イギリス・ロンドンにある大英博物館は、1753年創立。世界を代表するミュージアムの一つです。同館の日本美術コレクションは、海外では最も包括的なものの一つと評されるほど質・量ともに充実しています。
東京都美術館で開催の「東京都美術館開館100周年記念 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画」は、イギリスから初里帰りとなる喜多川歌麿の肉筆画《文読む遊女》や円山応挙《虎の子渡し図屏風》、葛飾北斎《『万物絵本大全』版下絵》を含む江戸時代の屏風、掛軸、絵巻、浮世絵版画など選りすぐりの作品約200件を紹介します。(7月25日~10月18日)

紙本着色 一幅 125.6×53.5cm
大英博物館蔵
(C)The Trustees of the British Museum
本展の見どころを、東京都美術館の学芸員、山田桂子さんにうかがいました。
「大英博物館所蔵の日本美術から、江戸時代の絵画を中心に約200件を選りすぐってご紹介する展覧会で、まさに百花繚乱と言うべき多種多様な作品で構成されています。
大英博物館の創立は18世紀半ば。その後、日本文化に深い関心を寄せた数々の蒐集家や研究者の知見と交流が積み重ねられたことにより、大英博物館は流派や地域を網羅する包括的な日本美術コレクションを形成してきました。
コレクションの核となる作品群が獲得されたのは、日本で鎖国体制が終了し、西洋で日本趣味が高まりを見せた19世紀後半から20世紀初頭にかけてのこと。

(C)The Trustees of the British Museum
この時期に収集された《猿草子絵巻》、西洋で人気を誇った北斎・写楽らの浮世絵版画、久保田米僊と英国ジョージ王子(のちの国王ジョージ5世)が共作した《蛍図》など、国際的な文化交流の一端が窺い知れる作品が多数出品されます。

・久保田米僊《蛍図》1881年
紙本墨画淡彩 136×60cm 大英博物館蔵
(C)The Trustees of the British Museum
また、本展は近年の修復や共同研究の成果を御覧に入れる貴重な機会ともなります。歌麿最晩年の肉筆画《文読む遊女》が修復を経て里帰りを果たすだけでなく、大英博物館が所蔵する《秋冬花鳥図襖》と、近年一連の作品であることが明らかになった《春景花鳥図襖》(個人蔵)、《琴棋書画仙人図襖》(シアトル美術館蔵)が一堂に会します」

(C)The Trustees of the British Museum


シアトル美術館蔵(Eugene Fuller Memorial Collection,51.37.1-4 Photo: Susan A.Cole)
8大浮世絵巨匠(春信・清長・歌麿・北斎・写楽・広重・初代豊国・国芳)の競演も見どころ!! 会場でじっくりご堪能ください。
【開催要項】
東京都美術館開館100周年記念 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画
会期:2026年7月25日(土)~10月18日(日)
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8ー36
電話:050・5541・8600(ハローダイヤル)
公式サイト:https://daiei-ten2026.exhibit.jp
開室時間:9時30分~17時30分、金曜日は~20時(入室は閉室30分前まで)
休室日:月曜日(ただし8月10日、9月21日、10月12日は開室)、10月13日(火)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照
巡回:大阪中之島美術館(2026年10月31日~2027年1月31日)
取材・文/池田充枝











