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室内でも熱中症になる!? 高齢者と子どもは特に注意したい「熱中症対策」５選

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2024/8/3

梅雨明け早々、厳しい暑さが続き、既に体調不良を感じている人も多いのではないでしょうか。急激な高温多湿な環境にからだが適応できないと、熱中症のリスクが高まります。

そこで今回は、これまで『サライ.jp』でお伝えしてきた熱中症対策に関する記事をご紹介します。適切な対策と心構えで、熱中症とは無縁の夏を過ごしましょう。

１：熱中症予防の基本は「水分補給」。でも、飲み方にご注意を！

熱中症の原因となるのは「脱水」と「高体温」です。脱水が体重の１％増加するごとに体温は0.3度上昇するといわれています。そのため、熱中症予防・治療の基本は、一にも二にも「水分補給」です。

でも、水のみを一度に大量に摂取すると、体内の水のバランスが崩れて体調不良となることがあるので要注意。血液（体液）中のナトリウム濃度が低下することによって「低ナトリウム血症」となり、倦怠感、吐き気、嘔吐、筋肉のこむらがえりなどが起こることも。

暑い日の水分補給の際には塩分を摂取するとともに、水を過剰に摂取しないように心がけましょう。

※水のガブ飲みはNGだった!? 医師が教える正しい熱中症対策のイロハ

２：室内で起こる「巣ごもり熱中症」にならないために

熱中症は屋外だけではなく、室内でも起こるので油断はできません。特に注意が必要なのは高齢者と子どもです。

子どもは体温調節機能が未発達で、周囲の温度が皮膚温より高い状況下においては体に熱を取り込みやすくなるとともに、未発達な汗腺機能が大きく影響し、暑熱ストレスが大きくなることで熱中症のリスクが急増します。高齢者は若年者より皮膚温度センサーの感度が鈍く、発汗能力が減弱な為、熱中症にかかるリスクが高まります。

室内で起こる「巣ごもり熱中症」にならないための対策は３つ。室温を28℃程度に保つのと同時に、「汗をかく習慣づくり」で、より効果的な体温調節ができるようになります。次に「水分＋電解質をこまめに補給」すること。汗をかくことで水分とともに血漿中に含まれるナトリウムを主としたイオン（電解質）が失われるので、水分と同時にナトリウムを補給することが必要です。汗の成分組成に近いイオン飲料を摂取しましょう。最後に「深部体温の冷却」です。冷たい飲料の摂取など身体の内側から冷却する身体内部冷却で、深部体温を直接下げるという方法が有効です。

※高齢者と子どもは特に注意したい「巣ごもり熱中症」の危険度

３：熱中症予防には、経口補水？　清涼飲料水？

熱中症、脱水症状に有効とされる経口補水液は、熱中症の予防に効果的と思っていませんか？　経口補水液は脱水時に飲むものであり、経口補水液をふだんから飲んでいても熱中症予防にはなりません。それどころか、食塩に相当する成分が0.3％入っているので、塩分の摂りすぎになってしまいます。特に高血圧気味の方や治療中の方は注意が必要です。

熱中症の予防には水やお茶、一般の清涼飲料水で十分ですが、利尿作用のあるカフェイン飲料を飲みすぎると脱水を引き起こしやすくなったり、甘い清涼飲料水の飲みすぎは糖分過多につながるので気をつけましょう。

※経口補水液は熱中症の「予防」にも有効か？｜薬を使わない薬剤師　宇多川久美子のお薬講座

４：馴染みのメニューで、手ごろに熱中症対策を

熱中症を予防するには、エアコンをつけて室内の温度や湿度を下げ、水分と塩分を補給することが基本です。猛暑の時期は、健康な方も、日頃塩分を控えている方も、必ず水分とともに塩分を補給すること。おすすめなのが梅干しです。一粒で約１gの塩分補給ができます。塩おにぎりや味噌汁で塩分摂取すると無理がありません。

水分補給には、ノンカフェインの番茶か水を。ただし、水だけを１日に３～６リットル飲むと、血液中のミネラルが薄くなる「水中毒」という状態に。意識がもうろうとしたり、脳がむくんでけいれんをおこしたり、ひどい時は昏睡状態に陥ることもあるので、一気に大量に飲むのは危険です。こまめに少しずつ、水分補給をしましょう。

※梅干し、塩おにぎり、味噌汁で熱中症対策【名医に聞く健康の秘訣】