諏訪の職人技が生んだ国産機械式時計の新星！手巻き式腕時計「THE SPQR」（ザ・スポール）

写真左＝アイボリー×バーガンディ／右＝ブラック×濃紺クロコダイル
12時の位置にゼンマイの残量を示す指針き。最大巻上げで駆動は40時間以上可能。

長野県の中央部、諏訪湖の周辺で時計作りが始まったのは昭和10年代だ。それが戦後になって大きく花開いていく。高精度の機械式時計を作り、やがて昭和42年(1967)には、世界に先駆けてクォーツ式腕時計を開発した。

近年は幅広い年齢層が機械式腕時計へと回帰しているが、そんな中、諏訪にオリジナルの機械式腕時計を製造する時計企画室コスタンテが誕生したのは2002年のこと。ここに紹介するモデルは、文字盤に残りの駆動時間を示す「パワーリザーブ」機能を搭載した、同社の手巻き式腕時計だ。

アイボリー×バーガンディは北海道にある国内唯一の馬具メーカー、ソメスの牛革、ブラック×濃紺クロコダイルは国産メーカーのクロコダイルのバンド。

代表の清水新六さんは、諏訪精工舎(現セイコーエプソン)で活躍してきた熟練の時計職人である。

「手巻き式でパワーリザーブの付いた機種は、スイスでは高級時計の代名詞です。駆動時間の残量表示の小針が付くという特徴を生かして、飽きのこないデザインを念頭に作りました」

高強度のサファイアガラスの風防は、立ち上がりのあるボックス型と呼ばれる古風なもの。分厚いガラスを削り出して仕上げた。風防に合わせて文字盤も曲面形状で、機械式腕時計全盛期を彷彿させるモデルである。

商品名／手巻き式腕時計「THE SPQR」
メーカー名／コスタンテ
価 格（消費税8％込み）／216,000円