著名人も続々と実践している「16時間断食」。体調が改善し、ダイエットにもなると、話題を呼んでいます。そこで、ベストセラー『「空腹」こそ最強のクスリ』から、16時間断食の方法について学んでいきましょう。
文・青木 厚
ルールは一つ。「睡眠8時間+8時間の空腹」を実行するだけ
内臓を休め、脂肪を燃やし、血行が改善され、オートファジーにより、細胞が蘇る。
それによって、体がリセットされ、心身ともに若々しく、健康になる。そんな究極の食事法のやり方を、みなさんにお伝えします。
この食事法には、「一日に◯品目摂らなければならない」「◯や△は食べてはいけない」といった細かく面倒なルールはありません。
メインルールはただ一つ
睡眠時間にプラスして一日数時間、 何も食べない時間(空腹の時間)を作る。
それだけです。水分の摂取はしていただいて構いません。
睡眠時間と、起きていて、「ものを食べない時間」の合計が、連続16時間以上になると、脂肪の分解が始まり、「オートファジー」が働き出します。オートファジーとは、細胞内の古くなったタンパク質が除去され、新しいものに作り替えられるという仕組みです。
たとえば、8時間睡眠をとる方なら、それにプラスして8時間、ものを食べないようにすれば、連続16時間となります。
睡眠時間の前後に均等に振り分ければ、寝る前4時間、起きた後4時間、ものを食べずに過ごせば、目標達成です。
できれば毎日、空腹の時間を作るのが理想的ですが、仕事や家庭の都合で、難しいこともあるでしょう。
その場合は、週1回、週末だけでもかまいません。それでも十分に、体のリセット効果を味わえるはずです。
食事の際は、何を食べるのも自由!
最初のうちは「いきなり4時間、ものを食べずに過ごすのはつらい」「起きた後、どうしてもお腹が空いてしまう」という人もいるでしょう。その場合は、2時間でも3時間でも、できる範囲で始めてみてください。
いずれ、体が空腹に慣れてくるはずです。
また、「空腹の時間中に、どうしてもお腹が空いてしまった」「空腹で集中力が 落ち、仕事に支障をきたしてしまう」という人もいるかもしれません。その場合は、空腹の時間中でも、ナッツ類などであれば、いくら食べていただいてもかまいません。
さらに、この食事法では、空腹の時間以外は、基本的に、何を食べていただいてもかまいません。やはり最初のうちは、空腹の時間が終わったとたん、ご飯や麺類、パンなど、糖質の多いものや甘いもの、牛肉などを食べたくなる人もいるでしょう。しかし、体が慣れ、「空腹力」が鍛えられれば、少しずつそのような「ドカ食い」をすることはなくなっていくはずです。
以上が、この食事法の「食べ方のルール」です。
いかがでしょう。これだけで体がリセットされ、健康と若さを手に入れることができるなら、やってみたいと思いませんか?
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睡眠時間を8時間として、起きている時間に8時間の空腹の時間をつくるというのは、シンプルで始めやすい食事法ですね。まずは週に1回など、がんばりすぎない程度に試してみてはいかがでしょうか?
青木 厚(あおき・あつし)
医学博士。あおき内科 さいたま糖尿病クリニック院長。自治医科大学を経て、2015年青木内科・リハビリテーション科(2019年に現名称に)を開設。糖尿病、高血圧、脂質異常症など生活習慣病が専門。インスリン離脱やクスリを使わない治療に成功するなど、成果を挙げている。自身も40歳のときに舌がんを患うも完治。食事療法を実践してがんの再発を防いでいる。