麹を使ったバゲットや薪窯で焼く食パンなど、今食べたいパンは、豊かな旨みが広がる、力強い味わい。名店の逸品を紹介します。

食感、香り、酸味のバランスが大切です!
都内でも珍しい、デンマーク伝統のライ麦100%のロブロを焼く『ブロード』。ライ麦と聞くと、酸っぱいパンと思われがちだが、さにあらず。ギュッと目の詰まったパンは程よい弾力があり、かみしめるとザクザクとした種の食感が楽しく、酸味よりもむしろ、ナッツのような香ばしさが広がる。

「デンマークでは日常的に食べられているパンです。朝食はバターでシンプルに、ランチはサンドイッチにして。チーズや野菜、フルーツとの相性がとてもいいです。夜はサーモンやレバーパテをのせておつまみにもおすすめです」とオーナーのクリスティーナ・ガネアさん。ライ麦のほのかな酸味がどんな食材とも寄り添う繋ぎ役になり、砂糖を加えていないぶん、食後感も軽やかだ。
夫の仕事で来日してからパンを焼き始めたのは、娘のためという。市販のパンが体に合わず、食べると体調をくずしてしまうため、独学でつくり方を学び、試作を繰り返して今のレシピを生み出した。クリスティーナさんが大切にしているのは、食材はできる限り有機栽培のものを取り寄せ、自家製酵母で生地を発酵させること。食べ飽きないおいしさが、ここにある。


●ブロード
住所:東京都渋谷区広尾5-4-20
電話:070・1527・5767
営業時間:10時〜17時(土曜は9時〜)
定休日:月曜、火曜
交通アクセス:東京メトロ日比谷線広尾駅より徒歩約2分
取材・文/石出和香子 撮影/佐々木美果
※この記事は『サライ』本誌2026年3月号より転載しました。












