木曽路の懐かしい佇まいに癒される!「木曽福島への日帰りグルメ旅」厳選7店

「木曽路はすべて山の中である」。島崎藤村の小説である夜明け前のこの書き出しを知る人は多いのではないだろうか? そんな木曽路の真ん中にある「木曽福島」へ、1日グルメ散歩はいかがだろうか。

木曽福島へ東京から向かう場合、朝8時の「スーパーあずさ」5号か、7時40分バスタ新宿発の高速バスに乗れば、12時頃には木曽福島駅に到着する。

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■1:『くるまや本店』の手打ちそば

朝、東京を出発した場合、到着した頃はちょうど昼時でお腹もしっかり空いているだろう。駅前にもそそられる店はあるのだが、ぜひ向かってほしいのが『くるまや本店』だ。

地元の人でもにぎわっている人気店で、手打ちそばがおいしいのはもちろん、昭和初期の懐かしいたたずまいがたまらない。

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「地鶏そば」は信濃地鶏、秋期限定の「しめじそば」は木曽谷で採れた天然のかやしめじなど、どれにしようか真剣に悩んでしまう。しかし、店舗の軒先に「すんきの季節」ののぼりが立っている時には、ぜひ塩を使わず乳酸菌発酵で作られた漬け物「すんき」の入ったすんきそばをおすすめしたい。

「すんき」についてはこちらの記事もご覧ください。

木曽では昔から良質の木材がとれたことから、木曽漆器も産業の一つとして栄えてきた。『くるまや本店』のまわりには漆器店もあるので、ぜひこちらも足を運んでみてほしい。木曽漆器で作られた箸は家庭での食もなんだか少し豊かな気分になれる気がする。

【くるまや本店】
住所/長野県木曽郡木曽町福島5367-2
電話/0264-22-2200
営業時間/10:30~17:00(無くなり次第閉店)
休業日/水曜日(下記ホームページにて要確認)
http://www.soba-kurumaya.com/

■2:『小池糀店』の“味噌玉製法”の味噌

崖家造りという河畔に肩を寄せ合うように古い家々が立ち並ぶ風景を見ながら、木曽川の音に癒されながら向かう先は、創業明治12年の「小池糀店」だ。
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この小池糀店の味噌造りの特徴は“味噌玉製法”という製法である。

まず蒸した大豆を丸めて糀菌をまぶして棚に並べる。茹でるのではなく蒸すことで大豆のうま味や香りを逃がさないのだ。そして1〜2週間かけて発酵させていく。ゆっくり発酵していくことで風味が豊かになり、うま味成分も増えていく。

そのように時間をかけて造られた味噌玉に、同じく手間と時間がかけられ、そして小池糀店に120年来住む菌類の結晶である米糀と塩を合わせたら、清涼な木曾駒高原でなんと2年かけて寝かせて、小池糀店の味噌は出来上がる。

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同じ味噌玉製法でも長野県産の大豆を使った味噌でも糀の歩合が違うもの、北海道産の無農薬有機栽培大豆を使ったものなどがあり、店先では試食もできるので好みの味噌を探してもらえればと思う。

あるいはすぐにでも味噌の風味を味わいたいという方は味噌玉自然派味噌を使った味噌せんべい(1枚190円)もおすすめだ。もちろん甘酒や糀の販売もしている。

【小池糀店】
住所/長野県木曽郡木曽町福島5831
電話/0264-22-2409
営業時間/9:00~19:00
休業日/不定休
http://www.koji-miso.com/

■3:2軒の酒蔵で地酒を楽しむ

木曽町には「中善酒造」と「七笑酒造」の2軒の酒蔵がある。いずれも木曽の名水で仕込まれているのだが、中善酒造は御嶽山麓系の伏流水で、七笑酒造は駒ヶ岳系の伏流水で仕込まれている。

“中乗さん”の愛称で町の人に親しまれている中善酒造は、前述の小池糀店から木曽川沿いに歩いて5分ほどの所にある。中善酒造では毎年4月に春の酒蔵まつりを開催しており、その他の日でも事前に申し込みをすれば酒蔵見学をすることもできる。

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【中善酒造店】
住所/長野県木曽郡木曽町福島5990
電話/0264-22-2112
営業時間/8:00~19:00
休業日/1月1日~3日
http://nakanorisan.com/

そして中善酒造から、もう一軒の七笑酒造までも歩いて約10分で到着する。2軒の酒蔵を巡って、お気に入りの地酒を探してみてはいかがだろうか。

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【七笑酒造】
住所/長野県木曽郡木曽町福島5135
電話/0264-22-2073
営業時間/8:00~18:00
休業日/元旦
http://www.nanawarai.co.jp/

ちなみに今回のテーマは日帰りではあるが、木曽町は国から「どぶろく特区」として認定されているため、もし木曽町に宿泊をすることがあれば、どぶろくを提供してくれる民宿もあるのでぜひそちらも楽しんでみてもらいたい。

■4:足湯と『御菓子司田ぐち』の菓子でホッと一息

ちょっと歩き疲れてきたら、木曽川のせせらぎを聞きながら足湯を楽しめるスポット「木曽川親水公園」へ。この足湯は二本木の湯を源泉としている。二本木の湯は、地下80mから湧出する炭酸泉(含二酸化炭素・カルシウム炭酸水素塩冷鉱泉)で昔から、街道を行く旅人や御嶽修験者などに親しまれてきた日帰り温泉施設である。

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二本木の湯まで日帰り旅で足を伸ばすには少し距離があるので、街の中心地でその湯を楽しめるのはありがたい。

そして道路を挟んだ目の前には『御菓子司田ぐち』がある。開田高原で採れた良質のそば粉を使ったそば饅頭や、御嶽山の形をした可愛らしい御嶽もなかがおすすめだ。和菓子だけではなくケーキやシュークリーム、バームクーヘンといった洋菓子もある。ひと休憩に甘味を食べながら、足湯を堪能してみてはいかがだろうか。

ちなみにここ木曽ならではの名物の一つに「朴葉巻き」がある。小豆あんを米の粉で包み、朴葉で包んで蒸した甘味は、木曽の初夏の風物詩であるため、5月中旬から7月中旬くらいまでの期間しか購入することができないが、ここ『御菓子司田ぐち』でも長年作られて販売されている。もしその時期に木曽を訪れたら、ぜひ味わってみてもらいたい。

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【御菓子司田ぐち】
住所/長野県木曽郡木曽町福島5283
電話/0264-22-2023
営業時間/8:00~19:00
休業日/木曜日(WEBにて要確認)
http://www.kashitaguchi.co.jp/

■5:江戸情緒を感じる「上の段」の町屋レストラン2軒

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東京に帰る前には、古い町並みの残る「上の段」で江戸の雰囲気を感じて帰っていただきたい。上の段では、福島宿の古民家や土蔵を改修、保存、活用した町並みが楽しめる。

江戸時代、宿場は防塞の施設としての役割も果たしており、敵の進入を阻むために道を鍵の手に折り曲げたり、急な坂道を作ったりしていた。そのような地形がそのまま残っているのだ。また、毎年2月頃には「雪灯りの散歩路」というイベントが開催され、その時にはこの町並みにアイスキャンドルが灯り、非常に幻想的な雰囲気となる。

この町並みでもちろんグルメも楽しめる。地元食材をふんだんに使った懐石料理が楽しめる「肥田亭」や窯焼きピッツァが楽しめる「松島亭」といった店がある。

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【和庵 肥田亭】
住所/長野県木曽郡木曽町福島上の段 5248
電話/0264-24-2480
営業時間/ランチ11:30~13:30(L.O)カフェタイム15:30~17:00 ディナー17:30~21:00(L.O)閉店21:30
休業日/火曜日
http://www.nanchara.net/hidatei/hidatei.htm

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【竈炙ビストロ 松島亭】
住所/長野県木曽郡木曽町福島上の段 5250
電話/0264-23-3625
営業時間/ランチ11:30~14:00 ディナー 17:00~20:30
休業日/不定休
http://www.nanchara.net/matsushima/matsushima-index.htm

どちらもディナータイムは17時や17時半から営業しているため、早めの夕食とすれば、舌鼓を打ったあとに東京に戻ることも可能だ。

今回は日帰りグルメということで木曽福島を紹介をしたが、温泉や木曽馬のいる開田高原、様々な体験ができるふるさと体験館「きそふくしま」など、他にも時間をかけてまわる価値のある見所が満載である。これを機にまずは一度足を伸ばしてみてはいかがだろうか。

文・写真/松永直
写真協力/スローフード木曽

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