量販店等で購入することができます。
また、ICカードリーダーが準備できない場合は、マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォンを代替とすることも可能です。
e-Taxで確定申告するやり方・手順とは?
個人の所得に対して納める税(所得税)の確定申告データの作成・送信方法は、以下となります。
e-Taxソフトを使う
e-Taxソフトを利用して確定申告をするときは、以下の手順で行います。
1、e-Taxソフトのインストール及び起動
2、利用者ファイルの作成
3、利用者情報の登録
4、申告・申請等データの作成
5、納付情報登録依頼の作成
6、作成済みデータへの署名及び送信
7、受付結果の確認
国税庁の「確定申告等作成コーナー」を利用する
確定申告書等作成コーナーは、案内に従ってWEB上で確定申告書を作成できるシステムです。まず作成開始から確定申告書作成のページへ移動します。
確定申告書等作成コーナーで作成した確定申告書のデータは、「e-Taxソフト(WEB版)」を使って送信することが可能です。e-Taxソフト(WEB版)については、前述のe-Taxソフトのようにパソコンへインストールする必要はありません。
1、「確定申告書等作成コーナー」へアクセス
2、必要書類の準備
3、作成方法を選択
4、提出方法の選択
5、作成する申告書の選択
6、申告書の作成
7、申告書の提出
スマートフォンを使用する場合
スマートフォンで確定申告を行う場合は、アプリ「マイナポータル」をインストールする必要があります。インストールが完了後、アプリを起動し、マイナンバーカードの登録を行いましょう。その後、国税庁の確定申告書等作成コーナーで案内に従って必要な情報を記載していくことになります。
e-Taxで確定申告を行うメリットとは?
e-Taxで確定申告を行うとどんなメリットがあるのか、見ていきましょう。
青色申告特別控除額が多い
フリーランスや個人事業者の方で事業所得を青色申告で行う場合は、特別控除を適用することが可能です。しかし、その控除額がe-Taxを利用しない書面等で確定申告書を提出した場合は、控除額が55万円であることに対して、e-Taxを利用した申告の場合、控除額は65万円になります。
つまりe-Taxを利用して青色申告をすると、e-Taxを利用しない場合と比較して、10万円多く控除が可能です。
郵送する手間が省ける
e-Taxのサービスは自宅やオフィスからでも確定申告ができるようになりました。そのため税務署に申告書を持参または、郵送する必要はありません。
24時間いつでも申告データを提出できる。
e-Taxであれば、確定申告期間は全日。確定申告期間以外は、休祝日及び年末年始を除く火曜日から金曜日において、24時間いつでも申告データを提出できます。
一部の提出物を省略することができる。
e-Taxで確定申告をすると、源泉徴収票や医療費の領収書、生命保険料控除の証明書、寄附金控除の証明書などの提出を省略することができます。
早めに申告することができる。
個人の所得税の確定申告の受付開始日は、毎年2月16日からです。しかし、e-Taxを利用する場合、1月上旬から確定申告の受付が可能になります。
まとめ
今回は、e-Tax確定申告を行うにあたり準備物、手順、メリット等を解説させていただきました。e-Taxで申告することによって様々なメリットがあります。一方、確定申告を行う方法や使用する端末によって、事前に準備するものや申告書の作成手順も異なります。e-Taxに関する詳細は「【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)」で確認しておくと良いでしょう。
ご自身にあった申告方法を選択し、是非、e-Taxでの確定申告を行ってみてください。
●取材協力/中川 義敬(なかがわ よしたか)
日本クレアス税理士法人 執行役員 税理士
東証一部上場企業から中小企業・個人に至るまで、税務相談、税務申告対応、組織再編コンサルティング、相続・事業継承コンサルティング、経理アウトソーシング、決算早期化等、幅広い業務経験を有する。個々の状況に合わせた対応により「円滑な事業継承」、「争続にならない相続」のアドバイスをモットーとしており多くのクライアントから高い評価と信頼を得ている。
日本クレアス税理士法人(https://j-creas.com)
構成・編集/松田慶子(京都メディアライン ・https://kyotomedialine.com)