「2020年の東京オリンピックの時人気が出ていそうな街ランキング」発表!|新築マンション価格もこの6年で大幅に上昇! 2020年のオリンピックを控え、株式会社リクルート住まいカンパニーが、関東(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県)に居住している人を対象に「2020年の東京オリンピックの時人気が出ていそうな街ランキング」を集計しました。人気の街を新築分譲マンションの価格とともにチェックしていきましょう。

人気の街

※代表的な沿線名は総合ランキングと統一 ※分譲マンション価格データ提供:東京カンテイ ●現在:2017年1月~2018年12月の2カ年に新規分譲されたもの ●2013:2013年1月~12月の1カ年に新規分譲されたもの 専有面積30㎡未満、事務所・店舗用途のものは除く 分譲戸数が1桁のものはデータ僅少により非採用(2013の新宿、代々木) 注釈)70㎡換算…平均物件価格と平均面積から算出した平均㎡価格を70倍したもの

現在、2020年の東京オリンピック開催に向けて競技会場がある街を中心に再開発が進んでいますが、今回のランキングでは、競技会場に近い湾岸エリアから「豊洲」「月島」「勝どき」がトップ10にランクインしました。また、競技会場ではないものの、多くの開発が計画・進行中の「東京」「渋谷」「田町」もランクインする結果が出ています。
こうした大規模開発が行われている街は、東京でのオリンピック開催が決定した2013年と比較すると、新築分譲マンション価格も上昇しています。特に1位の豊洲は、新築分譲マンション価格(70㎡換算)が2013年と比較すると約1500万円アップ、2位の品川では、約6000万円もアップしています。

■1位は湾岸都市開発の先駆け、豊洲

人気の街ランキング

再開発進む豊洲(リクルート住まいカンパニー撮影)

今回1位に選ばれた豊洲は、東京オリンピックの会場が集積する有明エリアにも近く、再開発が進むエリアです。2020年完成予定の「豊洲二丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」では、オフィス、商業施設、ホテルなどが入居するミクストユースの大規模複合ビルが建設されています。既存の「ららぽーと豊洲」や「豊洲公園」、「豊洲シビックセンター」などとデッキやブリッジで接続される予定で、回遊性が高まりさらなるにぎわいの創出に期待がかかっています。また、災害時に備えた帰宅困難者の一時滞在施設も整備される予定です。
さらに、オリンピック後の2021年には「豊洲地区1-1街区開発計画」が完成予定で、豊洲駅前に48階建てのマンションを開発中。総戸数は1000戸を超え、スーパーマーケットと保育所を併設し、緑化空間も整備した複合開発となります。
そうした居住地の拡充に伴い、交通アクセスの向上も見込まれています。2018年11月に開通した環状2号線(※)により、東京都千代田区から港区、中央区などを経て江東区有明までのアクセスがよくなりました。オリンピック時から、この環状2号線に東京初となる「BRT」と呼ばれるバス路線の走行も予定されています。
また、10~20年先の構想ですが、銀座から臨海部をつなぐ地下鉄の整備の方針を都が発表しています。もしこの地下鉄が完成すれば、豊洲を含む臨海部の価値はさらに高まるでしょう。

※環状2号線…江東区有明を起点として中央区、港区、新宿区、文京区を経由して、千代田区神田佐久間町に至る全長約14kmの都市計画道路

■ビジネス拠点として期待が高まる品川・田町エリア

2位にランクインした品川と10位にランクインした田町は、国家的プロジェクトで注目が集まるエリアです。羽田空港へのアクセスがよく、2027年に開業予定のリニア中央新幹線の始発駅となる品川駅。国や東京都は、品川駅~田町駅周辺を大手町や丸の内と並ぶ拠点と位置づけ、国際ビジネス・文化都市の形成を目指しています。その一環として、2018年に駅名が決定した山手線新駅「高輪ゲートウェイ駅」周辺での大規模開発が挙げられています。高輪ゲートウェイ駅周辺では、オフィス、商業施設、住宅などの開発が予定されており、2020年に暫定開業、その4年後に街開きをする予定です。あわせて、隣接する京浜急行・都営地下鉄の泉岳寺駅もホームの拡幅やコンコースの拡張など大規模改良の計画があるほか、京急品川駅を地上化する計画も検討されているようです。
これらの開発によって、品川・田町のビジネス拠点価値は、さらに上がっていくことでしょう。

■1000戸級の大規模マンションが複数誕生予定の月島・勝どきエリア

7位の月島は、下町風情の残るエリアです。そんなエリアがタワーマンション街に変貌しつつあります。月島一丁目地区では 、「ミッドタワーグランド」 が2020年10月に竣工予定。さらに、月島西仲通り商店街(通称、月島もんじゃストリート)に面する月島三丁目北地区では、地上59階建てのタワーマンションが建設されます。約1120戸の住宅のほか、低層部分には店舗や保育所、高齢者施設等が入る計画です。このほかにも、佃二・三丁目地区では、老朽化した木造建築物も多く防災面の課題等から再開発計画として大規模商業施設・タワーマンション・ホテルを併設した複合施設の建設も視野に入っています。

9位の勝どきは、駅の拡張工事が進行中で、豊洲同様「BRT」などバス路線の整備も進んでいます。新橋から勝どき、晴海、有明を結ぶ予定で、オリンピック開催の2020年度はプレ運行を行い、2022年度には本格運行開始を目指しています。選手村跡地のマンション「晴海フラッグ」から最寄りとなる晴海五丁目にも、停留所の建設が予定されているようです。
さらに、交通利便性の向上に加え、勝どき~月島エリアで最大規模となる「勝どき東地区第一種市街地再開発事業」も計画されています。2028年度までに地上58階のタワーマンションを含む3棟の高層ビルが建設予定で、勝どきエリアのさらなる発展にも期待がかかります。

■13位の有明にも注目

トップ10には入りませんでしたが、13位の有明駅含む有明も注目のエリアです。五輪後に1万5000席の規模のスポーツ・文化発信拠点となる「有明アリーナ」をはじめ、「有明アーバンスポーツパーク」や「有明テニスの森公園」など、数多くの五輪レガシーが今後の街づくりに活かされます。すでに住宅や商業施設の開発も活発ですが、新たにタワーマンションのほか、イベントホールやホテルなどを含む複合開発が計画されていて、知名度の向上や今後の人気上昇が見込まれます。
現在、このエリアへの交通網がゆりかもめかりんかい線のみで都心からのアクセスに課題はあるものの、今後地下鉄構想や交通網整備にも期待がかかります。

***

いかがでしたか? ランキングでは、オリンピック会場に近い湾岸エリアの街の人気が上位に集中しました。開発・整備が進み、より利便性を増す街も多いですね。実際に今、開発をしている風景を見ながら、新たに住む街を決めるのも面白いかもしれません。

 

■調査対象:関東圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)在住の20歳~49歳の男女。
■調査方法インターネットによるアンケート調査
・「住みたい駅」は、画面上にプルダウンリストを3つ設置し、都道府県→沿線→駅の順で選択肢を絞り込む形。「住みたい自治体」は、都道府県→自治体の順で選択肢を絞り込む形。
・「住みたい駅」の対象駅は、1都4県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県) にある駅(新幹線の単独駅の本庄早稲田を除く)が対象。
・「住みたい自治体」の対象は1都4県(同上)のすべての自治体(「市区郡」まで。町村名は除く)が対象。
■調査期間スクリーニング調査:2018年12月17日(月) ~ 2019年1月11日(金)
本調査:2019年1月4日(金)~ 2019年1月11日(金)
●スクリーニング調査対象数:299,235人スクリーニング調査回収数:38,949人
●本調査有効回答数:7,000人
(昨年)本調査期間:2018年1月5日(金)~ 2018年1月18日(木)
■調査実施機関株式会社マクロミル

 

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