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LINEやMessengerなどのSNSでメッセージを送り、「既読」がついたにもかかわらず返事がこない「既読スルー」は、日常のやり取りにおいて特に珍しいことではありません。ただし、相手や会話の内容によっては傷ついたり、不安な気持ちに陥ることもありますよね。

株式会社ネクストレベル(https://next-level.biz/)が運営するマッチングアプリ大学(https://jsbs2012.jp/)では、20~39歳の独身男女256名に「既読スルー」についての調査を行いました。

「既読スルー」をするときの状況や相手、交際相手との間の「既読スルー」の割合など、スマホ全盛時代のコミュニケーションについて紐解きます。

「既読スルー」の定義は人によって異なる

最初に「既読スルー」の定義について、ヒアリングを行いました。

もっとも多かった回答は「既読になっているのに1日以上経っても返信がない」(19.5%)です。その他に1割以上だった回答は、「既読になっているのに質問への返信が1日以上ない」(14.5%)、「既読後2〜3時間経っても返信がない」(12.1%)、「既読になっているのに次の日の朝まで返信がない」(10.2%)でした。

その一方で、1割未満だった回答は「その他」を除いて7項目あり、「質問への返信が2〜3時間ない(5.9%)」から「1週間経っても返信がない(8.2%)」まで、既読スルーの定義に大きくバラつきが見られます。

このことから、「既読でスルーされた」と受け止める際の感覚が、人によって大きく異なることが分かりました。

既読スルーを「絶対にしない」はわずか4.7%

「既読スルーをしたことがある?」という質問では、「何度かしたことがある」(44.9%)、「時々する」(42.6%)がそれぞれ4割強を占めました。「絶対にしない」はわずか4.7%だったため、ほとんどの人が「既読スルー」をした経験があるといってよさそうです。

また「頻繁にする」と答えた人は7.8%で、少数派ではあるものの一定数いることが分かりました。このことから推測すると、チャットアプリでは「必ず返信する」ということがあまり重要視されていないのかもしれません。
次からは「既読スルー」をする場合の状況について、詳しくみていくことにします。

既読無視する理由は「何と返せばいいのかわからない」が多数

「既読スルーをするのはどんなとき?」という質問に複数選択で回答してもらったのが、上のグラフです。もっとも多かったのは「何と返せばいいのかわからない」(47.7%)でした。
その他の回答で3割以上の票を集めたのは、「返事することが面倒くさい」(46.1%)、「返信できない状況」(38.3%)、「どうでもよい内容」(34.8%)、「返信することを忘れた」(32.4%)です。

比較的回答が少なかったのは同率で、「返事をしたくない内容」(18.8%)、「やり取りしたくない相手」(18.8%)でした。

このことから、返事をすぐに思いつかなかったり、どうでもよい、面倒だと感じた内容に対して「既読スルー」をしている人が多いことが分かります。

「既読スルー」をしたときの状況は?

次に「既読スルー」をするときの具体的なシチュエーションを聞いてみました。

職場のグループLINEで、先輩から家族の動画が送られてきたとき。(沖縄県/38歳男性)
平日の仕事中にメッセージをもらった場合。帰宅が遅い時間になってしまうと、相手が寝ている可能性が高いので返信がはばかられ、既読スルーという状況になってしまいます。(青森県/37歳男性)
返事がすぐに思いつかず「いい返し方を思いついたら返事しよう」と思って、気づくと数日経っているようなパターンが多い。(大阪府/36歳男性)
後輩からのLINEは相手から会話を終了しにくいと思うので、会話にひと区切りがついたらあえて既読スルーするようにしている。(愛知県/35歳男性)
必ず返事をしたい相手なら、既読にしないで時間があるときに読むようにしています。返信しにくいメッセージが届いたときには既読スルーをすることがあります。(神奈川県/39歳女性)
夜23時以降に届いたメッセージに返信すると日付をまたいでしまいそうだし、自分の自由時間を奪われたくないので、既読スルーします。(東京都/37歳女性)
イライラしたり落ち込んだりしてるときはマイナスなことを書いてしまいそうなので、すぐに返信しないようにしています。(東京都/35歳女性)
元彼やこれ以上進展したくない異性からの連絡に対しては、「あまり返信したくない」ことを察してもらうために既読スルーすることがあります。(埼玉県/34歳女性)

コメントからは、返信を忘れてしまったというよりも、相手に伝えたい意志がありあえて既読スルーを選んでいる場合のほうが多く見受けられました。ただそれは必ずしも悪意ではなく、配慮であるケースも少なくないようです。

もし既読スルーをされた相手の真意が知りたい場合は、時間帯やタイミングを変えて連絡してみるのも良いのかもしれません。

既読スルーされやすいメールはこの15本

「既読スルーしたくなるメッセージ内容は?」という質問に対して、複数選択で選んでもらったのが上のグラフです。もっとも多かったのは、「しつこい誘い」(56.3%)という結果になりました。何度か誘っても返事がこないという場合は、相手が乗り気でないと認識したほうがよさそうです。

次に多かったのは「スタンプのみ」(54.3%)です。この場合は「返事をしたくない」というネガティブな既読スルーだけでなく、「会話を終了してよい」と判断して返信しないという場合も含まれていそうです。

その他に多かったのは、「グチや不満、文句、悪口など」(44.5%)、「重い内容」(36.7%)といったネガティブな内容が続きました。これらの話題は、相手に負担をかけることになるので、SNSで送るのは気を付けたほうが良さそうです。

また、「深夜や仕事中など時間を無視」(34%)も3割以上の票が集まったことから、急を要さない内容なら相手の状況や時間を考慮して送信することが必要かもしれません。

男性よりも女性のほうが「既読スルー」する傾向が強い

次に「既読スルーしたことがある相手」について聞いたところ、男女でやや異なる傾向があることが分かりました。まず男性は「同性の友人」が圧倒的に多く、67.6%でした。女性の回答でも「同性の友人」(62.8%)が1位と、ほぼ同じくらいの割合となっています。

男女とも次に多いのは「異性の友人」ですが、男性は39.6%、女性は59.3%と、その差が19.7ポイントもありました。男性に比べて、女性のほうが「異性の友人」のメッセージを既読スルーする割合が高いことが分かります。また、「気になる異性」についても女性は9%が既読スルーをすると回答しており、男性の3.6%に比べると高くなっています。

家族にフォーカスしてみると、「母親」「父親」「兄弟姉妹」に対しても男性に比べて女性のほうが既読スルーする割合が高くなっています。相手が家族でも、女性は既読スルーをしがちなようですね。
その一方で、「上司」は男性が9%と、女性の6.9%よりもやや高くなっていました。

この結果から、既読スルーをするパターンは、相手との関係性によって男女でやや異なることが分かりました。どちらかというと、女性のほうが既読スルーをする傾向が強いようです。

相手と関係が近いほうが、既読スルーしがち

そこで「相手との関係によって既読スルーの対応は変わるか」を男女に聞いてみたところ、男女とも「関係が近いと既読スルーをする」が4割以上を占めました。逆に男女とも、「関係が遠い方が既読スルーをする」は2割程度に留まっています。

この数値からは、「関係が近い人のほうが既読スルーをしても分かってくれる」という認識の下、多くの人が既読スルーしていると推測できます。もしかしたらお互いが暗黙の了解で日常的に既読スルーをし合う関係性なのかもしれませんね。相手との距離については、男女で大きな違いがないことも分かりました。

交際前よりも交際後に「既読スルー」が増える傾向

交際相手に対して「既読スルー」するか否かや、交際前後でその行動に変化があるかどうかについても調査しました。その結果「交際前も交際してからも既読スルーはない」(37.1%)と、「交際前も交際後も既読スルーした」(32.9%)という正反対の回答が僅差で1位・2位でした。

また交際前と交際後では、「交際前に既読スルーした」という回答の合計が35.8%に対し、「交際後に既読スルーした」の回答の合計は64.2%と2倍近い割合となりました。このことから、交際前よりも交際後のほうが「既読スルーされやすい」傾向にあることが分かります。

この記事を読む読者のなかには、「交際前はマメに返信してくれたのに、交際を始めてから既読スルーされるようになった」「なぜ既読スルーするんだろう」と心配する方も少なくないでしょう。
そこで、相手が既読スルーする時の理由についても聞いてみました。

交際相手に既読スルーをするときの心理とは?

交際相手に「既読スルー」をする人に、その理由を聞いてみました。

【交際前も交際後も既読スルーした人】
付き合う前から長年の知り合いだったため、交際前も特に気にせず既読スルーをしていました。相手も同じタイプで、お互いに既読スルーしても問題ありませんでした。(東京都/26歳男性)
やり取りをしている途中で仕事が始まる時間帯になったり寝る時間になるときは、交際前でも交際後でも既読スルーしていました。(兵庫県/30歳女性)

【交際後は既読スルーしたことがある人】
交際前は付き合いたい一心で返事をしていましたが、交際後は相手も自分の性格を分かっていると思って既読スルーをしたことがあります。(東京都/39歳男性)
付き合う前は連絡をもらえるのが嬉しいし、少しでも繋がりを作りたくてすぐに返信していました。付き合いはじめたら身内感覚というか、あとでコミュニケーションが取れるし、お互いのことを分かっているので既読スルーしても心配がなくなりました。(東京都/37歳女性)

【付き合う前は既読スルーをしていた人】
付き合う前は他人でも、付き合ってからは交際相手という立場になるので、相手に返信するのは大切だと思っています。(富山県/20歳男性)
付き合う前は恋人になるとは思っていなかったので、返事の必要がないときはスルーしていました。付き合うと喧嘩でもしない限り毎日やり取りをしているので、スルーするタイミングもなく返事しています。(大阪府/21歳女性)

交際後に既読スルーする理由では、「返信しなくても相手は分かってくれる」「いつでもコミュニケーションが取れるから問題ない」という意見が多く見られました。

これまでのアンケートでも、相手が親しい関係のほうが既読スルーする傾向にありましたが、交際相手も親や兄弟・親しい友人と同じように身近な存在であることが理由のようです。

ここで気になるのが、「既読スルー」するかどうかという判断に、「愛情」はまったく関係ないのかという点です。そこで既読スルーと愛情との関連性についても調べてみました。

「交際相手への愛情と既読スルーの間に関係がある」は3割強

交際相手とのやり取りにおいて「既読スルーと愛情の間に関係性はある?」と聞いてみたのが、上のグラフです。

結果は、「愛情はあるので、既読スルーしても問題ない」が男女とも6割以上を占めました。このことから、「既読スルー」=愛情がない(なくなった)というロジックは成り立たないことが分かります。むしろ、「愛情があるから既読スルーしてもOK」と捉えているということでしょう。

ただし「マンネリ化している部分はある」という回答も、男性で24%、女性で26.8%あり、交際前ほどのトキメキや熱い思いは抱いていないという人も一定数いることが分かりました。

交際中に「既読スルー」をするかしないかは相手の考え方にもより、どちらかが既読スルーしたからといって愛情にヒビが入ったと断定できるわけではありません。今回分かったように「既読スルー」=愛情がないわけではないため、相手を大切に思っている気持ちが通じ合っていることを前提に、丁寧なコミュニケーションを心掛けるのが得策のようです。

95.7%の人が「既読スルー」された経験あり

今度は「自分が既読スルーをされた経験」についても、聞いてみました。「一度も無い」は4.3%で、残りの95.7%の人が「既読スルー」された経験がありました。「頻繁にある」は10.5%で、「時々ある」(49.6%)、「何度かある」(35.5%)が大半を占めています。

それでは「既読スルー」をされた相手は、一体どんな関係の人なのでしょうか?

恋人・気になる異性から「既読スルー」されたという認識強い

既読スルーされた相手でもっとも多かったのは「同性の相手」(67.3%)で、2位の「異性の友人」(42.4%)までは既読スルーした相手と同様のランキング結果でした。

ランキング結果に違いが出たのは「恋人・交際相手」。既読スルーした相手では20.7%で7位であったのに対し、既読スルーされた相手では33.9%で3位です。また「気になる異性」に関しても、既読スルーした相手では6.6%で11位でしたが、既読スルーした相手では19.2%で7位となりました。

恋人や気になる異性に既読スルーされると、不安や心配のあまりに記憶に残りやすいという側面もあるのかもしれません。

「既読スルー」されたとき、女性のほうが不安や不満を感じやすい傾向に

最後に既読スルーされたときの気持ちについて調査した結果、男女ともに「自分もするので人のことは言えない」が一番で、その次も「読んでいるなら気にならない」といった既読スルーを容認するような意見が多くありました。

その一方で、「どうして返事しないのか不安になった」「返事できない状況かと心配した」「適当に扱われているような気がした」「腹立たしく思った」などの意見に関しては、男女間で大きな差が見られました。これら4項目の合計が、男性は51.4%だったのに対し、女性は93.0%と41.6ポイントも多い結果です。どちらかというと、これら項目はいずれも不安や心配などネガティブな感情です。

この結果から、「既読スルー」されたときにネガティブな感情を抱きやすいのは、男性よりも女性に多いことが分かりました。

「既読スルー=愛情がない」わけではない!気になるなら理由を聞いてみるのもあり

「既読スルー」についての調査はいかがでしたか? 今回の調査からは、以下のことがいえそうです。

・既読スルーの定義は「1日経っても返信がない」が約2割
・既読スルーを絶対にしない人はわずか4.7%
・既読スルーする主な理由は「何と返せばいいのかわからない」から
・相手と関係が近いほうが、既読スルーしがち
・交際相手に既読スルーするのは女性が多い
・既読スルーされたとき、女性のほうが不安や不満を感じやすい

SNSでのやり取りが盛んな昨今、「既読スルー」自体は日常のコミュニケーション方法として特に珍しいものではありません。恋人や気になる異性に既読スルーされると不安になってしまう気持ちも分かりますが、必ずしも「既読スルー=愛情がない」ということではないことを覚えておくと良いでしょう。

この記事で既読スルーされやすいケースなどを抑えつつ、返信してもらいやすいメッセージを心がけながら、たとえ既読スルーされてもあまり気にしすぎないようにすると良さそうです。

また、既読スルーされるということは、逆に相手があなたを身近な存在だと認識している可能性もあります。ただ不安がるのではなく、相手にそれとなく理由を聞いてみるのもありかも知れませんよ!

【調査概要】
調査方法:インターネットアンケート
アンケート母数:計256名(男性111名、女性145名)
実施日または時期:2021年9月15日~2021年9月29日
調査実施主体:マッチングアプリ大学(https://jsbs2012.jp/
調査会社:株式会社ネクストレベル

 

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