中間管理職は「部下と上司を持つ管理職」で、部下を指揮しつつ、自分自身も上位管理職の指揮下にあるビジネスパーソンです。具体的な役職名は企業により違いますが、一般的に「課長」「係長」などが中間管理職にあたります。
よく「中間管理職はツライ」と聞きますが、具体的にはどのようなツラさがあるのでしょうか。

そこで今回、株式会社ビズヒッツが運営するビジネス上の問題解決を考えるメディアBizHitsは、中間管理職の経験者238人に「中間管理職がつらいと思う瞬間」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。

中間管理職がつらいと思う瞬間1位は「板挟みになるとき」

まず「中間管理職がツライと感じる瞬間」について聞いたところ、回答は以下のようになりました。
上位8位までをランキング形式で紹介します。

ダントツの1位は「板挟みになるとき」でした。

上司からはプレッシャーをかけられ、部下からも突き上げをくらう。そんな中間管理職の姿が思い浮かびますね。

2位以下は「部下を指導するとき」「仕事が多岐にわたるとき」と続きます。
また9位以下には「部下の代わりに仕事をしているとき」「部下を評価するとき」などが入りました。

では具体的な回答を紹介します。

【1位 板挟みになるとき】
・春から初めて中間管理職に就きました。上からの意見と下からの意見の板挟みで、間を取り持つのが大変だと感じています(30代女性)
・上司の理不尽な指示と部下からの不満で板挟みになることが多く、ストレスが溜まりやすい(40代男性)
・部下の気持ちもわかるが、上司の意図や気持ちもわかるので、板挟みになることがツライです(50代女性)

「心情的には一緒に仕事をしている部下の意見の方に寄り添いたいが、経営面を考えると上司の意見も理解できる」など、「どちらの気持ちもわかるからこそツライ」という意見が多数。

仕事の進め方についての意見の相違のほか、「残業の有無」について上司と部下で意見が違って困ったという声も。

また「上司と部下双方の意見を聞くだけならいいが、中間管理職が調整して解決しないといけないので大変」という声も目立ちました。

【2位 部下を指導するとき】
・部下に指示をするとき(30代男性)
・部下が私の指導方針に従ってくれないとき(40代男性)
・部下がなかなか成果を上げられないこと(50代女性)

「本社の方針をなるべくわかりやすく教えているつもりだが、部下に理解されない」など、部下への指導に行き詰まったときにツライと感じる人も目立ちました。

また「指導するときに、ハラスメントと言われないよう気を遣う」という声も複数ありました。

【3位 仕事が多岐にわたるとき】
・上司からと部下から仕事が来るので、やらないといけない仕事量が多くて辛くなる(30代男性)
・マネジメントだけでなく、自分も現場にでる必要がある(40代男性)
・プレイイングマネージャーとして実務をこなす一方で、管理職としてイレギュラーな案件や調整業務に時間を取られてしまうとき(50代女性)

「マネジメントだけに専念せず、自分も実務をこなす必要があるので負担が大きい」「上から仕事をふられるが、任せられる部下がいないため自分でやることになり仕事が増える」などの意見が寄せられています。

「上司には若い世代を大切に育てようとする姿勢がないので、中間管理職が若い世代への教育・フォローなどを担わないといけない」という回答もありました。

【4位 責任をとらされるとき】
・部下は守ってあげたいと思っているので、部下のミスは私の指示不足によるものだと報告しています(30代男性)
・部下がミスをしても、私の責任にされる(40代女性)
・間違いをただしても素直に聞こうという姿勢が見られない部下がいます。その部下が起こしたミスの責任を負わなければいけないのかと思うとツライ(50代男性)

「部下がミスすれば管理者の責任と言われる」という声が多数寄せられました。

自分のミスではないのに頭を下げるのは管理職として仕方がないことかもしれませんが「正直ツライ」と感じる人も多いようです。

【同率4位 納得できない指示を部下に伝えるとき】
・上から言われた内容が納得できないものでも、そのまま下に伝えないといけないところ(20代男性)
・会社側の言い分に納得できなくても、スタッフに納得してもらえるよう説明しなければならないときにとてもストレスを感じました(40代女性)
・間違っているとわかっていても、社長のやり方に従わないといけないときがツライです(50代男性)

「自分自身が経営層・上司の指示に納得できていないのに、それを部下に伝えないといけないのがツライ」という人が多数。

「部下に嫌われることを覚悟で」、理不尽な指示・無理難題を伝えている人も。

またツラさのあまり「役職なんていらないと思ってしまう」「辞職を決意するほどだった」という人もいました。

【6位 意見が通らないとき】
・自分の意見が通るようで通らないもどかしさを感じるときがあります(30代男性)
・部下の不満について上司に報告しても承認が得られないときはとてもツライ(50代男性)

「自分の意見が通らない」「部下の意見を上司に報告しても、認められない」などの意見が寄せられています。

また「部下の出した結果を上司が認めてくれない」「部下がしっかり仕事をしているので、職制や給与を上げてあげたいのに、上司になかなか承認してもらえない」という人もいました。

【同率6位 上から無理難題をふられたとき】
・新人の教育をしなければならないのに、上司からは「勤務時間をなるべく削れ」と言われる(20代女性)
・会社から受けた営業目標が高すぎて、部下に伝えるのにどう説明するかを考えているとき(30代男性)

具体的には「調整困難な状態で業務をパスされる」「上からのノルマがキツイ」などの回答が寄せられました。

「上司が昔の習慣で、パワハラありき・残業前提の仕事を依頼してくる」という人もいました。

【8位 部下の不満を聞くとき】
・パートさんが文句を言ってくるとき。シフトの調整が効かないときもあるのに、どうしようもないことで文句を言ってきます(40代女性)
・部下からの不満の処理に困ります(50代男性)

「部下から会社・上司への不満を相談されるとツライ」「上からの指示を伝えたときに、不満を言われるのがツライ」という意見が寄せられました。

「部下から文句を言われバカにされたりした」という人もいました。

中間管理職が向いていないと思う人は64.7%

次に「自分が中間管理職に向いていると思いますか」と尋ねたところ、回答は以下のようになりました。

「全く向いていない」「あまり向いていない」と回答した人が64.7%で、「向いていない」と考えている人のほうが多くなりました。

では具体的な回答をもとに「向いていると思う理由」「向いていないと思う理由」を紹介します。

【向いている人の理由】
・人のマネジメントをするのが苦ではないため(20代女性)
・ある程度の文句なら受け流せるから(30代女性)
・自分の考えをあまり持たず、調整役に徹することができるから(40代男性)

「向いていると思う」と答えた人からは「教育やマネジメントが得意だから」「バランスを取るのが上手いから」「人付き合いが得意だから」などの回答が寄せられました。

「理不尽な扱いには慣れているし、それが仕事の大部分を占めているとわかっているから」「割り切って指示・命令・意見できる」など「割り切って仕事をしている」という人も。

上司との関係については「言葉を選びながらですが、上席にも意見を言えるから」「嫌なら辞めればいいと考えているので、上から無茶を言われても正論で返せる」という回答も見られました。

「板挟み状態できつい時もあるが、なんだかんだどちらの意見を汲みつつ成果を出せている」「部下が自然と協力してくれます」と、成果を感じている人もいました。

【向いていない人の理由】
・上から言われた内容が納得でいないものであったとき、部下にそれを伝えるのがすごく心苦しく感じるため(20代男性)
・自分で黙々と作業するのが好きであり、他者の事を管理するスキルに欠けていると思うから(30代男性)
・性格的な問題。他人から嫌われると非常に落ち込むので、立場が違う複数人の意見を調整する中で、希望に添えないこの立場は辛い(40代女性)

「向いていないと思う」と答えた人の回答を見ると、「一人で仕事するのが好きだから」という意見が目立ちました。

「(向いていないと思ったので)推薦されたときに断ったのですが、昇進が決まりました」「全く自分の力が発揮できない」という人も。

「人に優しすぎるから」「神経質でストレスを溜めやすいから」と性格上向いていないと答えた人も複数いました。

また「部下を評価するのが苦手」「下に対してきつく言えない」「上をうまく説得する術を持たないし、イエスマンにもなれないので向いていない」という回答もありました。

中間管理職|悩みの相談相手は「いない」が35.3%

最後に「仕事の悩みを相談する相手」を聞いたところ、結果は以下のようになりました。

全体の35.3%にあたる人が「相談相手はいない」と回答。

「ひとりで解決しよう」と考えたり、ひとりで悩みを抱え込んだりしている人が多いとわかりました。

2位と3位は「家族」「友人・恋人」とプライベートの知り合いが入りました。

「妻も同業者だったので、妻に相談しています」「父親が同じような中間管理職を長く務めていたので、よくアドバイスを求めています」と、同じような経験をした家族に相談している人も。

「会社の人間関係の相談は家族、仕事そのものの相談は社内の違う部署の先輩」と、悩みごとによって相談相手を変えている人もいました。

「年齢が近く、同時期に課長に昇進した方々は似たような悩みを抱えていることが多く、お互いに相談しやすい」という回答もありました。

* * *

中間管理職経験者238人を対象にアンケートを実施したところ「中間管理職がツライと思うとき」第1位は、ダントツで「上司と部下の板挟みになるとき」でした。「板挟み」は上司と部下を持つ中間管理職だからこその悩みといえますね。

「自分は中間管理職が向いていない」と考えている人は64.7%。
向いていない理由としては「一人で仕事するのが好き」「ストレスを溜めやすい性格」などが挙がりました。

一方「自分は中間管理職に向いている」と答えた人からは、「教育・マネジメントが苦にならないから」「割り切って仕事しているから」などの回答が寄せられています。
また「仕事の悩みを相談する人がない」と答えた人が35.3%にのぼり、ひとりで悩みを抱えている中間管理職が多いとわかりました。

調査概要
調査対象:中間管理職の経験者
調査日:2021年6月29日~7月13日
調査方法:インターネットによる任意回答
調査人数:238人(男性177人/女性61人)

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