夏の季語である「あんみつ」。カラフルで涼しげ、どこか懐しい甘さが万人を魅了する。直球から変化球まで、味わいたい逸品を紹介する。

抹茶わらび餅あんみつは、寒天、抹茶ゼリー、餡、白玉、抹茶アイス、抹茶わらび餅、黒蜜。単品1595円、お茶セット2035円。持ち帰り用の林屋あんみつ615円。

抹茶パフェを考案した茶の老舗が作る抹茶づくしの特別なあんみつ

宝暦3年(1753)、加賀金沢で創業した『京はやし』。京都・宇治に茶園を開拓し、金沢と京都で茶の文化を広げてきた。代々の当主は茎ほうじ茶の棒茶の発明や、茶エキスの商品を開発、抹茶パフェを考案と、先駆者ばかりであったという。平成16年(2004)に東京へ進出し、東京ミッドタウン日比谷内にある喫茶『林屋新兵衛』では、抹茶三昧のあんみつを提供している。

ゼリーやわらび餅、アイスクリームに用いる抹茶は、爽やかな渋みが特徴の宇治の「千代の白」。試行錯誤の末、もっともあんみつに適した抹茶を使うという。鮮やかな緑色は目にも涼しげ。口いっぱいに抹茶本来の濃厚な旨みが広がるが、後味はすっきり。棒寒天から手作りする寒天や、作りたての白玉、京都の老舗製餡所のさらりとした餡など、すべての具材が抹茶を盛り立てる。

抹茶わらび餅は提供する直前に抹茶きな粉をまぶす。

厳選された銘茶とともに

このあんみつはぜひ、お茶セットで味わいたい。宇治の玉露をはじめ、京都や滋賀県など銘茶産地の煎茶のほか、元祖棒ほうじ茶、和紅茶など約15種類から選べる。買い物や観劇の前後に、お茶の香りと味をどうぞ。

林屋新兵衛

カウンターとテーブル席があり、店頭ではお茶の販売もする。

東京都千代田区有楽町1-1-2東京ミッドタウン日比谷2階
電話:03・6550・8727
営業時間:11時~22時(最終注文21時)
定休日:施設(東京ミッドタウン日比谷)に準じる 42席。
交通:東京メトロ日比谷線ほか日比谷駅からすぐ

※この記事は『サライ』本誌2024年9月号より転載しました。

『サライ』2024年9月号特集『「あんみつ」なら、この店』。

 

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