世界の音楽機器が一堂に会する「インターナショナルオーディオショウ 」で美音探訪（その２～海外編）

■ENIGMAcoustics
エニグマ（http://www.noahcorporation.com/enigma/index.html）とは聞き慣れないブランドだが、2010年にアメリカ・カルフォルニア州アーヴァンに生まれたばかりのスピーカーメーカーである。最初に製品化したのはセルフバイアス式静電型スーパーツイーター『Sopranino』である。静電型なのに外部電源が不要という新発想のスピーカーを作った。

その技術を生かして『DHARAMA D1000』という静電型とダイナミック型のハイブリッドヘッドフォンを作り、それとペアになるヘッドフォンアンプ『Athena A1』が展示された。最先端を走るメーカーだが、ヘッドフォンアンプはMOSFETと真空管のハイブリッド構成。しかもケースはガラス製で中にある真空管のヒーターの灯りが楽しめる。その音は厚みのある低域と静電型らしいさわやかな高域を両立したものだった。

ヘッドフォンアンプ『Athena A1』を上から見ると真空管や高音質パーツが全て見られる。これはハンダ付けも含めてよほど自信がないとできないデザインだ。