政府は、18・19歳を18歳未満とは別扱いの「特別少年」として位置づけ、厳罰化する少年法改正案を決定しました。
この法改正により、18・19歳の場合でも起訴後は成人同様、実名報道が認められることになります。

改正案が今の国会で成立すれば、来年4月に施行される見通しです。

今回の改正案は18・19歳の犯罪抑止につながるとされる一方、立ち直りの妨げになるとの指摘もされています。
この法案については、Twitterでも「実名報道可」や「特別少年」などがトレンド入りするなど、SNSでも話題になっており、世間の関心の高さがうかがえます。

そこでトラブル解決のプラットフォーム、カケコム(http://company.kakekomu.com/)では、今回の法改正で18・19歳でも起訴後は実名報道が可能となることに関して、一般の方がどのように感じているのか、アンケート調査を実施しました。
以下が調査概要です。

18・19歳でも、起訴後は実名報道が認められることについて、どう思いますか?

アンケートでは、18・19歳でも、起訴後は実名報道ができるようになることについてどう思うか、「よい」「よくない」「どちらでもない」の3択で回答していただきました。
その結果がこちらです。

「よい」と回答した方は全体の79%、「よくない」と回答したのは6%、「どちらでもない」と回答したのは15%という結果になりました。
結果としては、8割近くにのぼる多くの方が、18・19歳でも起訴後は実名報道がされるようになることについて、賛成の意見を持っているようです。

18・19歳でも実名報道されるべきと思う理由は?

18・19歳でも実名報道されることについて「よい」と回答した方の中には、そう思う理由について、下記のような意見があげられました。

18・19歳はもう大人と変わらない
18歳と20歳で大きな違いがあるとは思えないし、高校を卒業する年齢で社会人になる人も多くなると思うので、大人としての対応でいいと思う。( 30代 女性)
国が18歳からを成人として選挙権も与えるのであれば、刑罰も大人と同じようにするべきでしょう。18歳、19歳はまだ子供だという人もいるかもしれませんが、であれば色々な権利も与えてはならないと思います。悪いことで名前を報道されないような生活態度を心がけるべきなのではないでしょうか。( 30代 女性)
罪を犯した事実に年齢は関係ない
未成年だから残虐な事件を起こしても守られるというのはおかしいです。被害にあわれた方が報われません。少年法自体廃止が良いと思います。(40代 女性)
やってしまったことはやってしまったことなので報道されて良いと思う。 (30代 男性)
犯罪抑止になるから
この件についてあまり詳しいわけではありませんが、「18、19歳でまだ実名報道されないからセーフ」といったようなことが犯行動機の一部に含まれるような、悪質な事案があると聞いたことがあります。また、18、19歳ともなれば一般的に大人と同様の扱いをされる年齢でもあり、あまり問題点を感じないこともあります。(20代 男性)
一律に年齢で線引きをするということ自体にも問題は感じますが、近年の若年層は早熟な傾向もあり、またネットなどで知識を得やすい状況にあるので、罪を犯してしまう身近さや、保身に知恵が回る年齢は下がってきているように思います。そうした点から、犯罪抑止となる実名報道の年齢は引き下げる方向が妥当だとは思います。(30代 男性)
被害者は実名報道されるのに、加害者が実名報道されないのはおかしい
……被害者のプライバシーは守られないことも多いので、加害者のプライバシーを守る必要は少しもない。更生すること、社会復帰する未来を考えても、実名で過去の罪と一生向き合うべき。(30代 女性)
被害者だけが実名で、加害者が未成年だからと言う理由で実名が出ないのはおかしいと思う。(40代 女性)

18・19歳は実名報道されるべきではないと思う理由は?

では次に、18・19歳でも実名報道されることについて「よくない」と回答した方の意見もいくつかご紹介していきます。

まだ責任を取れない年齢だから
18歳は高校生ですね。まだ、社会に出て働いていない少年です。成人の20歳と違って、責任を取れない年代だと思う。19歳も同様で、社会に出たばかりなので、責任を取れる年代ではないと思う。(60代以上 男性)
まだ学生の年代で全てにおいて責任を本人に負わすのは可哀想な気がします。事件の背景などを鑑みてからでないと認めたくない。(50代 女性)
更生・社会復帰の妨げになる
今はインターネットに名前が残ってしまうので、実名報道をすると社会復帰の妨げになる恐れがある。(30代 男性)
将来がまだまだあることを考えると、実名報道による差別などの不利益は、更生の機会を奪うことにつながると思う。(50代 女性)

「どちらでもない」を選択した方の意見

最後に、今回のアンケートで「どちらでもない」を選択された方の意見もいくつかご紹介できればと思います。
「どちらでもない」を選択した方の中には、「ケースバイケースだと思う」や「法律の他にも変えるべきことがある」といった意見があげられました。

ケースバイケースだと思います。更生を考えると実名報道するのは可哀想だし、両親にも影響があるので気の毒だと思いますが、再犯の可能性が高い事案(性犯罪・万引き)や反省がない場合などは実名報道していいと思います。(40代 女性)
単純に実名をさらせばいい、と言うだけでなく、時代が変わってきているので、報道の在り方も含めて、議論が必要だと思います。被害者ばかりがさらされて、少年だからどこか守られているような法律は、反対です。(40代 女性)
報道ルールを変えるだけでなく子供の教育や、大人側の意識も変える必要がある。私たちの受ける義務教育には社会に必要な能力を身につける教育があまりに少ない。教科の社会や道徳の基礎としてディベートを行い、その中で犯罪についても子供同士で議論する機会を設ける。同時にその結果をもとに大人側も学習するなど、社会全体で意識を変える必要がある。(40代 男性)

いかがでしたか?
今回のアンケートでは、多くの方が18・19歳でも実名報道がされるようになることについて賛成という結果になりました。
しかし、具体的な意見をみてみると賛否両論あり、未成年が犯した犯罪への対応については、まだまだ改善していかなければならないことが多そうです。

出典元(カケコムの記事):https://www.kakekomu.com/media/53979/

 

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