付き合っていたときは優しかった夫。結婚が決まると自分優先になっていった
正美さんが旦那さまと出会ったのは25歳のときで、友人の紹介で知り合ったそう。年齢は6歳上で大人な振る舞いに惹かれていき、付き合って2年で結婚します。
「私の友人がバイト先で知り合った年上の男性と結婚して、夫は友人の旦那さんの知り合いで、ホームパーティーで知り合いました。第一印象は話しやすい人という感じで意識はしていなかったんですが、誘われるままに仲良くなり。当時は大学時代から付き合っていた彼氏に浮気されてフラれたどん底のタイミングで、夫の優しさには救われましたね。付き合って1年も経たないときに、結婚を前提にという話をされて、そのまま結婚に至りました」
旦那さまの実家は兵庫県の田舎にある一軒家。結婚するという報告に行ったときに、新しい一軒家を建築中だと伝えられます。それは正美さんと旦那さまが暮らす家でした。
「びっくりですよね。ご挨拶が終わってすぐに、義実家から車で10分ほどにある建築中の家を全員で見に行きました。ここで暮らすことになるなんて何も聞いていなかったので、そこでは驚いていないフリをし喜ぶのに必死でしたね。その後2人になってから夫に聞くと『あそこならギリギリ通えるから』と。それは夫の勤め先の話で、私の職場からだと2時間以上もかかる場所だったんですよ」
さらに、旦那さまは正美さんの母親がいる九州に行くこともやんわり拒否したと言います。結果、母親が出てきてくれたとのこと。
「『都合がつかない』と夫の両親への挨拶の日はすぐに決めたのに、全然日程を出してくれませんでした。私は母に電話で結婚の旨を伝えて、私からこっちに来てくれないかとお願いをしました。母親は了承してくれましたが、夫にそのことを伝えたときにはお礼もなし。なんとなくもやもやしましたね。まぁ母親が暮らしているのは姉夫婦の家で、私自身も遊びに行きづらいところもあったので、そのときは何も言わずに飲み込んだんですが……」
子どもができずに、不妊治療の行為にも非協力的。しかし義両親の前では円満夫婦を演じなければいけなくて……。【その2に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。