政府が働き方改革の一環で副業を推進していますね。それを受け副業を解禁する企業も増加してきています。皆さんの身の回りでも副業をしている人はいるのではないでしょうか。エンワールド・ジャパン株式会社が、エンワールド・ジャパンのサービス登録者で、現在正社員で働いている年収800万円以上の方を対象に「副業」についてアンケートを行い、1,028名から回答を得ました。
現在、副業はどれくらいの人がしていて、何をしていて、どの程度稼いでいるのか。早速、見ていきましょう。
■現在、副業を行っているのは、外資系・日系企業社員ともに約2割
「現在、副業をしていますか?」と聞いたところ、外資系・日系企業社員ともに約2割が「副業をしている」(外資系企業社員:19%、日系企業社員:22%)と回答しました。
副業を行なっている理由については、外資系・日系企業社員ともに「収入」が第1位に。もっともポイント差が大きかったのは「本業の専門性を活かして経験を積む・専門知識を極める」(外資系企業社員:28%、日系企業社員:41%)で、日系企業社員の回答が外資系企業社員の回答を13ポイント上回りました。
【図1】現在、副業をしていますか。
【図2】「現在、副業をしている」と回答した方に伺います。どの様な目的で副業をしていますか。(複数回答可)
■副業を許可しているのは、外資系企業で約5割 、日系企業で4割弱
勤務先で副業が許可されているかを聞いたところ、「副業が許可されている」と回答したのは、外資系企業社員で49%、日系企業社員で37%となり、外資系企業社員の回答が12ポイント高くなりました。
【図3】あなたの勤めている会社で、副業は許可されていますか。
■副業実施率、外資系企業社員は本業の年収1500万円以上の方が高い
副業の実施率を本業の年収別に見ると、外資系企業社員は年収1500万円以上の方が、年収1500万円未満の方に比べ、副業をしている割合が高いことが分かります。(外資系企業社員 本業の年収:2000万円以上 26%、1500万円以上~2000万円未満 29%、1000万円以上~1500万円未満 17%、800万円以上~1000万円未満 15%)
【図4】本業の年収別、副業をしている方の割合
■副業の内容、外資系企業社員は「不動産投資」(25%)、日系企業社員は「コンサルティング・セミナー登壇・研修」(34%)
副業をしている方に、副業の内容を伺いました。外資系企業社員のトップ3は「不動産投資」(25%)、 「コンサルティング・セミナー登壇・研修」(24%)、「株式投資・FX・仮想通貨への投資」(22%)でした。
一方、日系企業社員のトップ3は「コンサルティング・セミナー登壇・研修」(34%)、「マーケティング(広告、商品企画など)」(25%)、「経営(企業、店舗、事業開発など)」(20%)と差が見られました。
もっとも大きな差があったのは「マーケティング(広告、商品企画など)」(外資系企業社員:9%、日系企業社員:25%)で、日系企業社員の回答が16ポイント上回りました。
【図5】「現在、副業をしている」と回答した方に伺います。どの様な副業をしていますか。(複数回答可)
■副業での年収「100万円以上~499万円以下」が最多
副業のみでの年収を伺ったところ、もっとも多かったのは「100万円以上~499万円以下」(外資系企業社員:35%、日系企業社員:36%)、次いで「10万円以上~49万円以下」(同:19%、30%)となりました。
【図6】「副業をしている」と回答した方に伺います。現在、副業のみで1年間にどれぐらいの収入がありますか。
■副業が本業に「ポジティブに影響」している割合、外資系企業社員は48%、日系企業社員は63%
副業をしている方に、副業が本業に与えている影響を伺ったところ、「ポジティブな影響」と回答したのは、外資系企業社員は48%、日系企業社員は63%という結果に。日系企業社員のほうが副業が本業にポジティブに影響していると回答した割合が高いことがわかります。「ネガティブな影響」(外資系企業社員:20%、日系企業社員:12%)は外資系企業社員の回答が8ポイント上回りました。
具体的にどう影響しているかについては、外資系企業社員、日系企業社員共に 「副業で得た知見・スキルが本業で活きている」(同:30%、50%)、「副業で得た人脈が本業で活きている」(同:15%、12%)が上位に挙げられました。
【図7】「副業をしている」と回答した方に伺います。副業は本業に影響していますか。
【図8】「副業をしている」と回答した方に伺います。副業は本業にどの様に影響していますか。
■副業をしていない方の約8割が「副業をしたい」と回答。理由は「収入」が最多
現在副業をしていない方に「副業をしたいと思いますか」と伺ったところ、約8割が「副業をしたいと思う」(外資系企業社員:75%、日系企業社員:77%)と回答しました。「副業をしたいと思う」理由の第1位は「収入」(同:66%、66%)でした。
【図9】「副業をしていない」と回答した方に伺います。副業をしたいと思いますか。
【図10】「副業をしたいと思う」と回答した方に伺います。なぜ副業をしたいと思いますか。(複数回答可)
■副業をしない理由、外資系企業社員は「本業が忙しい」(29%)、日系企業社員は「会社が禁止している」(43%)が最多
現在、副業をしていない方で「副業をしたいと思う」と回答した方に、副業をしていない理由を伺いました。外資系企業社員では「本業が忙しい・時間が作れない」(29%)、日系企業社員では「会社が禁止している」(43%)が最多となりました。
【図11】「副業をしたいと思う」と回答した方に伺います。副業をしていない理由を教えて下さい。
■ 副業をしたくない理由、第1位は「余暇は副業以外のことに利用したい」
現在、副業をしていない方で「副業をしたいとは思わない」と回答した方にその理由を伺ったところ、第1位は「余暇は副業以外のことに利用したい(家族との時間・趣味の充実など)」(外資系企業社員:63%、日系企業社員:69%)でした。
もっとも差が大きかったのは「本業で十分な収入を得ている」(外資系企業社員:55%、日系企業社員:35%)で、外資系企業社員の回答が20ポイント上回りました。
【図12】「副業をしたいとは思わない」と回答した方に伺います。副業をしたくない理由は何ですか。(複数回答可)
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副業をしたいと思っている人は8割近くいるにもかかわらず、実際副業をしている人は2割程度でした。そもそも日系企業では会社が副業を許可していないというところも依然多いようです。
本業の仕事以外の時間をどう使いたいかによって判断も分かれるようですね。
【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査対象:エンワールド・ジャパン サービス登録者 1,028名
勤務先企業区分比率:外資系企業 58%、日系企業 42%
年齢構成:20代 1%、30代 21%、40代 49%、50代 29%、60代以上 1%
調査実施期間:2019年10月1日~10月7日