離婚して、そこにいない義父の悪口で義母、義姉、妻は笑っていた
妻の家族は母親と姉。友人時代に妻の両親が離婚したことは聞いて知っていたが、その原因まで聞いていなかった。結婚の挨拶で訪れたときに、離れて暮らす義父について文句を言い続ける3人を見て、違和感を覚えたという。
「妻の母親も姉も私のことを笑顔で迎えてくれました。ほとんど和やかなムードだったのですが、何かのきっかけで義父の話になったときに、ひどい言い方で義父のことを非難したのです。詳しく話を聞いていると、義父は心の病気を患っていて、苦労をかけられ続けて、我慢した分だけ恨みが募っているようでした。義父の悪口に姉は同調して、妻も笑顔。とても気分が悪くなったのですが、なんとか自分も笑わなければと思って必死で笑顔を作ってやり過ごしました」
妻の家族に対して思うところはあったが、それだけの理由で結婚をやめようとは思わなかったという。無事に結婚式を終えて、5年後には子どもも誕生。仕事もプライベートも充実していた達二さんだったが、人事部への異動、そしてコロナ禍の影響によって、すべてがうまくいかなくなっていった。
【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。