ちょっと迷惑そうに「いつ東京に帰るの?」と聞いてきた

翌日も実家におり、母の様子をうかがっていたという唯奈さん。

「母はもともと美人なのですが、よく見ると、さらにキレイになってるんです。肌はつやつやしており、腰回りの肉が削ぎ落されたようにほっそりしている。ガサガサだった手もつるつるになっており、ネイルサロンに行っている形跡もありました」

そこで、唯奈さんは母の浮気を確信する。

「LINEを見たこともありますが、母には彼氏ができたんだなと思いました。母はずっと父のことで苦労していたんです。今でこそ父は落ち着きましたが、父は浮気をしたり、すぐに怒鳴ったり、ふらりとどこかに出て2週間近く戻らないこともしょっちゅうでした。私が10代のとき母に“もう、お父さんと離婚しなよ。私もバイトするから”と言っても、“いいのよ。お父さんはあれでいい人なんだから”と言い、結婚生活は33年目です」

今の唯奈さんは、母の離婚を応援できない。なぜなら、父は何もできないから。

「東京で妹たちと3人で話していても、“ママが先に死んだら、パパは誰が面倒を見る?”って話になることもあります。父は母がいないと本当に何もできません。東京に生活の基盤がある私たちには父の面倒を見るのは不可能です。それに、いろいろあった両親が、年齢と共に落ち着いて、仲良く落ち着いて生活していることは、私の心のよりどころでもありました」

母は確実に変わったそう。それは、唯奈さんに対して「あなたはいつ、東京に帰るの?」とややめんどくさそうに聞いてきたから。

「それまで帰京を催促されることはなかったんです。それもショックでしたし、還暦を越えて恋愛をしている母に対する嫌悪感、そして、家族より彼氏を優先された悲しみが湧いてきました。母に恋愛をしてほしくないし、父を捨ててほしくない。そんなことは私のワガママだとは思うのですが、母には私のお母さんとしてこれからも過ごしてほしいんです」

唯奈さんは母の素行調査を依頼。調査結果を利用し、男性との関係を終わりにさせたいという願いが伝わってきました。

【母に思いを寄せるハイスペックな男性……その2に続きます】

探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/

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