新しい時代「令和」が幕を開けた。昭和、平成を生き抜いてきた中高年は、人生の後半(65歳以降)のセカンドライフを、どのように過ごしたいと思っているのか。結婚相手紹介サービス「オーネット」が、45歳~69歳の男女1073人を対象に「中高年のセカンドライフに関する意識調査」を実施した。既婚未婚に関わらず、45歳以上の男女が、現在の自分の幸福感をどのように捉えているのか。リアルな声を紹介する。
中高年男女の73.4%は、今の自分に幸福感を抱いている!?
まずはじめに「あなたの現在の幸福度は?」を尋ねている。その結果、「幸せである」25.1%、と「やや幸せである」48.3%のふたつを合わせた73.4%の男女が、今の自分に幸福感を抱いていることがわかった。性別に注目してみてみると、男性は70.9%、女性は75.8%と、女性の方が男性よりも幸福度が高いと感じているようだ。年代別では、男女ともに65歳~69歳の幸福度が最も高かった。
一方で、男女年代別で幸福度が低い割合となったのが、男性は45歳~49歳で65.2%、女性では55歳~59歳で67.5%だった。これらの結果から、男性はこの年代では管理職として仕事に忙殺され、私生活においては子育てなどで支出がかさむ年代であり、現実的に幸福感を味わう状況ではないということが想定できる。女性では幸福度が一番低い年代が55歳~59歳だが、45歳~54歳においても同様に低い割合であることから、男性と同じく仕事や子育てを含めて、50代はなかなか落ち着けない状況のようだ。
中高年がセカンドライフに期待すること:男性編
前出の設問の回答を「幸せである」「やや幸せである」「やや不幸せである」「不幸せである」の4つのグループ・男女別に分け、65歳以降のセカンドライフに望むことについて聞いた。まず、男性のグループにおいて全体的に高い割合を示した項目は、「経済的余裕がある」「ゆったり過ごす」「趣味を満喫する」の3つで、さらに「旅行を楽しむ」を加えた4つが高い割合となった。
また、幸福度の高いグループと低いグループで差異がみられたのは、「家族に囲まれている」「話し相手がいる」「旅行を楽しむ」の3項目となり、幸福度が高い男性の方がセカンドライフに期待する傾向が高いという結果となった。
中高年がセカンドライフに期待すること:女性編
続いて女性のグループの回答を見てみると、男性では現在の幸福度の高い低いグループ間で大きな差異がみられなかったのに対して、女性では各グループによって回答ボリュームに大きな差異がみられる結果となった。
まず、「不幸である」と回答したグループがセカンドライフに望むこととして最もポイントが高かったことは、「時間を気にせずゆったりすごす」となり、現時点において多忙な生活に追われている状況であることが想像できる。また、このグループの回答で「趣味を満喫する」「話し相手がいる」「家族に囲まれている」の各項目が、他のグループと比較して回答割合が少ないことから、セカンドライフではとにかく余計なことはせずにゆっくりとしたい、という願望が現れているのかもしれない。そして「やや不幸せ」と回答したグループの回答においては、「経済的余裕がある」状況を望む傾向が他のグループより10ポイント近く高い調査結果となった。また、「趣味を満喫する」という回答ボリュームが他のグループよりも高い結果となっており、今の忙しい生活で趣味を楽しんだりする十分な時間が取れていないことがうかがえる。
今回の調査では、特に女性の方がセカンドライフは「時間を気にせずゆっくりすごしたい」と思っている人が多いという結果になった。パートナーがいる方は、相手がどんなセカンドライフを過ごしたいと考えているか、話し合ってみるといいかもしれない。
※結婚相手紹介サービス「オーネット」調査
文/鳥居優美