マナー違反をしている人の写真や動画がSNSで拡散されることが増えていますが、やめさせるために注意したり指摘したりする人はどのくらいいるのでしょうか。
公共の場でのマナー違反が問題となることがありますが、そのようなマナー違反の現場を見た時にどんな行動をとる人が多いのか株式会社UOCC( https://uocc.jp/ )が運営している女性向けメディアSpicomiでは、アンケート調査しました。調査結果をご紹介します。
アンケート調査対象
対象者:300人(男性91人・女性209人)
平均年齢:39.6歳(21〜73歳)
Q. マナー違反の人を普段見かけることはありますか?
よく見かける :25.0%
たまに見かける:68.3%
見かけない :6.7%
9割以上の人は、マナー違反の人を日常生活で見かけているようです。
Q. 以前と比べて日本人のマナーは悪くなったと思いますか?
よくなった:12.3%
悪くなった:40.0%
変わらない:47.7%
日本人のマナーが低下した・悪くなったと感じている人は4割で、5割弱の人は特に変わらないと感じていることが分かりました。
Q. マナー違反の大人を見たら指摘や注意をしますか?
はい :2.0%
相手を見て考える:20.0%
しない :78.0%
約8割の人は、マナー違反をしている人がいても注意しないことが分かりました。回答者がその選択肢を選んだ具体的な理由は以下のようなものでした。
・52歳男性(「はい」を選択)
マナー違反の程度にもよりますが、周囲の人が明らかに困っているようで特にいい大人なら優しい感じで注意するようにしています。
・33歳女性(「しない」を選択)
注意したら、怒ったりして、余計に相手は逆上してしまって、自分に危害を加えられてしまったりするのが怖いからです。
・37歳男性(「しない」を選択)
公共の場(人目につく場所全般)でのマナー違反に対する意識を持ってないからそういう行動が出来る=言っても無駄と思います。
・53歳女性(「相手を見て考える」を選択)
後々面倒な事になるのは気が引けます。あまりにも酷い時には指摘すると思いますが、その時の自分の時間的余裕などもあると思います。
・23歳男性(「しない」を選択)
電車で学生がマナーの悪い大人を注意した際にボコボコにされた話があるように、面倒なことに巻き込まれたくないと考えるからです。
「相手を見て考える」や「しない」を回答している人の多くは、自分や家族に危害が加えられないか、面倒なトラブルに巻き込まれないか、を考え、その選択肢を選んでいる人が多かったようです。
昨今のニュースで、注意をした人が怪我をした事件などを見て、余計に注意するのは控えたいと考えている人が多かったようです。
Q. マナー違反の子どもを見たら指摘や注意をしますか?
はい :14.3%
相手を見て考える:40.7%
しない :45.0%
子どもの場合は、指摘や注意を実際にしたり、検討したりする人が大きく増えました。回答者がその選択肢を選んだ具体的な理由は以下のようなものでした。
・34歳男性(「はい」を選択)
子供ならまだ理解を深めることができるからです。正しいことを教えていけば正しい未来へと進むことができると思っています。
・38歳女性(「しない」を選択)
危ないときは手助けしますが、それ以外は見て見ぬふりが多いです。逆上や親からの反対に言い返されなどで無駄にストレスを抱えたくありません。
・34歳男性(「相手を見て考える」を選択)
あまりに度がすぎる場合は注意します。また基本的には親御さんがいない場合は注意します。基本的には親御さんがすべきであり、親御さんがいたら自分たちですると思います。
・52歳女性(「相手を見て考える」を選択)
子どもは素直に受け入れる可能性があるので、こちらも愛情を持って注意すると思います。聞き入れない雰囲気であれば言わないこともありますが。
・38歳女性(「はい」を選択)
実際、滑り台の列に横入りされたり、おもちゃを勝手に使われたりしましたが、全て声をかけてきました。教育関係に従事していますので、見逃せない性格、というのもあるかもしれません。
相手が子どもであっても、その親とのトラブルの可能性を考え、「しない」を選択する人は多くいました。また、親自身が教育すべきで他人が意見をすべきではないと考えている人も多くいました。
Q. 過去に他人のマナー違反に対して指摘や注意をしたことはありますか?
はい :44.7%
いいえ:55.3%
マナー違反の人がいても指摘や注意はしないと回答する人が多かったですが、約半数の人は過去に一度は指摘したことがあることが分かりました。
Q. どこでマナー違反の人を見かけますか?
電車 :145
道路 :145
街中 :112
スーパー :100
ショッピングモール:65
飲食店 :63
バス :40
コンビニ :31
職場 :25
その他 :23
見かけない :28
約半数の人が電車や車に乗っている時にマナー違反の人を見かけることがあるようです。また、屋内だと1/3の人がスーパーで見かけていました。
Q. マナー違反の人を見たときにどうしましたか?
マナー違反の人を見たときに実際どのような行動をとったのか質問しました。
・54歳男性
「運転中に見かけるマナー違反は沢山あります。急な割り込み、幅寄せ、煽り運転、信号無視、携帯を見ながらのノロノロ運転、一方通行逆走などキリがないほどありますが指摘しようがないので事故にならないように運転します」
・46歳女性
「レストランの駐車場で5~6歳くらいの子供が縁石に座り込んで遊んでいた。子供が事故に遭うことを防ぎたかったので、危ないので遊ばないほうがいいとやんわりと注意をした。(その後に来た母親らしき人に、大きなお世話だという口調で「別に危なくないわよ」と言われてしまった。)」
・39歳女性
「スーパーでみんながちゃんと並んでいるのに絶対知っていて最初からここにいました風に割り込んでくる人がいます。その時は私もずっと並んでいて怒れたので、みんな並んでますけどと注意しました」
・39歳女性
「我が家は中学校がすぐ目の前にあるのですが、学校行事があるたびに保護者が校門の外の道路にずらっと並んで喫煙をして、吸い殻を排水溝やそのまま道路にポイ捨てしていきます。学校側が校内での喫煙を禁止しているとはいえ、子供たちの行事を見にきているのか喫煙しにきているのか分からないほど多かったので、結局、学校側に連絡して対処してもらうことにしました。家の傍なので注意してトラブルになるのも嫌ですし、学校から保護者に注意してもらった方が効果があると思ったからです」
・32歳女性
「バイクで運転をしているときにあおり運転に何度か遭いました。急に止まったり左右に揺れたりされました。こちらも運転しているので注意はできませんでした。お金はかかりますが、カメラをつけることも検討しないとと思いました」
・44歳男性
「禁煙の電車内でタバコを吸っている人を見ました。長時間吸っていたわけではなかったのと、あまりに非常識なことを堂々とすることからくる怖さもあり、注意することはできませんでした」
みんなが安全に生活しやすいようにマナーを守ることは大切ですが、マナー違反の人を注意するのはリスクが高く、簡単ではありません。特に注意した後に自分が危害を加えられる事例が起きているため、注意を控える人は多くなっています。
■調査概要
調査時期:2022年5月16日
調査方法:インターネット調査
調査対象:男女300人
※引用元:「Spicomi調査 該当記事(https://spicomi.net/media/articles/4073)