親世代の結婚式といえば、入籍と同時に式を挙げ、出産の順が一般的と考えられていました。しかし、近年は結婚の価値観も多様化しており、挙式が先でないことも珍しいことではありません。

我が子が子連れでパパママ婚を挙げることが決まれば、親としてどのようにサポートできるのでしょうか? ゲストにも満足していただける式にするために、近年のパパママ婚事情を把握しておきましょう。

この記事では、パパママ婚の魅力やマナー、注意点についてご紹介します。

目次
パパママ婚の魅力とは? 今だからこそ選ばれる理由
親目線で考える「パパママ婚」の演出アイデア
「パパママ婚」での注意点
最後に

パパママ婚の魅力とは? 今だからこそ選ばれる理由

ご両親の中には、「子どもがいるのに今さら式なんて……」と思う方がいらっしゃるかもしれません。しかし、海外を見れば入籍後数年たってからの結婚式はよくあることです。パパママ婚は、結婚式の定番の形となりつつあります。

ここでは、パパママ婚の特徴やメリット、成功させるポイントをご紹介します。

「パパママ婚」とは? その特徴と背景

パパママ婚とは、子連れでの結婚式を指します。「子連れ婚」や「ファミリー婚」とも呼ばれ、子連れならではの温かい演出が魅力の結婚式です。

パパママ婚を選ぶ背景は、さまざまな事情が重なり結婚式を中止・延期し、一旦は諦めた方が出産後再び結婚式を検討し出すことが考えられます。特にコロナ禍後は、結婚式を自粛している間に出産し、「世間が落ち着いたから結婚式を」と考え行動に移す方が増加傾向にあります。

「パパママ婚」のメリットとデメリット

パパママ婚のメリットは、子どもと一緒に和やかな雰囲気で挙式ができることでしょう。子連れでの式は、家族での思い出深い一日となります。

デメリットとしては、子どもの気分や体調に左右され、急な変更が発生する可能性があることです。 また、子どもの世話をしながらになるため、全体的に慌ただしくなる場面が多くなるでしょう。

パパママ婚だからといって、子どもを主役にする必要はありません。子どもがまだ赤ちゃんの場合は、基本は別室でベビーシッターと過ごし、「一瞬だけ式でお披露目する」のような子どもに負担をかけない方法を選びましょう。

「パパママ婚」を成功させるための3つのポイント

ここでは、パパママ婚を成功させるために考慮しておきたいポイントを3つご紹介します。

1:子どもの年齢

式を挙げる時期は、子どもの年齢の特徴を把握し適切な時期を選びたいものです。

0歳はまだ授乳もあり、親も寝不足で万全な状態ではない時期です。しかし、赤ちゃんは寝ている時間も多いため、比較的子守は安心できるでしょう。

1歳以降であれば、授乳の回数も減り、食べられるものが増える頃です。中には歩き始める子もいますが、まだ走り回れる時期ではないでしょう。睡眠時間が安定している子であれば、親にも余裕が生まれる頃です。

2歳以降になると子どもの意思がはっきりしているので、遊べるアイテムを充実させておくことが大切です。中には、部屋から出ようとする子もいるでしょう。子どもがよく動くタイプであれば、こちらの言い分を聞き入れてくれる年齢になってから、式を検討するのも一つの方法です。

2:タイトなスケジュールは禁物

パパママ婚では無理な予定はたてず、時間に余裕を持たせましょう。子どもはこちらの指示通りに動いてくれないことがほとんどです。子どもが関わる演出が多いと、子どもに負担をかける上に進行もスムーズに行かないことが多いもの。子どもを演出に取り入れる際は、臨機応変な対応ができるようにしておきましょう。

3:少人数婚がおすすめ

ゲストを多数招待するパパママ婚もありますが、少人数であればあるほど、不測の事態にも対応することができます。

人数が多い結婚式は、ただでさえスケジュールが詰まりがちになります。また、ゲスト一人ひとりとの距離も遠く、子どもを直接紹介する機会がないまま披露宴を終えることもあるでしょう。

親目線で考える「パパママ婚」の演出アイデア

パパママ婚だからこそできる子どもを交えた演出は、その可愛いらしい姿にゲストもほっこりしそうです。ここでは、パパママ婚ならではの演出や子連れゲストへのアイデアをご紹介します。

子どもが輝く演出のアイデア集

子どもの演出はシンプルなものが人気です。歩けない年齢であれば手押し車に乗せるなど、プランナーが年齢に応じた演出を提案してくれるでしょう。

・指輪を新郎新婦に届ける「リングボーイ」「リングガール」
・新郎新婦の入場を知らせる旗を持ち、バージンロードを歩く「フラッグボーイ」「フラッグガール」
・乾杯のスピーチ

どれもご両親がサポートしてあげると、そのやり取りに会場は和やかな雰囲気に包まれます。

ゲストに喜ばれる心遣い:子連れゲストへの配慮

子連れゲストを招待する場合は、相手の負担を少しでも減らせるような配慮が必要になります。子連れゲストは、「子どもが飽きて走り回らないか」「子どもが食べられるメニューはあるだろうか」など、出席にあたり不安はつきものです。

子連れゲストへの心遣いとして、

・キッズスペースを確保(会場によっては不可の場合有)
・子どもが喜ぶキッズメニュー
・できるだけ出入口付近の座席に配席する
・テーブルにおもちゃやお菓子、カメラなどのプレゼントを用意

など、できることはこちらで用意しておきましょう。事前に用意しているものを報告しておくと、ゲストも安心して式に臨めるでしょう。

「パパママ婚」での注意点

残念ながら、少数ではありますがインターネット上では「パパママ婚 迷惑」が検索ワードとしてあがっていることもあります。ゲストに不快に思われないため知っておきたい、パパママ婚の注意点をご紹介します。

招待ゲストへの気遣いと配慮|迷惑に思われないために

ゲストがパパママ婚に対して抵抗がある原因は、その多くがご祝儀問題と考えられます。パパママ婚は、入籍してから期間が空くものです。人によっては、入籍時に「結婚祝い」をいただいていることもあるでしょう。それに加え「出産祝い」をいただく場合もあります。

さらに、結婚式も「ご祝儀制」となると、ゲストは「お祝いを何回も渡している」ような印象を抱く方もいるでしょう。ゲストから既にお祝いをいただいている場合は、「会費制の結婚式にする」「ゲストを招待しての簡単な食事会を行なう」などの配慮が必要です。

パパママ婚での子守問題

パパママ婚で新郎新婦とご両親が式に集中するためには、子どもを誰かに預ける必要があります。主な方法は、「新郎新婦の親や親族が交代で面倒を見る」もしくは「ベビーシッターを雇う」の2パターンです。

ご両親は挨拶などの役目があり、当日は忙しいものです。フォーマルな衣装を着用しての子守は、普段子守に慣れている方でも大変でしょう。両家の家族全員で協力して子守する方法もありますが、何人もの親族が関わると、子どもは混乱するかもしれません。

予算はかかりますが、ベビーシッターを雇う方が安心して任せられるでしょう。

最後に

一般的な結婚式に比べ、パパママ婚は慌ただしくご両親のサポートは欠かせません。大変な部分はありますが、子どもの可愛らしい姿は今だけのもの。プロに頼るところは頼り、家族と協力し合いパパママ婚を楽しみましょう。

監修/トップウエディング https://top-wedding.jp/

構成・執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
https://kyotomedialine.com FB

 

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