京都・錦市場の青物問屋「桝屋」の長男として生をうけた伊藤若冲(1716-1800)は、23歳で家業を継ぎながらも、胸の内には絵画へのやまぬ情熱を秘めていました。

そして40歳頃、家業を弟に譲って隠居し、画業に専念することを決意します。

その後は京都の大寺院が収蔵していた中国絵画や、当時長崎を経由して伝わった中国人画家、沈南蘋(しんなんぴん)の緻密な写生画法などを貪欲に吸収し、自らの画技を磨き上げていきました。

伊藤若冲《蕪に双鶏図》18世紀 福田美術館蔵 ◎通期展示

福田美術館で開催の「若冲にトリハダ! 野菜もウリ!」展は、新所蔵品を含む珠玉の若冲作品約40点を一挙公開します。(4月25日~7月5日)

本展の見どころを、福田美術館のPRマネージャー、中島真帆さんにうかがいました。

「2019年に開館した京都・嵐山の景勝地に建つ福田美術館は、日本美術を中心とした豊かなコレクションと親しみやすい展覧会で、多くの美術ファンにご注目いただいています。

4月25日からは伊藤若冲に焦点を当てた企画展「若冲にトリハダ!  野菜もウリ!」展を開催します。若冲が鶏の絵を得意としていたこと、青物問屋の長男であったためか、野菜への愛着を感じられる作品も本展の「売り」であることから、駄洒落を利かせたタイトルとなりました。

伊藤若冲《果蔬図巻》(部分)1790年頃 福田美術館蔵 ◎通期展示

なかでも注目を集めているのは、2023年にヨーロッパでその存在が確認され、コレクション入りを果たした《果蔬図巻》で、約1年間の修理を終えて公開となります。また、《果蔬図巻》の翌年に描かれた重要文化財《菜蟲譜》も並べて公開し、比較してご覧いただく機会を設けます。  

伊藤若冲《菜蟲譜》(部分)1791年以前 重要文化財 佐野市立吉澤記念美術館蔵
◎4/25~5/8、6/20~7/5展示

さらに、若冲最初期の作品《蕪に双鶏図》や、新たに収蔵された《老松白鶴図》などの新出作品10点、岡田美術館旧蔵の《花卉雄鶏図》《三十六歌仙図屏風》を含む約40点の若冲作品を展示します。

伊藤若冲《三十六歌仙図屏風》(右隻)1795年以前  福田美術館蔵 ◎5/9~6/19展示

加えて、若冲と同時代に京都で活躍した画家たちの優品も見逃せません。新緑の京都・嵐山へぜひお出かけください。」

円山応挙《群犬図》1773年 福田美術館蔵 ◎前期展示

若冲に心ゆくまで浸ることのできる展覧会です。ぜひ会場に足をお運びください。

【開催要項】
若冲にトリハダ! 野菜もウリ!
会期:2026年4月25日(土)~7月5日(日)
    前期4月25日(土)~6月1日(月)
    後期6月3日(水)~7月5日(日)
会場:福田美術館
住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
電話:075・863・0606
公式サイト:https://fukuda-art-museum.jp/
開館時間:10時~17時(最終入館は16時30分)
休館日:5月12日(火)、6月2日(火)、6月16日(火)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照

取材・文/池田充枝

 

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