人類は太古から、動物をモデルに絵を描いたり、像を作ったりと、様々な形で動物の姿をとらえました。その姿は時に神々しく、時にかわいく、あるいは強く、はたまた恐ろしく、様々なイメージをもとに表されます。

松岡美術館で開催の「開館50周年記念 おいでよ!松岡動物園」は、館蔵品から動物をモティーフとした古今東西の作品を紹介する企画展です。(6月17日~10月13日)

下村観山《杉に栗鼠》
明治40-45(1907-1912)年頃
後期展示

本展の見どころを、松岡美術館の企画担当学芸員、山口翼さんにうかがいました。

「開館50周年記念企画の第2弾となる本展では、松岡“動物園”として、館蔵品から古今東西の動物モティーフの作品を4章立ての構成で紹介します。

第1章では、ネコの神バステトの像をはじめ、古代エジプトで神様として扱われた動物たちを象った彫刻作品を展示いたします。

《バステト女神》 エジプト 末期王朝時代 紀元前664-紀元前332年頃

第2章では午年の創設者 松岡清次郎が好んで蒐めた三彩馬をはじめ、中国やイラン、日本の陶磁器を中心に、世界各地の動物をモティーフにした工芸や出土品を幅広くご紹介します。

《三彩馬》 中国 唐時代 
《青釉銀化象》 イラン 12-13世紀

第3章では大観が墨絵で描いたミミズクや観山が伝統的な日本画の技法と西洋画の技法を折衷して描いたリスなど、近現代の日本画を中心に動物と人というテーマで絵画作品を展示いたします。

横山大観《木菟》
大正15(1926)年頃
後期展示

第4章ではヒトも動物の一種ということで、館蔵品の中でも人気の高い西洋の人物画を一挙ご紹介します。ルノワールやピカソ、モディリアーニ、ローランサンなど、19世紀末から20世紀にかけて活躍した作家たちによる、独自の魅力を放つ人物画をお楽しみいただければ幸いです」

ピエール=オーギュスト・ルノワール《リュシアン・ドーデの肖像》
1879年 後期展示

古代エジプト美術から近代の日本画、人気の西洋画が集結したこの夏限定の企画です。ぜひ会場でお楽しみください。

【開催要項】
開館50周年記念 おいでよ!松岡動物園
会期:2025年6月17日(火)~10月13日(月・祝) 
   前期 6月17日(火)~8月17日(日)
   後期 8月19日(火)~10月13日(月・祝)
   ※前期・後期で絵画作品の一部展示替えあり
会場:松岡美術館
住所:東京都港区白金台5-12-6
電話:03・5449・0251
公式サイト:https://www.matsuoka-museum.jp/
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日休館)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照

取材・文/池田充枝

 

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