20代の頃よりも責任のある立場になり、家庭を持つ人も多くなる30代・40代の皆さんは、どんな金銭感覚をお持ちなのでしょうか。
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(http://www.smbc-cf.com/corporate/)は、「30代・40代の金銭感覚についての意識調査2021」を発表しました。
お小遣い事情、貯蓄金額のみならず、収入事情など、30代・40代の率直な数字を見ていきましょう。
30代・40代のお小遣い・貯蓄事情
全国の30歳~49歳の男女に、毎月自由に使えるお金はいくらあるか聞いたところ、「1万円以下」30.4%に最も多くの回答が集まった他、「2万円超~3万円以下」18.5%や「1万円超~2万円以下」16.6%、「4万円超~5万円以下」14.6%にも多くの回答がみられ、平均は30,192円でした。
次に、貯蓄状況について質問しました。
現時点で、どのくらいの貯蓄ができているか聞いたところ、「50万円以下」23.8%に最も多くの回答が集まりました。この他、「0円」16.7%や「50万円超~100万円以下」12.3%、「500万円超~1千万円以下」12.2%、「1千万円超」12.1%にも多くの回答がみられる結果となりました。
そして、調整平均は283万円でした。
コロナ禍のテレワーク・外出自粛による必要費用の減少や、10万円の特別定額給付金の受給、景気に対する先行き不安を受けた貯蓄志向の高まりなどの影響で、結果的に貯蓄が増えたという人が多いのではないでしょうか。
おひとりさま消費と身近な人と過ごすために使う消費
ここからは、消費意識や消費実態についての回答を見ていきましょう。
まず、全回答者(1,000名)に、一人で行動・消費することにお金をかけたいか聞いたところ、「非常にそう思う」と、「ややそう思う」を合計した「そう思う(計)」は66.4%となりました。
実際に一人で行動・消費することにお金をかけているかも聞いています。
80.4%の人が「お金をかけている」と答え、ひと月にかけている金額の全体平均は9,637円でした。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、会食など密接した会話の機会を避けようとする行動変容の結果、おひとりさま消費が急拡大している実態が明らかになりました。
では、身近な人と一緒に過ごすための消費については、どのくらいの人が前向きに考えているのでしょうか。
全回答者(1,000名)に、親しい人(家族や友人など)と楽しく過ごすためにお金をかけたいか聞いたところ、「そう思う(計)」は74.0%となりました。
30代・40代の多くが、親しい人と充実した時間を過ごすことにお金をかけて楽しみたいと考えているようです。
男女・年代別にみると、最も高かったのは30代女性の78.8%が「そう思う(計)」と回答したグループでした。
実際に親しい人(家族や友人など)と楽しく過ごすためにお金をかけているか聞きました。70.5%の人が「実際にお金をかけている」と回答し、ひと月にかけている金額の全体平均は8,438円という結果でした。
男女・年代別にみると、お金をかけている人の割合が最も高くなったのは40代女性(76.8%)、ひと月にかけている金額の平均が最も高くなったのは40代男性(9,722円)でした。
コロナ禍の収入事情とライフイベントへの意識
有職者(805名)に、残業時間や収入、時間の使い方、仕事後の消費について、コロナ禍前からの変化を聞きました。
<残業時間>では「増えた(計)」は11.9%でした。「減った(計)」は22.5%となりました。
<収入>では8.9%が「増えた(計)」、31.4% は「減った(計)」となりました。
全体に収入が減っている割合が多いのは、コロナ禍での自粛営業も影響しているかもしれません。
次に時間の使い方について質問しました。
<家事時間>では40.4%が「増えた(計)」と回答しました。
<家族と過ごす時間>では「増えた(計)」は41.2%でした。
<仕事後の消費>では36.6%が「減った(計)」と答えました。
時短営業の影響から、仕事後に会食や買い物などの予定を入れる人が減少したのではないでしょうか。
次に、副業実態について質問しました。
パート・アルバイトを除いた有職者(660名)に、副業をしているか聞いたところ、「している」は22.6%、「していない」は77.4%となりました。
副業禁止の見直しする企業も多いそうですが、これからの変化も気になるところですね。
ここからは、ライフイベントと年収の関係について伺いました。
全回答者(1,000名)に、結婚しようと思える世帯年収額を聞いたところ、「年収400万円でしようと思える割合」は32.2%、「年収500万円」は50.6%、「年収600万円」は62.1%となりました。
次に、出産・子育て(1人)しようと思える世帯年収額を聞いたところ、「年収500万円でしようと思える割合」は39.7%、「年収600万円」で53.5%となりました。
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30代・40代の皆さんのお財布事情を詳しく見てきました。これまでにない社会情勢の大きな変化の中ですから、価値観の変化はもちろん、働き方やお金の使い方の変化まで、様々なところに影響がみられました。渦中に生きる私たちもまた、世の中の推移を見守っていきたいものです。
調査概要
調査手法インターネットリサーチ
実施期間2021年2月3日~4日の2日間
調査対象30歳~49歳の男女
有効サンプル数1,000名