果物の王様といえばやっぱりメロン。お中元に届いた大きな四角い箱から漂ってくるかぐわしい香りにワクワクしたものですよね。

そこで、今回は『サライ.jp』で取り上げたメロンの記事をまとめてみました。これからどんどん美味しくなるメロン。人気の品種やお取り寄せ情報から、入手困難な幻のメロンなどもご紹介します。

お取り寄せ情報などデータは変更になっている場合がありますので、ご利用の際はそれぞれのお問い合わせ先へご確認ください。

■メロンにもいろいろな種類がある! 日本人が好きなのは!?

メロンとはウリ科キュウリ属のうち甘さのある種類を指します。外の皮にネットがかかったタイプと、ネットのないタイプに分けられます。

なかでも日本人が好きなメロンと言えば、高級メロンの王者「マスクメロン」。ネットのあるタイプで、一年中栽培されています。ほかにもネットがあり、オレンジがかった赤肉の「タカミレッド」は、皮際まで食べらるのが特徴です。

ノーネット系では今年で発売60年になるロングセラー「プリンス」、アメリカやメキシコから輸入される「ハネデューメロン」なども人気です。ほかにも、楕円形でスイカのような縞模様がある「パパイヤメロン」は九州地方でよく食べられている品種です。

ネット系かノーネット系か? 日本で愛されるメロン10選【旨い「メロン」食べくらべ】

■高級メロンの代名詞「マスクメロン」の歴史

マスクメロンは、実が生長するにつれ果皮にひびが入り、それがコルク化するネットメロンの仲間。高級メロンとして不動の地位を築いているのは伯爵のお気に入りを意味する「アールス・フェボリット」という品種系統で、貴族階級が社交の席で使うメロンとして19世紀末に作出されました。

日本での栽培に着手したのはわが国初の果物専門店「千疋屋総本店」。その栽培技術が確立するまでには相当な失敗と苦労があったと語り継がれています。その苦労のかいがあって、いまでは千疋屋総本店の看板商品であり、高級メロンの代名詞としても知られています。

「高級メロン」はマスクメロンから始まった【千疋屋が紡いだ高級メロンの歴史】

■お取り寄せ可能な全国の逸品メロン

産地からお取り寄せできる、自宅で味わいたいおすすめメロンをご紹介。

●「夕張日原メロン」(北海道)/柔らかなキング種と爽やかなレッド種があり、できる限り完熟に近い状態で収穫し、その日のうちに出荷されています。取り寄せ期間は7月上旬~8月中旬。

●「庄内砂丘産アンデスメロン」(山形県)/より大きく、より美しく、より甘くを目指し、ひと株に付ける実を減らして栽培。青肉のアンデスとキスミーメロン、赤肉のクインシーを主軸にほか4品種があります。取り寄せ期間は7月上旬~8月中旬。

●「クラウンメロン」(静岡県)/「クラウンメロン」とはマスクメロンの王様を意味し、静岡県の厳しい出荷基準を通ったものを指します。果肉はやさしいクリーム色で、糖度は14度以上。取り寄せ期間は通年。

●「朱色の宝玉(大栄メロン)」(鳥取県)/西日本有数のスイカ産地に誕生した新品種のメロン。芳醇な甘さが溢れる果肉は鮮やかなオレンジ色で、糖度は14度以上。取り寄せ期間は10月頃(注文は9月頃)。 

お取り寄せできる「全国の逸品メロン」8選【旨い「メロン」食べくらべ】

■400通り以上の掛け合せを経て誕生した「イバラキング」

関東ローム層の水はけのよい大地と、太平洋からの海風で夜の気温が低くなり寒暖差が生まれる茨城県鉾田市で作られている「イバラキング」。県開発のオリジナルメロンで、4万個体から選ばれた母親メロンと、400通り以上の父親との交配を経て生まれました。

「イバラキング」はほかのネット系メロンに比べて1割以上大きいものの、天候の影響を受けやすく作るのが難しいそう。その味はというと、上品な香りと、滑らかできめ細かな舌触りのあとに、さっぱりした甘さが広がります。

大きく甘い「イバラキング」 |深作農園(茨城県)【旨い「メロン」食べくらべ】

■土壌改善と盆地特有の寒暖差が育てる「クインシー719」

夕張メロンとともに北海道を代表する富良野メロン。とはいえ富良野メロンという品種ではなく、富良野でつくられたメロンのことを指します。夏の朝は15度ほど、日中は30度まで気温が上がる盆地の寒暖差が、メロンが美味しくなる秘密。

富良野盆地にある寺坂農園では、鰹などの魚粉を主体に米ぬかや蟹殻などを混ぜて発酵させるぼかし肥料を自作したり、堆肥にもみ殻燻炭などを加えて再発酵させて使用するなどの努力によって土壌を改善しました。育てているのは「クインシー719」。糖度18度ほどで、皮際まで赤く旨味が強いのが特徴です。

再発酵させた堆肥で育てる赤肉メロン| 寺坂農園(北海道)【旨い「メロン」食べくらべ】

■ほとんどが地元・弘前で消費される「アムさんメロン」

林檎の産地として知られる青森県は、じつはメロンの生産量も多く、その主要生産地は津軽地域です。五所川原市にある阿部工務店は、本業である建設業のかたわら、10年以上前から自社が保有する温泉施設の廃熱を利用したメロン栽培を始めました。

栽培する「アムさんメロン」は津軽のオリジナルブランドで、熟すと果皮が黄色くなり、完熟状態で収穫されます。阿部工務店の「アムさんメロン」はハウス栽培メロンの初競りで、2玉5kg、25万円の高値が付いたこともあるそう。さらにメロンを使った加工品開発で生まれた「走れメロ酢」は、メロンの甘い香りがあり、ドレッシングの素材におすすめです。

温泉の熱を利用して栽培する、皮の黄色い「アムさんメロン」| 阿部工務店(青森県)【旨い「メロン」食べくらべ】

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日増しに強まる香りに、今か今かと待ちかねて、切り分け味わう。甘くとろけるような魅惑のメロンを楽しんでみてください。

 

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