城下町を遊ぶ、日本の城をめぐる宿５選
近年、「城ガール」などの言葉に代表されるように、「日本の城」の魅力が世代を超えて再注目されています。では、“日本最古の天守”がある町と聞いて、サライ読者のみなさんが思い浮かべるのは、どこの城下町でしょうか？ 手がかりとなるのは国宝の城です。現存天守を訪ねながら、城下町で遊び、その土地の歴史とロマンに身をゆだねる旅にでかけてみませんか。
快適で贅沢な時間を過ごせるホテルや旅館を厳選して取り扱う宿泊サイト「⼀休.com」に掲載されているホテルの中から、⼤⼈の贅を知り尽くしたサライ.jp 読者におすすめしたい「城下町を遊ぶ、日本の歴史ロマンをめぐる宿」を厳選しました。
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現存天守がある国宝の古いお城とセットで楽しみたいくつろぎの宿を紹介します。国宝5城を制覇する旅など、テーマのある旅に出かけるきっかけとしていただいてもいいかもしれません。
■1：灯屋 迎帆楼
現在、日本最古の天守と言われているのは、犬山城（愛知県・築年推定：天正13～18年／1585～1590年※諸説あり）です。諸説あり、科学的調査や史料の発掘によって、時に順番が変わることもあります。創建当初から現在までほぼ同じ姿をのこす犬山城に思いを馳せながら、歩くこと7分。
木曽川沿いに佇む「灯屋 迎帆楼」（あかりや げいはんろう）は、大正８年（1919）創業、文人墨客の定宿として愛されてきた老舗の宿です。今は、伝統を継承しながら、モダンで上質な料亭旅館として、生まれ変わりました。10室限定・全室スイートルーム、すべてのお部屋が半露天風呂付きです。
▷投宿の醍醐味、朝夕の犬山城と木曽川の絶景
「灯屋 迎帆楼」に滞在すると、犬山城と木曽川を照らす朝日の神々しさ、夕暮れ富士（伊木山）を眺めながら入る温泉など、幽玄の世界を体感できます。上質のプライベート空間と料亭旅館の名のもとに届けられる、地元の新鮮野菜がふんだんに使われた会席料理をご堪能ください。
▷この宿ならではの魅⼒
全室が半露天風呂付き、好きな時に好きなだけ、気兼ねなく温泉に入ることができるのが魅力です。露天風呂に流れる「白帝の湯」は、犬山唯一の100％天然温泉。弱アルカリ性単純泉は、肌がすべすべになると評判の美人の湯。国宝犬山城を望むプライベートの貸切風呂もあります。
問い合わせ先
IN 15:00～18:00
OUT 11:00
室数 全10室
ペット 不可
お子様 不可
TEL／0568-61-2204
住所／〒484-0082 愛知県犬山市犬山北古券41-6
おすすめのプランは、「木曽川鵜飼観覧プラン（予約代行）」2名で88,000円～。国宝犬山城のライトアップと幻想的な鵜飼を楽しめます。
■2：浅間温泉 菊之湯
五重六階の木造天守を持つ城としては日本で最古と言われているのが松本城（長野県・築年推定：文禄2年〜文禄3年／1593～1594年※諸説あり）。北アルプスの山々を借景に黒と白のコントラストが美しい城です。生子壁（なまこかべ）が立ち並ぶ城下町めぐりを満喫した後、旅の疲れを癒すのにぴったりなのが、松本の奥座敷「浅間温泉 菊乃湯」。
▷明治24年（1891）創業 木のぬくもりと文化を感じられる宿
「浅間温泉 菊乃湯」は、松本城から車で10分ほど。信州独特の本棟造りを取り入れた宿には、アンティーク家具や古美術品が並び、温かみのある空気が流れています。染色工芸家の三代澤本寿、柚木沙弥郎など、多くの芸術家たちとの交流による由緒あるコレクションは、観る人に元気を与えてくれます。
古くて趣ある旅館和室での接客も心なごむひととき。大切な宿文化としての食事は信州産の新鮮な野菜料理を中心に、懐石料理でおもてなしの心が表現され、名産の馬刺しなどの郷土の食材、海や川の魚など、四季折々の滋味あふれる品が並びます。
▷この宿ならではの魅⼒
江戸時代から続く浅間温泉のお湯は、肌あたりの優しいアルカリ性単純温泉の湯です。「浅間温泉 菊之湯」では、菊をかたどった「菊風呂」と露天風呂と内風呂を備えた「紅風呂」を入れ替え制で入ることができます。また、源泉かけ流しの内風呂付きの客室も見逃せません。
問い合わせ先
IN 15:00～18:00
OUT 10:00
室数 全15室
ペット 不可
お子様 可
TEL／0263-46-2300
住所／〒390-0303 長野県松本市浅間温泉1-29-7
おすすめのプランは「【国宝松本城入場券付・お食事処利用】本棟造りの老舗旅館で本格懐石料理を…1泊2食付プラン」2名で48,840円～。
■3：料亭旅館 やす井
現存天守で3番目に古いのは彦根城（滋賀県・築年推定：慶長12年／1607年※諸説あり）です。今も江戸時代の面影の余韻に浸りながら、お城から少し足をのばすと、歴史を感じさせる表門が印象的な「料亭旅館 やす井」に辿り着きます。
創業明治2年（1869）、彦根城主「井伊家」の井の字より「やす井」と名付けられた料亭旅館です。400坪の日本庭園に面した全9室。百余年の歴史と文化を育んだ静かな時の流れを感じられる宿です。
▷400坪の庭園、四季折々の風情に心が癒される
日本の伝統と和の趣を大切にしたおもてなしの宿「料亭旅館 やす井」。400坪の日本庭園に面した9部屋の客室からは、それぞれ趣の異なる庭園を望むことができます。
食事は、湖国滋賀の美食を堪能。一品一品、吟味を重ねられた琵琶湖の旬の素材をたっぷり使った季節の味です。風の音や鳥のさえずり、花の香りに包まれながら、ゆったりと流れる至福の時間を堪能できます。
▷この宿ならではの魅⼒
日本の伝統的な大庄屋の屋敷の名残を残した「特別室 いろりの間」では、囲炉裏で炭をおこすこともできます。客室付きの檜風呂がある部屋、プライベート空間での部屋食など、好みにあわせて、客室を選べるのも魅力です。
問い合わせ先
IN 15:00～18:00
OUT 11:00
室数 全9室
ペット 不可
お子様 可
TEL／0749-22-4670
住所／〒522-0082 滋賀県彦根市安清町13-26
おすすめのプランは、「【基本会席】花鳥風月を愛でながら食す、旬の味覚三昧」2名で61,600円～。
■４：ホテルモントレ姫路
世界文化遺産にも選ばれている姫路城（兵庫県・築年推定：慶長14年／1609年※諸説あり）は、先に紹介した松本城と同じく、五重六階の木造天守のお城です。別名白鷺城（しらさぎじょう）とも呼ばれており、真っ白な外観が青空に映えます。姫路城まで徒歩15分の「ホテルモントレ姫路」は、JR姫路駅直結で客室数274室の都市型ホテルです。
▷アールデコ様式と和のテイストを融合、シックで洗練された客室
「ホテルモントレ姫路」は、アールデコ様式と和の味わいを融合し、粋で洗練された客室が特徴です。姫路市の姉妹都市であるベルギー・シャルルロワ市などのアールデコ様式と東洋的な要素がインテリアに取り入れられ、異国情緒を感じさせてくれます。そして、室内の壁面の壁紙はよく見ると矢羽をモチーフにしたデザインが施されています。
▷この宿ならではの魅力
姫路城が見えるお部屋が予約できるプランのほか「ホテルモントレ姫路」は、なんと言っても姫路探訪の拠点としての好立地が魅力。例えば、西の比叡山と呼ばれる「書寫山 圓教寺」もホテルからバスで30分ほど。映画『ラストサムライ』やドラマのロケ地としても有名ですが、城下町とはまた風情が異なる緑豊かな大寺院の散策は、時がとまったかのような静かな時間を過ごせます。
問い合わせ先
IN 15:00～23:30
OUT 11:00
室数 全274室
ペット 不可
お子様 可
TEL／079-224-7111
住所／〒670-0927 兵庫県姫路市駅前町60
おすすめのプランは、「【姫路観光】国宝姫路城入場券付プラン 朝食付き」2名で15,600円～。
■5：皆美館
天守の古さでは5番目と言われる松江城（島根県・築年推定：慶長16年／1611年※諸説あり）は、山陰唯一のお城です。お城から歩いて8分ほど、宍道湖畔に老舗旅館「皆美館」あります。120年の歴史の中、島崎藤村、芥川龍之介、高浜虚子など多くの文人墨客に愛された宿です。
▷刻一刻と移りゆく宍道湖の情景を眺める贅沢なひととき
多くの文人墨客が愛した宿が、レトロモダンな宿に生まれ変わり、私たちを刻一刻と移りゆく宍道湖の美の世界に誘います。宍道湖を一望する客室にある展望風呂からの絶景、湖畔庭園を望むメゾネットタイプの客室など、贅沢な時間を過ごせる16室を選ぶことができますよ。お湯は「美肌の湯」としても知られている、湖の湯「松江しんじ湖温泉」の天然温泉です。
▷この宿ならでは
日本海、宍道湖、清流や中国山地など、四季折々の自然の幸に恵まれた山陰の恵を、伝統の味で仕上げた滋味あふれる会席料理で、いただけます。松江藩主・松平不昧（ふまい）公ゆかりの「鯛めし」をはじめとする伝統料理も人気の一品。伝統に新しい感性を調和させた「和のオーベルジュ」を楽しめる宿ともいえます。
館内にある日本庭園は、アメリカの日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」の日本庭園ランキングで、2018年より3年連続して、足立美術館（島根県）、桂離宮（京都府）に次いで、3位にランクイン。宍道湖を借景とする枯山水手庭園の絶景は必見の価値ありです。
問い合わせ先
IN 15:00～18:00
OUT 11:00
室数 全16室
ペット 不可
お子様 可
TEL／0852-21-5131
住所／〒690-0843 島根県松江市末次本町14番地
おすすめのプランは、「【スタンダードプラン】一休さん【ひとやすみ】プラン」2名で62,700円～
400年の時を超えて、戦国期の面影を今に伝える城下町。天守が建てられた年代をめぐる物語も、知れば知るほど奥深いもの。旅行の前に、お城のホームページを見ることをおすすめします。そしてそれぞれの宿では、建築様式、調度品、眺望など、細部に至るまでその町の歴史を全身で感じとれる工夫が施されています。城めぐりをきっかけに、小さな発見をたくさんできる旅をお楽しみください。
※本記事で紹介したプランの価格はすべて税込です。
※本記事は2021 年8⽉3⽇（火）時点での情報をもとに作成しています。
提供されるサービスの内容は随時、変更になる場合があるため、各プランの詳細をご確認のうえお申し込みください。
情報・写真提供／⼀休.com
⽂／奈上水香（京都メディアライン）
HP：http://kyotomedialine.com
