
「最近おなかが張りやすい」「便秘が続く」などのお悩みを抱えていませんか? その不調、じつは腸のむくみによるものかもしれません。体と同じように、腸も様々な要因によってむくむことがあります。
あんしん漢方所属の医師で腸活に詳しい後藤利夫先生に、腸がむくむことによる影響や原因、今日からできる腸活習慣をうかがいました。
不調の原因は腸のむくみ?

「腸のむくみ」は腸や腸周辺の水分の巡りが悪くなり、腸壁に水分がたまることで起こります。
通常、腸内の水分は腸壁から血管やリンパ管などに吸収されて全身を巡り、余分な水分は体外へ排出されます。しかし、何らかの原因により水分の巡りが悪くなると、うまく排出されず腸壁に留まりやすくなるのです。
腸壁に余分な水分がたまると腸の動きが悪くなり、便秘やガスだまりなどの不調が起きやすくなります。
腸がむくむ原因

腸がむくむ原因には、運動不足や長時間のデスクワーク、ストレスや冷えなどによる血行不良が挙げられます。
たとえば、運動不足や長時間同じ姿勢をとる習慣が続いていると、腹部や骨盤まわりの筋肉がこわばりがちです。これにより血行不良が起き、余分な水分もたまりやすくなります。
また、腸は自律神経と深く関係しており、ストレスによって自律神経が乱れると腸内環境も悪化して便秘などが起きやすくなります。その結果、たまった便から水分を吸収し続けてしまうのです。
さらに、冷たい飲み物や食べ物を頻繁に摂る習慣も、おなかの冷えを招いて腸のむくみにつながりやすいため注意しましょう。
腸のむくみ改善に役立つ腸活

腸のむくみを改善するには食事や運動などで腸内環境を整え、余分な水分の排出を促すことが大切です。無理なく続けられる腸活を紹介します。
1.食生活を見直す
まず意識したいのは、塩分を控えめにしながら、腸内環境を整える食材を毎日少しずつ増やすことです。塩分の摂りすぎはむくみにつながるため、できるだけ控えましょう。
食物繊維は便の体積を増やす材料になるほか、腸内細菌のエサにもなります。主食を白米だけにせず麦ごはんや雑穀に替えたり、納豆や豆腐、きのこ、海藻類などをおかずに取り入れたりすることで、食物繊維を無理なく継続して摂取できます。
また、腸内環境を整えるにはヨーグルトも効果的ですが、冷たいままでは冷えを招く可能性があるため、冷えが気になるときは、ひと肌程度(約40℃)に温めたホットヨーグルトにするなどの工夫をするのがおすすめです。さらに、冷たいものの摂りすぎを控え、常温や温かい汁物などを意識して摂りましょう。
2.軽い運動を習慣にする
軽い運動で腸周辺の筋肉を動かし、腸のぜん動運動を促すことも腸のむくみ改善に効果的です。ウォーキングであれば、息が弾みすぎないペースで十分です。
仕事や家事で座る時間が長い日は30分ごとに立ち上がり、背伸びをしておなかをゆっくり伸ばしたり、腰を左右にひねったりしましょう。筋肉が刺激され、血行促進につながります。
まとまった運動時間がとれない場合は、買い物で少し遠回りする、階段を使うなど、日常のなかでできるちょっとした運動から始めてみましょう。
3.サプリメントを活用する
食生活や運動などの習慣を整えてもすっきりしないときは、善玉菌や善玉菌のエサとなる食物繊維、オリゴ糖などを含むサプリメントを補助的に使う方法もあります。飲むだけで必要な栄養素を摂取できるため、食事を毎日工夫するのが難しい場合でも続けやすいのが特徴です。
ただし、サプリメントはあくまで補助的なもので、頼りすぎないことが大切です。定められた摂取目安量を守り、日々の食事で補いきれない栄養素を補給するものと考えて活用しましょう。
腸内環境を整えて軽やかな毎日へ

腸のむくみは冷えや運動不足などさまざまな要因によって起こるものです。改善するには、日々の食生活を見直して塩分や冷たいものを控えめにし、腸内環境を整えるのに役立つ食材を摂ったり、こまめに体を動かしたりすることが大切です。無理なく続けられる腸活から始めて、軽やかな毎日につなげましょう。
<この記事の監修者>

後藤利夫(ごとうとしお)/医師
1988年、東京大学医学部卒業。独自の無麻酔・無痛大腸内視鏡検査法「水浸法」を開発。大腸内視鏡6万件以上無事故のベテラン医師。大腸がん予防から始まった腸内細菌や乳酸菌にも造詣が深く、菌のパワーを使って健康になる方法を各所で伝授し続けている乳酸菌の専門家。
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