防犯や連絡手段、さらには子どもが友達の話に入れるようにと、様々な理由で子どもにスマホやゲームを持たせている家庭は多いと思います。
タブレット学習が普及し、勉強面で使う機会も増えた一方で、スマホやゲームの使い過ぎで子どもの「睡眠障害」が出てきているのはご存知ですか?
睡眠障害は「勉強」や「発育」にも影響が出てしまうことがあります。
そこで今回、「ひとみの専門店」(https://ehitomi.com/)を運営する一般社団法人健康長寿は、全国5歳以上15歳未満の子を持つ母親を対象に、「子どものスマホ・ゲーム事情」に関する調査を実施しました。
スマホ・ゲーム機は何歳から?
はじめに、いつから子どもにスマホやゲーム機を持たせているのか伺っていきたいと思います。
「スマホまたはゲーム機をいつから持たせましたか?」と質問したところ、『未就学児(23.9%)』『小学校低学年(42.1%)』と、比較的早いうちに持たせている家庭が多いことがわかりました。
そこで、持たせた理由を聞いたところ、『子どもが欲しがったため(44.4%)』と回答した方が最も多く、次いで『連絡手段として(21.9%)』『子どもが友達と一緒に遊べるように(21.7%)』『防犯のため(4.4%)』『位置情報を確認するため(3.4%)』と続きました。
友達が持っているとついつい自分も欲しくなってしまいますよね。
なかには、持たせないことで友達の輪に入れないといったことを懸念している親もいるのかもしれません。
また、共働きの家庭などは連絡手段としてスマホを持たせるケースもあるでしょう。
しかし、スマホやゲームを与えると、新たな問題が出てきます。
「この中でついついやってしまうことはありますか?」と質問したところ、『使い過ぎで怒ってしまう(46.5%)』と回答した方が最も多く、次いで『大人しくしてほしいときについ与えてしまう(23.5%)』『ご褒美に好きなアプリやゲーム機を買い与えてしまう(14.2%)』『こっそりスマホを確認してしまう(6.0%)』と続きました。
スマホやゲームを使いすぎると様々なリスクが浮かびますよね。
あまり使わせたくないという気持ちとは裏腹に、ついついこういった行動をとってしまうこともあるのかもしれません。
「うちの子、大丈夫かしら?」スマホ・ゲーム機を持たせることで不安な母の気持ち
スマホやゲーム機を持たせるのに不安になる親も多いでしょう。
では、どういったことに不安を感じているのでしょうか?
「スマホやゲーム機を持たせることで不安や心配なことはありますか?(複数回答可)」と質問したところ、『目が悪くなってしまう(71.2%)』と回答した方が最も多く、次いで『ゲームやYouTubeにはまってしまう(59.0%)』『成績が落ちてしまう(35.0%)』『外で遊ばなくなる(33.6%)』『いじめや犯罪に巻き込まれてしまわないか(22.4%)』『料金(12.5%)』『通信制限(9.1%)』と続きました。
スマホやゲームを使いすぎると目が疲れやすくなり、視力に影響が出てしまいますよね。
さらに、学力が下がってしまう、犯罪やいじめに巻き込まれてしまうといったこともあるかもしれません。
「不安や心配事についてどのような対策をしていますか?(複数回答可)」と質問したところ、『ルールを決めている(60.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『何もしていない(20.3%)』『スマホに制限をかけている(19.9%)』『スポーツの習い事をさせる(13.7%)』『塾に通わせる(13.5%)』『ブルーライトカット眼鏡をかけさせる(6.2%)』と続きました。
ルールや制限を設けて、スマホやゲーム機を持たせている家庭が多いことがわかりました。
さらに、習い事や塾に通わせ、体を動かす機会を与えることで、体や学習にも影響が出ないようにと工夫している家庭もあるようです。
あなたの家も決めていますか?スマホ・ゲーム機ルールについて
先ほどの調査で、ルールを決めている家庭が多いことがわかりましたが、実際にどのようなルールを決めているのでしょうか?
そこで、「どのようなルールですか?(複数回答可)」と質問したところ、『使用しても良い時間を決める(86.3%)』と回答した方が最も多く、次いで『食事中に使用しない(41.5%)』『アプリのダウンロードは親に相談する(38.2%)』『使用しても良い場所を決める(35.0%)』『SNSなどに身元が分かるような情報を発信しない(28.9%)』『友達の悪口などを書き込まない(25.4%)』『ゲームはしない(2.1%)』と続きました。
時間や場所のルールを決めたり、事前に相談をしておいたりすると、子どもも親も安心できますよね。
スマホやゲーム機を使用するときは、目の届く範囲でやってほしいという親が多いようです。
しかし、ルールを決めたとしても、なかにはこっそりいじってしまう子もいるのでより厳しく対処する家庭もあるようです。
■うちのスマホ&ゲームのルール
・時間を守らないためタイマーを設定した(30代/女性/東京都)
・勉強した時間だけゲームが出来る(40代/女性/大阪府)
・夜11時以降はリビングに置いて寝る(40代/女性/兵庫県)
・約束を破ったときや、言うことを聞かないときは一週間没収(40代/女性/大阪府)
子どもにとっては窮屈に感じることもあるかもしれませんが、スマホのマナーであったり、リスクを話し合える良い機会になるでしょう。
「せっかく決めたのに!」夫に対する不満とは?
「親の背を見て子は育つ」という言葉があるように、いくらルールを決めたとしても、親が模範にならないと子どもも反抗してしまう可能性が出るでしょう。
夫婦の間でもしっかり子どものために協力し合うことが大切ですが、実際のところどうなのでしょうか?
「夫はそのルールに対して協力的ですか?」と質問したところ、3割近くの父親が、『無関心(14.3%)』『あまり協力的でない(10.5%)』と回答しました。
「協力的でない」と感じている母親は、どういった不満を抱えているのでしょうか?
■「夫が協力してくれない!」夫に対する不満
・夫も常にスマホでゲームをしている(30代/女性/東京都)
・夫も子どもと一緒に時間等の約束を守らず、ゲームに没頭している(30代/女性/京都府)
・子どもにはうるさく注意するけど、自分は長時間ゲームしている(40代/女性/東京都)
・夫がゲームを買ってきて子どもを誘う(40代/女性/大阪府)
・食事中もスマホを触ってるから、結局子どもも同じようにする(50代/女性/大阪府)
一緒に遊ぶことはとても良いことですが、約束を守らなかったり、「人のことを言えないんじゃ…?」と子どもに思われてしまったりしたら、模範になりませんよね。
ルールを設定する場合は、親子で一緒に守ることで良い親子関係を築けるのかもしれません。
今回の調査から、スマホやゲーム機を持たせることで、不安や心配に思う母親が多いことがわかりました。
長時間使用していると視力の低下にも繋がってしまいますよね。
持たせる場合は、親子で守れるルールを作ると良いでしょう。
調査概要:「子どものスマホ・ゲーム事情」に関する調査
【調査期間】2020年3月30日(月)~2020年3月31日(火)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,123人
【調査対象】全国5歳以上15歳未満の子を持つ母親
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ