隠されたタオルに残る不審な体毛とニオイ
結婚生活はそれなりに満たされていたそうです。妻は明るくゴージャスだった。少女趣味のようなところがあり、それまでスタイリッシュだったインテリアは、ピンクの小物や花、リボンが侵食していったと言います。
「不満を言っても仕方がないと思って受け入れていました。妻には毎月50万円の生活費を与えていたので、あいつはなんでも買っちゃうんですよ。妻は前の夫と18歳で結婚・出産し、シングルマザーで苦労してきたから、金銭感覚はしっかりしていると思ったのに、とにかくバンバン使う。こっちが必死になって稼いだ金なのにね」
しかし、「いってらっしゃい」「おかえりなさい」と言われる生活、起きると隣に人がいることは、心に安心感をもたらします。
「20年間、1人で生きてきたんです。やはり“一緒に年を取る人が必要だった”と思いかけたところに、浮気疑惑ですからね。家のタオルに不審な体毛とニオイを確認したのです」
それは、恭平さんが帰宅してシャワーを浴びた後だったそうです。
「脱衣所にタオルと洗濯機があり、使った後のタオルを洗濯機の中に入れたら、安っぽい香水のニオイがするんです。洗濯機の中は何も入っていません。おかしいと思って周囲を見ると、洗濯機と壁の間に使用済みのタオルが隠してあった。そこには金髪と香水のニオイが付いていたんです」
慌てて妻に問いただすと、「今日は、娘が遊びに来たのよ」としれっと言ったのだとか。
「妻が前夫との間に設けた娘はもう30歳です。彼女は母親を嫌って絶縁状態。それなのに家に入ってシャワーを浴びるとも思えない。でも、妻がそう言い切るから、強くも言えず、そのときは引き下がりました」
その後も、家の中が片づきすぎているなど、不審なことが多々あったそうです。
「たぶん、あれは男を家の中に入れている。だからカメラを仕掛ければいいのですが、いざ、映像が撮れたときに、ひとりでは受け止めきれない。前の妻にも浮気されて離婚しました。あのときは若かったから何とかなったのですが、今、浮気を受け止めきれるとも思えません。山村さん……妻はもう48歳ですよ。まともに考えて、男を漁る年齢じゃないんです。一緒に老いていこうと言ったのに、どういうことになっているのか……。まずは、そこをハッキリさせてから、今後のことを考えたいと思います」
【自宅に4時間滞在する男は13歳年下だった……その2に続きます】
探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/