……そろそろ、考えがまとまりましたか? ズバリ正解は、「(い)海老屋」です。おそらく、(は)を選んでしまった人は多いはず。
どのような経緯があって海老屋に宿泊ることになったのか? 解説を見ていきましょう。
「オランダ商館長の一行は、ふつう大名の参勤交代に準じて本陣に宿泊したが、江戸・京・大坂・下関・小倉の5か所では定着が決まっており、阿蘭陀宿と呼ばれていた。京の阿蘭陀宿海老屋は、現在の中京区大黒町にあった。
海老屋が残した史料からは、宿泊の手配だけでなく、京都所司代・町奉行所との事務手続きのほか、儀式や接待、名所見物の先導や付き添いなどにも心を砕いていることが分かる。それは、簡単なオランダ語マニュアルも残っているから。
阿蘭陀宿は長崎奉行の支配を受け、役料を受けていた。また、オランダ人が献上物として持参した品物の残りを売買することができ、利益を得ていた。大坂の阿蘭陀宿は長崎屋、下関は伊藤家と佐甲家が交代で、小倉は大坂屋が勤めていた。」
江戸の歴史に詳しい方でも、オランダ商館長一行が海老屋に宿泊していたことはご存じなかったのではないでしょうか。正解できた方は、ご自身の博識を誇ってください!
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※問題の出典:『江戸文化歴史検定 出題問題公式解説集 第2回江戸吟味問答控』
https://www.shogakukan.co.jp/books/09626610
取材・文/藤岡あかね