「AMラジオがFMで聴けるようになる!」
そんな話を耳にしたことはないでしょうか?
実際に経験されている方も多いかもしれませんが、AM放送の場合、ビル陰、電化製品の雑音、鉄筋の集合住宅などを原因とする都市部での難聴に対する受信相談が増えていると言います(平成15年〜平成23年度の関東総合通信局における相談実績)。
こうした都市型難聴に加え、海や河川の近くに設置されている場合が多いAM送信所の災害対策として打ち出されたのが「FM補完放送」。簡単に言えば、今放送されているAMラジオの放送が、そのままFM放送でも聞けるようになるというものです。
ユーザーにとってみれば、今まで聞きづらかったAM放送がよりクリアに聞こえることになり、そのメリットも大きいのですが、注意点もあります。それが対応機種の問題です。
最近、目に付くようになった民放各局の放送局のホームページ上にある「FM補完放送」開始の告知ですが、各放送局に割り当てられる周波数帯域は90〜95MHzのため、この帯域が受信できるラジオでないと「FM補完放送」を聞くことはできません。
例えば関東のAMラジオ局の場合、
TBSラジオ 90.5MHz
文化放送 91.6MHz
ラジオ日本 92.4MHz
ニッポン放送 93.0MHz
といった具合です。
すでに主要メーカーから発売されている機種の中には90MHzを超えたFM波を受信できるものあり、これから発売される新機種の多くが「FM補完放送」に対応すると考えられますが、旧機種などが店頭やネットショップなどで売られている場合は、あらためて、90MHzを超えたFM波を受信できるかを確認した上で購入したいものです。
ニッポン放送のサイトでは2014年8月時点での対応製品を確認することができるので便利です。