この夏乗りたい！ 日本全国・便利な周遊バス＆乗車券 ８選
歴史や文化のある町には、名所旧跡や観光施設を訪れるためのバスルートが用意されている。観光に特化した循環車両や１日乗車券などで、効率よく名所を回る周遊バスの旅を紹介する。
伊達政宗のお膝元、杜の都仙台でバス散歩
るーぷる仙台 ●宮城県
路面電車風の車体で、杜の都仙台の観光施設などを結ぶ循環バス。仙台駅前から発し、瑞鳳殿、仙台城跡、大崎八幡宮などの史跡や名所を巡る。１日乗車券の購入特典として、指定ホテルでの飲食料金や瑞鳳殿、青葉城資料館、宮城県美術館などでの観覧料の割引がある。
１日乗車券630円（乗車日の１日有効）。仙台駅西口バスターミナル案内所ほかで販売。平日は30分間隔、土・日・祝日は20分間隔で運行。
問い合わせ：022・222・2256（台市交通局案内センター）
美しい田園風景と幻想的なわさび園を訪れる
あづみ野周遊バス
大王わさび農場線 ●長野県
道祖神（どうそじん）のロゴのついたバスで、JR穂高駅を出発。穂髙神社、黒澤明の映画『夢』のロケ地でもある大王わさび農場、安曇野のスイス村などを巡る。安曇野ちひろ美術館や国営アルプスあづみの公園など山麓エリアを結ぶちひろ線もある（本年は８月５日～20日に運行）。
１日乗車券1000円。車内、安曇野市観光情報センターにて販売。土・日・祝日（本年は10月29日まで）運行。１日６便（ちひろ線は５便）
問い合わせ：0263・82・3133（安曇野市観光協会）
富士山を眺めながら雄大な大自然をゆく
鳴沢・精進湖・本栖湖周遊バス●山梨県
富士五湖周辺を運行する周遊バス路線の中でも、車窓からの景観を楽しむ旅で利用したいのが「ブルーライン」だ。富士急行線河口湖駅を起点に富士山世界遺産センター、年間通して氷柱のある鳴沢氷穴、溶岩洞の富岳風穴、精進湖から見る逆さ富士などの名所を巡る。富士五湖周辺に１泊して翌日も使うこともできる。
500円（購入日より２日間有効）。河口湖駅バス窓口、周遊バス車内にて販売。１日５便運行。
問い合わせ：0555・72・6877（富士急バス本社営業所）
温泉に芸妓見番、史跡名勝を巡り熱海を満喫
熱海市内名所めぐり
「湯～遊～バス」 ●静岡県
JR熱海駅前から乗車。熱海の名所や日帰り温泉施設のあるホテルなどを巡る。熱海遊覧船サンレモ、熱海三大別荘のひとつ起雲閣、アタミロープウェイ、熱海城、熱海芸妓見番「華の舞」、MOA美術館、伊豆山土資料館（伊豆山神社）の利用割引もつく。写真は特別車両「彩（いろどり）」。
１日乗車券800円（乗車日１日間有効）。「湯～遊～バス」車内、東海バス熱海駅前案内所、セブンイレブンなどで販売。１日18便運行。
問い合わせ：0557・85・0381（東海バス）
琵琶湖畔の国宝彦根城と城下町を周遊
彦根ご城下巡回バス●滋賀県
JR彦根駅前発。多くの映画やドラマ撮影の舞台になっている国宝彦根城（写真）、夢京橋キャッスルロードなどを巡る周遊バス。
１日乗車券400円（乗車日の１日間有効）。紙のきっぷは車内で販売。モバイル乗車券はインターネットで事前購入、降車時にスマホのチケット画面を乗務員に提示。主に週末運行（６月、１月、２月は運行なし）。８月中は平日も運行するが、季節により運行日が変わるため事前に要確認。
問い合わせ：0749・25・2501（湖国バス彦根営業所）
周遊バスで巡る万葉の故郷、明日香
明日香周遊バス●奈良県
近鉄飛鳥駅と橿原神宮前駅を結ぶ。甘樫丘、飛鳥資料館、飛鳥大仏、万葉文化館、岡寺、天武 ・持統天皇陵、高松塚古墳、石舞台古墳などの史跡や資料館などを巡るのに便利。
１日フリー乗車券650円（乗車日の１日間有効）。２日間フリー乗車券は1000円（乗車日から２日間有効）。橿原神宮前駅、飛鳥びとの館、奈良交通八木案内所などで販売。飛鳥駅及び橿原神宮前駅から毎日運行。
問い合わせ：0742・20・3100（奈良交通お客様サービスセンター）
史跡などの割引券つき松江城下町周遊バス
ぐるっと松江レイクライン●島根県
宍道湖の夕日鑑賞に最適な「夕日鑑賞ルート」は、日没時刻に合わせて、毎月運行時間が異なるため、事前に確認したほうがよい。写真は新型車両。JR松江駅前から出発。松江城、小泉八雲記念館、武家屋敷、堀川遊覧船、松江歴史館、小泉八雲旧居、明々庵などで利用割引あり。
１日乗車券520円（価格改定予定あり。乗車日の１日間有効）。車内で販売。八重垣神社まで足をのばすなら、「共通二日乗車券」がおすすめだ。問い合わせ：0852・60・1111（松江市交通局）
長崎の名所や博物館を網羅する路線バス券
長崎市内観光１日乗車券●長崎県
長崎の指定区間内で乗り降り自由。JR長崎駅を中心にグラバー邸や長崎新地中華街、坂本龍馬像、長崎歴史文化博物館、平和公園など、長崎の歴史と美観を巡るのに最適。
１日乗車券500円（乗車日の１日間有効）。長崎市総合観光案内所、長崎バス各営業所などにて販売。市内の路線バスを利用するため、ほぼ毎日運行。乗車券はカレンダーのようになっていて利用日の日付の銀色のシールを削り提示する。
問い合わせ：095・826・1112（長崎バス総合サービスセンター）
取材・文・平松温子
※この記事は『サライ』本誌2023年８月号より転載しました。
