「おでん種に染み渡り、旨さを引き出すのは“だし”。だしを惜しまぬことがおいしさへの近道です」と語る日高寿博さん(48歳)。だしの取り方とごはんに合うおでん、酒に合うおでんを教わる。

指導 日高寿博さん (東京 立石『おでん二毛作』主人)

実家はおでん種とおでんの製造・販売を営む『丸忠蒲鉾店』。実家の種を使ったおでんをメインに、燗酒や自然派ワインを楽しませる『おでん二毛作』を2015年に開業。
おでん二毛作/東京都葛飾区立石1-14-4 電話:03・3694・2039

だしは昆布と鰹節を使い、たっぷり取る。だしに天然塩と純米酒で味を加えると“おでんだし”の完成だ。大量につくるが、これはおでん鍋が煮詰まった際、湯ではなくだしで伸ばすため。おでん鍋は沸騰させないよう弱火で約80℃をキープすることが肝要だ。

「おかずには、だしの味よりも種の味が強いものが向いています」と、揚げ物と肉肉しいものを5種つくる。揚げ物系は油がだしを濁らせないよう完成間際に、巾着やつくねのように旨みがだしに出るものは早めに入れるとよい。

おかずもおつまみも“だし”は共通──昆布と鰹節

材料(つくりやすい分量)
水……3L
だし用昆布……11g
鰹節……11g
塩……20g
純米酒……40ml

(1)鍋に水と昆布を入れ、強火にかける。

(2)沸騰したら火を止め昆布を取り出し、鰹節をふわりと入れる。

(3)中火にかけて鰹節が沈み始めたら火を止め、鰹節が鍋底に沈むのを待つ。

(4)ザルで鰹節を濾し、塩(天然がよい)と純米酒を加える

下町フライ(4個分)

(1)ボウルに白魚のすり身300gに塩少々、片栗粉小さじ1を入れよく混ぜる。

(2)玉ねぎ(粗みじん切り)100g、タコ(1cm程度の角切り)100gを加えさらに混ぜる。

(3)四等分にし成形してパン粉をまとわせる。

(4)170℃の揚げ油で3〜4分、表面がきつね色になるまで揚げる。

(5)器に盛り、おでんだしをかける。

ねぎ豚巾着(4個分)

(1)油揚げを熱湯にくぐらせ半分に切る。

(2)20cm程度の白ねぎを斜め薄切りにする。

(3)豚バラ肉120gを、ひと口大に切る。

(4)油揚げに豚肉、白ねぎ、豚肉の順で重ね入れて楊枝で留める。

(5)豚肉の旨みが、おでんだしに出るようにしたいので、おでん鍋で30分ほど煮る。

鶏つくね(10個分)

(1)ボウルに鶏むね挽き肉400g、鶏なんこつ(5mm程度の角切り)200g、玉ねぎ(みじん切り)60g、椎茸(しいたけ。みじん切り)20g、大葉 7枚(細切り)・おろし生姜を適量、薄口醬油小さじ1、パン粉少々を入れてよく練る。

(2)直径3cmほどの球状に成形して熱湯に入れ、浮くまで茹で、おでん鍋で10分煮る。

ロールキャベツ

トマトソースをつくる。

(1)フライパンで玉ねぎ1/6個(みじん切り)を半透明になるまで炒める。

(2)トマトの水煮缶400gを、トマトを潰しながら加える。

(3)塩1gを加え、沸騰したら火を止め急冷させる。

(4)ロールキャベツ(市販)をおでん鍋で30〜40分ほど温め、(3)のソースを適量かけ、黒胡椒をふる。

揚げ焼売(1個分)

(1)焼売(市販)は小さなものは2個程度を串に刺し、大きなものはそのまま使う。

(2)170℃に熱したサラダ油で、表面がきつね色になるまで揚げる。

(3)衣はおでんだしに溶けやすいので、食べる直前におでん鍋に入れ、温かくなる程度で器に盛る。好み
で芥子(からし)を添えてもよい。

※材料はすべて「つくりやすい分量」としています。

取材・文/武内しんじ 撮影/泉 健太

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