独身の頃は、働いたお金は自分のために自由に使っていたという方も、結婚後はそうはいきませんね。 家族のための支出が増えたり、あるいは将来のことを考えて貯蓄したりと、“自分のため”から“家族のため”のお金の使い方に変化してきたのではないでしょうか。
では、結婚後の夫婦がそれぞれ自分のために使えるお小遣いの額はどれくらいなのでしょうか。また、“へそくり”の有無やその額は!? 気になるところですね。
そこで、株式会社UOCC(https://uocc.jp/)は、20〜60歳の既婚者500人を対象にお小遣い制なのかどうか、お小遣い額はいくらなのかをアンケート調査しました。
■夫婦はともにお小遣い制?
まず、結婚後に決まった額のお小遣い制にしているご夫婦はどのくらいの割合でおられるのでしょうか。
▷夫はお小遣い制ですか?
・はい 45.2%
・いいえ 54.8%
▷妻はお小遣い制ですか?
・はい 29.0%
・いいえ 71.0%
夫の半数以上はお小遣い制ではないことがわかりました。また、夫のお小遣いばかりに注目しがちですが、妻もお小遣い制にしている家庭が約3割ということも明らかに。
では、お小遣いの金額はどのように決めたのでしょう。
▷お小遣い金額はどうやって決めましたか?
・話し合い 74.9%
・夫の判断 12.4%
・妻の判断 12.7%
お小遣いの金額は、話し合いで決める人が多く、7割を超える結果になりました。
▷家計のやりくりを行う人は?
・夫 13.4%
・妻 57.0%
・2人で一緒に 29.6%
家計のやりくりについては、妻に任せている家庭が多く、5割を超えていました。一方、2人で一緒に家計をみている方が3割近くいることもわかりました。
■お小遣いの金額や満足度は?
ここまでで、お小遣い制の夫婦が7割いることや、家計のやりくり分担などがわかりました。では、実際のお小遣い金額やその満足度はどうなのでしょうか。
▷お小遣いの平均金額相場
・夫のお小遣い金額 平均「30,053円」
・妻のお小遣い金額 平均「19,697円」
平均金額では、夫が約1万円多い結果となりました。夫が自由に使えるお金が多い訳ではなく、お小遣いの中からランチ代を出していることが大きな要因のようです。
「この位のお小遣いが欲しい」という理想の小遣い金額はいくらなのでしょうか。
▷理想のお小遣い金額
・理想の夫のお小遣い金額 平均で「38,176円」
・理想の妻のお小遣い金額 平均で「30,268円」
年収などから考えて現実的な数字を挙げる方が多く、夫婦どちらも平均して今より1万円程度多くお小遣いが欲しいと思う方が多い結果となりました。1万円多くなれば、今よりも少し潤いのある生活が出来ると思われるのかもしれませんね。
お小遣いの金額が明らかになりました。では満足度をみていきましょう。
▷お小遣いに対する満足度
<夫の満足度>
・かなり満足 7.1%
・まあまあ満足 24.3%
・普通 31.4%
・少し不満 24.3%
・かなり不満 12.9%
<妻の満足度>
・かなり満足 5.6%
・まあまあ満足 29.6%
・普通 30.6%
・少し不満 32.4%
・かなり不満 1.9%
満足度のそれぞれの割合については、夫と妻でどちらも同じような結果となりました。「かなり不満」を選んだ方々の理由は下記のようなものでした。
「家計が苦しくて使えるお金がない」
「夫または妻が浪費家で納得できない」
「自分のお金の使い道を理解してもらえず、使えない」
「専業主婦でお小遣いが欲しいと言えない。言っても認められない」
「かなり不満」を選んだ人の世帯年収は平均499万円で、他の家庭よりお金に余裕がないために、お小遣いの金額や満足度が低くなる傾向になることもわかりました。
■年代別・家族構成別のお小遣い金額
では、年代別や家族構成によって、お小遣い金額に違いはあるのでしょうか。
▷ 年代別のお小遣い平均金額
<年代:夫のお小遣い平均金額>
・20代 26,750円
・30代 24,649円
・40代 33,691円
・50代 34,000円
<年代:妻のお小遣い平均金額>
・20代 22,591円
・30代 18,986円
・40代 17,412円
・50代 22,500円
最近は、若い世代の年収が下がっていることもあり、夫については40代以上がお小遣いが多い結果となりました。
また40代の妻のお小遣い金額が低い結果となりましたが、子供を抱える家庭が多く、教育費などにお金がかかっていることが考えられます。
▷家族構成別のお小遣い平均金額
<夫のお小遣い平均金額>
・共働き子供あり 31,552円
・共働き子供なし 29,857円
・専業主婦子供あり 28,706円
・専業主婦子供なし 29,579円
<妻のお小遣い平均金額>
・共働き子供あり 20,844円
・共働き子供なし 22,500円
・専業主婦子供あり 17,250円
・専業主婦子供なし 20,389円
専業主婦の家庭の場合、共働きの家庭に比べると、夫と妻どちらもお小遣いが減る傾向となりました。専業主婦の家庭の平均世帯年収は、共働きの家庭より低かったため、お小遣いの金額にも影響していると思われます。
■世帯年収別・地域別のお小遣い金額
世帯年収や地域別で金額に差はあるのか、みていきましょう。
▷世帯年収別のお小遣い平均金額
<夫のお小遣い平均金額>
・世帯年収300万以下 22,917円
・世帯年収301〜500万 25,375円
・世帯年収501〜700万 30,026円
・世帯年収701〜900万 37,000円
・世帯年収901万以上 39,808円
<妻のお小遣い平均金額>
・世帯年収300万以下 14,231円
・世帯年収301〜500万 16,044円
・世帯年収501〜700万 20,059円
・世帯年収701〜900万 22,333円
・世帯年収901万以上 28,750円
世帯年収はお小遣いの金額に大きな影響を与えていることがわかりました。夫と妻どちらも世帯年収が上がるごとにお小遣い金額が上がっています。世帯年収501〜700万が回答者のボリュームゾーンとなっており、全体のお小遣い平均金額と同じくらいの金額となりました。
▷地域別のお小遣い平均金額
<夫のお小遣い平均金額>
※東京都市圏とは、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県のこと。
・東京都 39,000円
・東京都市圏(東京以外) 30,294円
・それ以外 28,787円
<妻のお小遣い平均金額>
・東京都 33,800円
・東京都市圏(東京以外) 17,800円
・それ以外 18,133円
東京都は世帯年収が他地域より高く、お小遣い金額も高い傾向となりました。ただ、東京都は家賃や物価などの生活コストも高いことも要因かもしれません。
■足りない場合は? 気になるへそくりは?
もう少し自分のために使えるお金が欲しい、お小遣いの金額が不足していると感じる方はどうしているのでしょうか。
▷お小遣いが不足している時の対処方法(複数回答可)
・副業 41.4%
・結婚相手にお願いする 25.2%
・クレジットカードのリボ払い 6.2%
・親に借りる 5.0%
・給料の前借り 1.8%
・友達に借りる 0.6%
・消費者金融 0.4%
・その他 32.8%
副業の割合が高く、お金が足りない時は自分で何とかしようとする方が多いことがわかりました。では、最後にへそくりの有無を聞いてみましょう。
▷へそくりはありますか?
・へそくりがある 41.2%
・へそくりがない 58.8%
▷へそくりの平均金額
・全体のへそくりの平均金額 1,126,472円
・夫のへそくりの平均金額 1,259,458円
・妻のへそくりの平均金額 1,073,097円
平均して100万円以上と高額のへそくりを持つ人が多いことがわかりました。
▷へそくりを隠している場所?
・銀行口座 72.3%
・家の中(現金) 18.4%
・実家(現金) 1.0%
・その他 8.3%
7割を超える方は銀行に預けていることがわかりました。
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へそくりの金額は思った以上に多いと感じられた方もおられるのではないでしょうか。自分自身のために使うお金という意味の他に、何かあったときの備え、安心のために貯めている方も多いと思われます。
とはいえ、あともう少し月々のお小遣いに余裕があれば、夢も広がりますね。家族の状況の変化などに合わせて、お小遣いの金額の見直しも必要かもしれません。
■調査概要
調査時期:2021年5月14〜19日
調査方法:インターネット調査
調査対象:20〜60歳の既婚者500人