お金のことは、親のタイプ別に聞き出していこう
親世代は複数の口座に定期預金を作っていることが多いです。しかし、これを解約するには、本人の意思確認を厳格に求められます。判断力が低下すると、家族でもこれが難しくなる。親と話し合い、合意の上で手続きを進めたほうがいいと思います。
ただ、お金のこととなると、親も警戒します。タイプ別に話の切り出し方を紹介しますので、親の性格を考えながら進めてみてください。

――お金の整理とは、具体的にどのようなことをするのでしょうか。
最終的な目標は、親の資産を現金化して一本化することです。まずは、親が持っている銀行口座と印鑑を揃えます。ずっと使っていない口座が休眠口座になっている場合もあるので、それも出してもらいましょう。
そして定期預金や休眠口座の解約などの手続きを行うのです。銀行の窓口は平日の3時までしか開いていません。予約が必要だったり、必要書類を揃えなければならなかったりして、事前準備にも時間と手間がかかります。さらには、待たされることも多いです。親の体調と相談しつつ、スケジュールに余裕を持って、計画的に進めていきましょう。
そして、株、投資信託などは現金化し、保険の内容も確認、借金があるなら精算し、クレジットカードも解約しましょう。サブスクや定期購入のサプリメントなどは、解約してその都度買うようにしてください。余計な出費は抑え、もしもの時のために、現金を多めに持っておくと安心です。
親が認知症になってしまうと、資金は凍結されてしまいます。そうなると、子供側が介護費用の負担をせざるを得ない可能性も高まります。お金のことは早めに着手しておくといいと思いますよ。

トメさんは「介護は火事が起きる過程に似ている」と言います。対応が早ければ被害は少ないですが、対応が遅れれば自分の生活にも飛び火する。まずは地域包括支援センターと、親のお金の一本化から始めたいもの。面倒なことを先に済ませておけば、余裕を持って親と向き合うことにつながっていきます。
上大岡トメさんの介護3部作

取材・文/前川亜紀
【後編では、山口と横浜、遠距離介護の実態について、紹介します】











