マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」が、ビジネスの最前線の用語や問題を解説するシリーズ。

はじめに

自分はこんなに頑張っているのに評価されない、上司が分かってくれないといった悩みを抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、どうすれば評価を得られるかといった対処法を識学の観点からお伝えします。

評価はだれがするのかを間違っていないか?

上司が頑張っている自分を認めてくれないなどと感じたことはありますか? スポーツチームであれば、監督(又はコーチ)が選手を評価して、誰を先発メンバーにするのかを決めます。会社であれば、上司が部下を評価します。当たり前のように聞こえるかもしれませんがそれはなぜでしょうか?

例えば、スポーツチームであれば、監督はチームを勝利に導く責任があります。チームの負けをいち選手に押し付けてはいけない立場です。チームの勝利に責任を持つ代わりに、選手に目標を設定し評価し先発メンバーを決めて采配をする、それが監督の仕事です。

会社であれば、上司は管理部署の責任を負う立場です。例えば、営業部長であれば、部長個人の売上目標を達成していても、部署の売上目標を達成させなければ評価されない存在なのです。そして、部署の達成に責任を負う代わりに部下に目標を設定して評価する権限があります。

チームの責任を負うから部下を評価する権限を持つ。責任と権限がセットになっている状態です。いち社員にチームの責任を負わせるわけにはいきませんので、個人に役割を設定して役割を果たせたかどうかで評価していきます。同僚や周りから評価されているという状況を勘違いしてはいけません。あくまでも、チームの責任者からの評価を獲得する必要があるのです。

一人一人が上司から求められた役割を果たすことが出来れば、チームが勝利に近づいていくという認識をしたうえで、たとえ上司が嫌いであっても、チームの責任を負っている立場の人からの評価を受け止めて成長できるかかが重要です。

仕事が出来る人とは?

仕事が出来る人とはどんな人を想像するでしょうか? お客様から好かれている、仕事の効率が良い、高い売上を獲得する、知識がある、決断力がある……あげればきりがないと思います。

識学では、仕事が出来る人を「評価者から求められる成果を出すことが出来る人」と定義しています。いくら知識があっても、仕事の効率が良いと思っていても、それが評価者から求められている成果とズレが生じているのであれば、仕事が出来る人とは言えません。

努力が上司に認められない人の特徴としてよくあるのは、自分が求められていることと自分が努力していることがズレているケースです。

日々のルールや指示を守ったうえで高い売上をあげるというのが求められていることなのに、自分は高い売上はあげているから大丈夫だろうと、挨拶は疎かになっている、提出物は遅れる、報告がきちんとできないという状態では、評価されなくて当然です。

例えば、野球チームに置き換えて考えてみましょう。ホームランを打つより出塁して次につなげる役割を求められているにもかかわらず、それが出来ていない状況では評価は得られません。チームが勝利するために自分がどのような役割を求められているかを認識して、行動できているかがポイントです。

つまり、上司から求められる成果が合っているかの認識は必ず合わせましょう。最低でも3か月に1回は合わせることをお勧めします。

評価者の求める成果について誤解が生じないようにするために、完全結果・不完全結果について知っていただけるとよいでしょう。

「完全結果」とは、誤解が生じないような表現になっていることを言います。期限と状態が明確であることがポイントです。例えば、下記になります。

・完全結果:10キロメートルを60分以内で走る
・不完全結果:10キロメートルを頑張って走る

完全結果では誤解が生じず求められる成果が明確ですが、不完全結果では求められる成果が曖昧で、自分が頑張ったつもりでも評価されない可能性があります。評価者から求められる成果を、完全結果で表現して上司と認識を合わせられるように取り組んでいきましょう。

まとめ

成長とは「出来なかったことが出来るようになること」です。どんなに努力して頑張ったとしても、出来るようになった(明確な結果・事実として証明された)状況でなければ成長したとは言えません。

努力して頑張ることを否定している訳ではありません。努力をしても結果が出なかったときに、頑張っているのだから評価してほしいという思考から抜け出し、結果が出なかったことを受け止めて努力する方法を改善して、次は結果が出るようにしようという思考と行動が重要です。

そして、上司に求められる成果を目標として設定し、目標が達成したのか未達だったのかを受け止めて、未達だったのであれば、理由の分析と次の行動変化(改善策)を自ら考えましょう。

識学総研:https://souken.shikigaku.jp
株式会社識学:https://corp.shikigaku.jp/

 

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