近頃、大手企業社長による発言が元となって、「45歳定年制」という話題が世間を騒がしています。賛否両論ありますが、45歳くらいで先も見えてくるので、改めて人生を見つめなおす機会になる年齢でもありますね。株式会社LENDEX(https://lendex.jp/)が、全国の40代会社員を対象に「45歳定年制」に関する調査を実施しましたので、紹介します。
どういう時に、退職を検討するのか、早期退職を決意するのか、迷っている方は40代でなくても参考にしてみてはいかがでしょうか?
40代会社員の不満トップは給与! 4割以上は本気で退職検討中
はじめに、「現在の会社員生活において不満に感じることは何ですか」と質問したところ、半数以上の方が「給与/報酬額」と回答し、次いで「全般的にモチベーションを感じられないこと」と「社内の人間関係」がぞれぞれ約12%と続きました。
会社での評価を実感できるもののひとつに給与があるかと思いますが、成果や実績に見合った給与ではなかったり、元からの給与額が低かったり、ちゃんと評価されないとモチベーションも上がりません。また、会社という組織の中で仕事するうえで、人間関係は良好なほうがストレスにもならず、仕事もスムーズに進むもの。そのため、 人間関係に不満を持っていると、退職を検討するきっかけになるのかもしれません。
では、「退職後の生活を明確に見据えた形で退職を考えることはありますか?」と質問したところ、約半数の47.7%が「考えることがある」と回答しました。
「45歳定年制」に対する印象や具体的な意見とは?
定年と聞くと、労働者として身を引くようなイメージを持ち、生活が出来なくなるのではないかというマイナスの印象を持たれている方がいらっしゃる一方で、45歳を人生の節目と捉えて、これからの人生を新たに設計していくきっかけと考えている方もいるようです。
下記に、具体的な意見を紹介しましょう。
・45歳で、ある程度の方向性や結果が見えてくるであろうという意味だと思う。年功序列の時代ではない(女性/兵庫県)
・45歳定年だと将来の生活設計ができる前に退職しなければならないので、働く側にしたらなかなかきつい(男性/和歌山県)
・やりたいことが明確にある人は良いが、無い人は困ると思う。定年前の数年前から退職後のセカンドライフに向けて、セミナーや体験教室があったりすると良いと思う(女性/愛知県)
・キャリアプランは人それぞれだから、45歳定年制は必要ないと思う(男性/神奈川県)
早期退職制度を導入している会社は2割! 早期退職を考えるきっかけとは?
では、実際に早期退職制度を取り入れている職場はあるのでしょうか。 そこで、「現在の勤務先は、早期退職制度を導入していますか」と質問したところ、2割近くの方が「導入している」と回答しました。
人件費削減を目的とした企業の業績回復のイメージが強い早期退職制度ですが、人材の入れ替えによって若い世代が入ってくることもあるでしょう。 そのため、企業の活性化をはかるといった期待から、早期退職制度を取り入れている企業もあるのかもしれません。
では、早期退職制度の対象年齢はどの年代が多いのでしょう。「早期退職制度の対象年齢は以下のうちどれですか」と質問したところ、7割以上が「50歳以上60歳未満」と回答し、次いで「40歳以上50歳未満」(約23%)と続きました。早期退職制度は、優遇措置と引き換えに従業員に退職してもらう制度で、制度による目的は会社によって違ってくるため、対象年齢も目的に合わせて様々なようです。
早期退職制度は、定年退職とは違い、希望者を募るものですが、早期退職を持ちかけられたことはあるのでしょうか。
「会社から早期退職を持ちかけられたことはありますか」と質問したところ、約3%が「持ちかけられたことがある」、約97%が「持ちかけられたことはない」と回答しました。希望者を募る早期退職制度においても、ごくわずかとはいえ、退職をもちかけられることがあるようです。
早期退職制度による退職は、会社都合となるため、一般的な退職よりも優遇されます。そのため、退職を考えている方は早期退職を利用するという手段もあるかと思いますが、早期退職を考えるきっかけとはどんなことなのでしょうか。
早期退職を考えるきっかけの1位は?
「早期退職を考えるきっかけになりそうなことは、次のうちのどれですか」と質問したところ、約36%が「今後の生活資金が確保できること」と回答、次いで「退職金について納得の行く額が提示されること」(約22%)、「仕事的にも役職的にも期待が持てず、モチベーションが湧かないこと」(約21%)と続きました。
職場環境の現状打破のためや、納得のいく退職金といった先の見通しを立てられる資金が約束されていることで、早期退職を考えるきっかけとなっているようです。
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今回の調査で、40代会社員の方々が会社員生活で最も不満に思っていることは、「給与・報酬額」ということがわかりました。そして、4割以上の方は退職後の生活を明確に見据えた形で退職を考えているようです。45歳定年制に対しては、マイナスなイメージを持っている方がいらっしゃる一方で、節目として捉え、人生設計を見直すきっかけと捉えている方も少なくないことがわかります。
これから先の時代、今までの常識では考えられないことが当たり前になる可能性があります。どんな時代が来ても、変化に対応しながら、力強く生きていきたいですね。
調査概要: 「45歳定年制」に関する調査
【調査日】2021年11月11日(木)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,014人
【調査対象】全国の40代会社員
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ