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『亀澤堂』は東京の本の街、神田神保町にある創業120年を超す和菓子店だ。現在は4代目の帆刈武彦さん(64歳)が切り盛りしている。名物は豆大福とどら焼き。豆大福は帆刈さんがひとりで作り、ほかの菓子は時間差で出社するパートさんが手伝っている。

今回は早朝5時30分に始まる仕込みから密着し、豆大福が完成するまでを追った。ひとつの大福に込める主人の思いが伝わってくる。

START 材料の準備

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上より、北海道産の特選小豆、宮城産みやこがね(もち米)、赤えんどう豆が一般的だが大豆(粒が大きい鶴娘大豆)を使う。これらをひと晩水に浸し、充分に吸水させる。添加物はいっさい使用しない。

小豆を炊く

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冬場は沸騰してから120分、アクを丁寧にすくいながら炊く。炊き上がると最低60分は蒸らしてなじませる。皮の柔らかな新豆の時期になると、炊く時間は60分に調整。

もち米を蒸す

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もち米は40分蒸す。大福用に柔らかくするために蒸し上がりに水を注し、再び蒸す。もち米の蒸し上がり具合で食感が決まるので、職人の勘がものをいう。

大豆を蒸す

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大豆を圧力鍋で14分蒸す。餅と合わせるまで湯煎。えんどう豆でなく大豆なのは「評判がよかったから」と帆刈さん。

もち米をつく

唯一機械化されているのが、自動餅つき機。もち米は約5分程度でつき上がる。毎回、70個分の餅をこしらえる。

粉の準備

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餅を取り分けるなど和菓子作りに欠かせない片栗粉をふるいにかける。片栗粉は正確には「馬鈴薯でんぷん」。じゃがいもでできている。

餅と大豆を合わせる

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つき上がった餅が熱いうちに大豆を混ぜ合わせると、豆ともち米の甘い香りが立ち上る。豆が片寄らないように素早く均等に混ぜるのがコツ。

餅を等分し、餡を包む

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前日に作り冷蔵庫に寝かしておいた「あんこ玉」を餅で包む。餡と餅は半々で合わせて80gになるよう仕上げる。以前は60gだったが「お客さんから小さいといわれ大きくした」という。なかなかの重量感。

GOAL 完成

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最後に個包装して店頭に並ぶ。たっぷり詰まったつぶ餡の甘さに大豆の香ばしさがとけ合う。大ぶりの大豆を使い、白くてめでたいと評判だ。330円(価格変更の予定あり)。

翌日以降用の“餡”づくり

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毎朝最初に小豆を仕込むが、餡の完成までには6時間半ほど。炊き上がった小豆は60分蒸した後、練ること180分(途中鬼ザラ糖を加える)。冷蔵庫でひと晩以上置き、豆大福作りの前日に丸める。

●亀澤堂 

住所:東京都千代田区神田神保町1-12-1 
電話:03・3291・1055 
営業時間:9時〜18時、土曜は10時〜18時 
定休日:日曜、祝日 
交通アクセス:都営ほか神保町駅A5出口よりすぐ

取材・文/宇野正樹 撮影/湯浅立志

※この記事は『サライ』本誌2026年2月号より転載しました。

2月号は大特集『謎解き「豊臣秀吉」』

 

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