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取材・文/ふじのあやこ

娘のきもち19

家族との関係を娘目線で振り返る本連載。幼少期、思春期を経て、親に感じていた気持ちを探ります。~その1~はコチラ

今回お話を伺ったのは、都内の企業で派遣社員として働いている凛子さん(仮名・41歳)。山梨県出身で、両親との3人家族。母親は過干渉、父親は放任主義という家庭で育ち、有名大学を卒業後は都内にある大手の商社に就職したことで一人暮らしを始めます。しかし親の不仲が深刻化したことでどんなに忙しかったとしても、月に1度は必ず実家で過ごしていたそう。

「一人暮らしをするようになってから、両親とメールをするようになりました。それに、実家にいる時にはあまりしゃべってなかった父親はメールがすごくかわいくて絵文字を多用するんです。しかも長文で(笑)。でも、こんなにメールではしゃべるのに実家に戻ってからもしばらく会話はなくて打ち解けるまで少し時間がかかって、人見知りされているのかなって思いましたね(苦笑)。

母親からは週に2~3度は電話がかかってくるようになりました。内容は母親の日々あったことと、私のあったことの報告です。私と両親の関係は、毎日顔を合わさなくなってからのほうが良好になりました」

娘の結婚をきっかけに両親の不仲は解消へ

凛子さんとの仲は良好も、両親が会話しているのは凛子さんを仲介した時のみ。会っていない時も両親に家での様子を探ったり、関係修復のきっかけ探しを頑張っていたそう。そこには両親の離婚をどうしても止めたい理由がありました。

「私は一人っ子なんで、もし両親が離婚してしまったら、将来どちらかしか面倒が見られなくなってしまうんじゃないかと思って。そんな理由で親の離婚を止めるのもどうなのかとは思いますが、兄妹がいないので自分一人でやりきらないといけないから。純粋に子どもとして親の離婚は嫌だという思いももちろんありますが、それよりも老後にどっちも1人きりにはしたくないので」

28歳の時に凛子さんは同じ会社で働く1歳年上の男性と結婚することになります。その時両親も60代になり、夫婦仲も落ち着いてきたと言います。

「両親とも結婚はすごく喜んでくれました。私は実家にいる時は大学の時に少し彼氏がいたくらいで親に紹介することはなかったし、社会人になっても両親に付き合っている人がいるなんて言ったこともなくて。親からも一切聞かれたことがなかったので、なんとなく異性のことがタブーみたいになっていたんです。今さら言えないし、聞けないみたいな感じで。だからちゃんと結婚する気があったのかとホッとしたんだと思います。彼を初めて家に連れて行った時なんて父親は終始ニコニコしていましたから。彼は一応、『娘さんをください』というのをやるつもりだったみたいですが、父から『そんな硬い話はいいから』と父親のほうが遮ってしまって。終始楽しく食事しただけで結婚を認めてもらいました(苦笑)」

【次ページに続きます】

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