【義家族との間】「恋愛はしたことがない」姉の別れた夫と姪との暮らしで得たものとは～その１～

高校時代は姉家族のため、役に立ちたい一心だった

姉の夫は姉よりも７歳上で、建築関係の職場で出会ったという。玲奈さんとは姉の家に居候させてもらう前から何度も食事などで交流があり、「部屋も用意してある」と笑顔で迎えてくれた。

「私とは年齢が一回り以上年上だったので義兄というよりも親戚のおじさんといったイメージなんですが、会うといつもニコニコしていて最初から大好きでした。一緒にいる姉もすごく幸せそうで、以前にも増して穏やかになりましたね」

姉は結婚して２年目に妊娠して、無事女の子を出産。子育てに追われる姉の役に立ちたいと当時高校生だった玲奈さんは部活にも入らず、アルバイトも辞めて家事を率先して行っていたという。

「姪は本当に可愛くて、この子のためなら何でもできるって感じでした。姉は産後の体調が不安定だったので、子育て以外の家事は率先して行っていました。

高校を卒業したらこの家は出ることになるだろうし、あと１年とちょっと、この家族への恩返しだと思って頑張ったんです。頑張ったんですけどね……」

高校卒業間際、家を出ようと計画していたが姉夫婦の関係悪化によってそのまま一緒に暮らすことに。その２年後、姉が帰って来なくなった。【～その２～に続きます】

取材・文／ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社２社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。