長男の嫁としてしゃしゃり出るくせにお金は対等を求めてくる

義姉は男の嫁である由美さんが長男の嫁である自分よりも義両親と仲良くしていることが気に入らなかったのか、義母との間に入ってくること増えていきます。

「当時は私も妊娠中であまり身動きがとれる状態ではなかったこともあるのか、義実家に行ってもまるでお客さんのように義姉は私を扱いました。『ゆっくりしていて』とか言いながら本人は義母にベッタリで。仲良くしているようなので放置していたんですが、その後にわざわざ私に電話をかけてきて、義母が動かない嫁だと言っていたなどを告げ口してくるんです。私は鵜呑みにしてはいけないと思いながらも、もしかしたら義母にも私が悪口を言っていたと同じことをしているんじゃないかと不安になってしまって。必要以上に義姉を刺激しないように、義実家にあまり近づかないようになりました。もう勝手にやってくれって思って」

由美さんが無事出産した直後に義姉の妊娠が発覚して、その1年後には孫が2人に。自身の孫を優先させようと義姉はさらに頻繁に義実家に入り浸っていきます。

「私も孫の様子を義両親に見せに行きたかったけど、義姉と顔を合わすのが嫌で足が遠のいていたんです。そのことを夫から咎められたりして、完全な悪循環になっていました。私は娘が生まれてからすぐに父が病気で寝たきりになり、そのまま1年も経たないうちに亡くなってしまったこともあり、実家ばかりに行っていたんです。でもそれは母親を1人にしたくなかったからなのに。義両親が夫に文句を言ったのかなとか考えるようになってしまって、義家族と上手くいくと思っていた結婚前の自信がこの頃には完全になくなっていました」

疑心暗鬼から義両親とうまく付き合えなくなり、義姉の思うがままだったそうですが、それでも義姉は次男家族としての役割は求めてきたと言います。

「夫が小さい頃、義実家では犬を飼っていたみたいで、義両親はまた飼いたいけどどこまで面倒を見れるかわからないからと言っていたんですが、最近義姉が子犬をプレゼントして。そこまではいいとして、なんと私たちの家にも犬のお金を半額出せと言ってきました。金額は36万だったそうで、『色々準備にかかるお金はこっちで持つから18万円でいい』という言い方で……。義両親は喜んでいるそうなので、私たちが文句を言うと告げ口されてせっかくの喜びが半減しても申し訳ないので、払いましたよ。でも、もし一緒にと最初から思っていたのであれば普通は買う前に相談しますよね。このことで義姉の非常識さがわかった夫も長男家族と距離を置くことに何も言ってこなくなりました。犬の一件はそれだけが救いです」

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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