さて、では解答をお教えしましょう!
【クイズ1】
江戸時代も後期になり、砂糖の生産量が増えると、庶民も南蛮渡来の砂糖菓子・金平糖を口にできるようになりました。では、金平糖の語源は何語でしょう?
(い)インドネシア語
(ろ)ポルトガル語
(は)中国語
(に)オランダ語
正解:(ろ)
解説:ポルトガル語のコンペイトが語源。天文10年(1541)に日本に初めてポルトガル船が漂着し、鉄砲やキリスト教と一緒に南蛮菓子も持ち込まれた。カステラ・ビスカウト(ビスケット)など今に伝わる菓子もある。
【クイズ2】
江戸時代中期の学者、青木昆陽は飢饉対策のため、ある作物の栽培を8代将軍吉宗に建白、その普及に成功します。その作物は何でしょう?
(い)ジャガイモ
(ろ)サトウダイコン
(は)サツマイモ
(に)トウモロコシ
正解:(は)
解説:サツマイモは中米の原産で、17世紀初めに薩摩(鹿児島県)や長崎に伝わった。サツマイモは乾燥を好み、やせた土地でも収穫できることから救荒作物として注目されるようになる。
【クイズ3】
江戸は外食産業の盛んな町でしたが、江戸時代後期には凝った座敷で贅沢な料理を出す高級料亭も出現しました。浅草三谷にあり、2~3人でお茶漬けを食べて1両2分もかかったという逸話が残る店はどこでしょう?
(い)百川
(ろ)秀月
(は)三浦屋
(に)八百善
正解:(に)
解説:文化・文政(1804~30)のころ、グルメブームの頂点に立っていたのが八百善である。このお茶漬けは玉川の水で入れた煎茶をかけ、季節はずれの瓜・茄子の粕漬けを刻んだ香の物が付いた。水を汲みに行かせた早飛脚の代金が高額だったという。
【クイズ4】
江戸時代の庶民の食事は一汁一菜が基本でした。これはどのような食事のことでしょう?
(い)ご飯に汁物が一品で、しかも具が菜っ葉だけという質素な食事
(ろ)ご飯に汁物が一品、おかずが一品だけという質素な食事
(は)ご飯に一級の汁物とおかずがつく豪華な食事
(に)一日一回、ご飯と汁物とおかずを食べて終わりという食事
正解:(ろ)
解説:普段は1人1人が専用の膳を使い食事をした。そこに並ぶのは、飯と味噌汁におかずが一品。おかずは、野菜や豆腐の煮物、きんぴらごぼう、めざしなど。ここに漬物が付く。
【クイズ5】
江戸のグルメのひとつに鰻の蒲焼があります。この鰻が庶民に人気の食べ物として定着したのには、ある調味料が関係していますが、それは何でしょう?
(い)味噌
(ろ)醤油
(は)清酒
(に)味醂
正解:(に)
解説:味醂は比較的、歴史が浅い調味料。そのルーツは、16世紀末、中国から伝わった甘い酒「密淋」とされる。江戸初期、味醂は高価な酒とされていたが、後期になってから、蕎麦のつゆや鰻のたれに使われるようになった。
いかがでしたか? クイズを通して、江戸時代の食文化のおもしろさに気付かれた方も多いのではないでしょうか。