写真・文/矢崎海里

暑さで食欲が低下しがちなこれからの季節に注目なのがねばねば食材。
今回は長芋などをすりおろしたとろろに注目しました。
エネルギー産生栄養素である炭水化物とたんぱく質を含んでいるほか、消化を助けるはたらきもあります。
さらにごはんとも麺類とも相性抜群。
しっかり食べて、夏バテを予防しましょう。
今回は、とろろを使った減塩レシピをご紹介します。
たこととろろのキムチチーズ焼き

【材料】(1人分)
ゆでたこ 40g
長芋 80g
青ねぎ 3本
白菜キムチ 20g
ピザチーズ 10g
片栗粉 大さじ1
サラダ油 大さじ1
【作り方】
1.たこは小さめの角切りにする。長芋はすりおろし、青ねぎは小口切りにする。
2.ボウルに1と白菜キムチ、ピザチーズ、片栗粉を加えてよく混ぜる。

3.フライパンにサラダ油を熱し、2を4等分にしてスプーンで落とし、中火で焼く。4~5分焼いたら裏返し、数分焼いて完成。

ゆでたこの塩気とキムチ、ピザチーズで味付けしたおかずです。
すりおろしたとろろを多めの油で焼くことで、ふわふわに仕上がります。
長芋に含まれる成分の中には、加熱で失われてしまうものもありますが、エネルギー源となる炭水化物やたんぱく質、食物繊維、カリウムなどが補えます。
今回は長芋で作りましたが、長芋より粘り気が多い大和芋や自然薯で作れば、さらにたんぱく質や食物繊維が摂れますよ。
たこも低脂質で高たんぱくなので、たんぱく質がちょい足しできるおかずとしてぴったり。
さらにたこには疲労回復にはたらくタウリンも豊富に含まれています。
タウリンは栄養ドリンクの成分としても知られていて、ほかにも肝臓の代謝機能をサポートする作用もあります。
食塩相当量:1.3g
まぐろねばねばとろろ丼

【材料】(1人分)
まぐろたたき 50g
長芋 60g
オクラ 2本
白だし 小さじ1
ひきわり納豆 1パック
ごはん 200g
【作り方】
1.オクラは輪切りにし、耐熱容器に入れてふんわりラップをして、600Wの電子レンジで30秒加熱する。
2.長芋はすりおろし、1のオクラと白だしと混ぜ合わせる。

3.ひきわり納豆は付属のたれを加えて混ぜ合わせる。
4.うつわにごはんを盛り、まぐろたたき、2のオクラとろろ、3の納豆をそれぞれ乗せて完成。
とろろ×オクラ×納豆といったねばねば食材の掛け合わせで、食欲が落ちているときもさらりと食べられるどんぶりレシピです。
醤油はかけずに、具材を豪快に混ぜて食べてください。
暑くて火を使いたくないというときにもおすすめです。
オクラやとろろは冷凍のものを使えば、包丁・まな板も不要。
お好みでまぐろたたきをしらすに変えたり、温泉卵をトッピングしたりとアレンジも無限に広がります。
ほかにも、めかぶやモロヘイヤ、なめこなど、お好みのねばねば食材をプラスして楽しんでくださいね。
じゃがいもやさつまいもなど、一般的ないも類は生で食べられませんが、長芋はでんぷんを分解する酵素が含まれているため、生で食べられる珍しいいも類です。
消化酵素の働きが活発になるため、すりおろしてとろろで食べるのがおすすめです。
食欲が低下しがちなこの季節、胃に負担をかけずに消化を助けてくれますよ。
食塩相当量:1.4g
* * *
とろろは冷凍のものや味付きのチルドタイプも販売されています。
小分けになっているので、すりおろすのは面倒、手がかゆくなってしまう、という方は上手に活用してみてくださいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。
